＜教育委員会＞
PTA の任意加入について
PTA 会費の徴収方法について丁寧な説明が必要。特に会費徴収については、PTA 会費を校納金
と同時に徴収している理由の説明が必要。誤って未加入の保護者へ請求しないようにすること。
個人情報取扱いの課題については、学校が保有している個人情報は PTA に提供しないことを原
則としています。個人情報保護法の改正に伴い、PTA にも個人情報の厳格な取り扱いが求められ
ています。学校は、北九州市個人情報保護条例に基づき、本人の許可なく個人情報を提供するこ
とはできません。大分市では本年６月、個人情報の提供に関して大きな事案が起こっています。
保護者が PTA や子ども会に児童の個人情報を提供しないと意思表示したにもかかわらず、小学校
長が両団体に児童の個人情報を開示しました。この保護者が刑事告発し、校長は守秘義務違反で
書類送検されています。このような状況を踏まえ、原則個人情報は提供しないこととしています。
また、PTA は個人情報が必要な場合、保護者に情報提供を依頼できる立場であることも原則とな
っています。

学校からの名簿をＰＴＡは一切利用できないという判断でよいでしょうか。原則ではなく完全に禁止、ということでよいでしょうか。「原則」ですと例外が生まれます。北九州市個人情報保護条例の第１２条に「実施機関は、法令に基づく場合を除き、利用目的以外の目的のために保有個人情報を自ら利用し、又は提供してはならない」という条文があります。慣例的に名簿を提供している学校がありますが、これからは名簿をちゃんと取ろう、というスタンスをこれからとって
いくと理解してよいのでしょうか。
＜教育委員会（佐藤）＞
できる限りそういう方向でお願いしたい、ということです。「利用目的以外に本人の同意なしに渡してはいけない」ということは、逆に「本人の同意があるときは可能」ということになります。
そのため、法令上「原則」という文言を取り外すことは不可能なのです。できる限り次年度より実施していただきたいということでお願いしております。

＞「大分市では本年6月、個人情報の提供に関して大きな事案が起こっています…この保護者が刑事告発し、校長は守秘義務違反で書類送検されています…このような状況を踏まえ、原則個人情報は提供しないこと…」

＞任意加入・個人情報保護について話が持ち上がっていますが、私はＰＴＡ入会届で名簿（=個
人情報）を集めるという方法以外にＰＴＡが児童生徒、保護者の個人情報を取得する方法はなく、
この方法一択であると考えます。
会議冒頭にて「保護者に同意を得ることができれば学校から情報提供をしてもらうことができ
る」という話がありましたが、私は正直とても危険だと思います。ＰＴＡには加入同意書を設け
ることができますが、学校には学校加入同意書はありません。そのため、結局今までの情報提供
となんら変わりがないのです。情報開示請求が学校にされたら、校長先生はアウトだと思います。
結果は見えていますので、入会届一択だと僕は思います。仮にその加入同意書で個人情報提供が
ＯＫだとするなら、サッカークラブや子ども会なども同意をとったので学校の名簿くださいとい
うように、あらゆる場合において提供可能になってしまいます。それはちょっとおかしいと思い
ます。ＰＴＡはＰＴＡの加入同意書を使用して児童生徒と保護者の個人情報を取得し、名簿作成
を行う。ＰＴＡの個人情報取得に関して学校は関与せず、第三者提供しない、とはっきりとした
ルール決めをするべきだと思います。
皆さんは御存知ではないかもしれませんが、先日この個人情報保護問題で大分市の学校長先生
が書類送検されました。高松市も書類送検されています。福島市は告発の受理もされています。
すべては第三者提供の仕方が原因だと私は考えます。「原則」という曖昧な言葉で例外を今まで認
めてきたわけですから、北九州市で訴えを起こされていないのは、たまたま訴える方が本日時点
でいないだけで、いつ訴訟が起きてもおかしくありません。

＞御存知の方もいらっしゃると思いますが、学校の名簿は「学齢簿」というとても大切な名簿なのです。学齢簿は住民基本台帳から策定されていますから、漏洩など一番あってはならないことです。学校の名簿がどれほど大切かということを、もう一度皆さんに認識してほしいのです。