運動学習

1. 運動課題

運動課題とは、特定の動作や技能を達成するための課題や目標を指します。
粗大運動と微細運動、連続課題と不連続課題があります

2. 訓練・練習の種類

  • 定常的練習:同じ技能を繰り返し練習する。

  • 変動練習:異なる技能を組み合わせて練習する。

  • ブロック練習:一つの技能を連続して練習する。

  • ランダム練習:複数の技能をランダムな順序で練習する。

  • 全体法:技能全体を一度に練習する。

  • 部分法:技能を部分ごとに分けて練習する。

  • 集中練習:一定の時間を集中して練習する。

  • 分散練習:練習を分散して短時間ずつ行う。

  • 心理的練習:実際の動作を行わずに心の中でイメージする。

3. パフォーマンス

パフォーマンスは技能の実行水準を示すもの。

4. 運動技能の要素

  • フォーム:動作の形や構造。

  • 正確さ:動作の精度や目的地への到達度。

  • 速さ:動作をどれだけ迅速に行えるか。

  • 適応性:異なる状況や条件下での動作の変更能力。

これらの運動技能が成熟すると

  • エネルギー効率向上

  • 努力量・注意の減少

  • 誤りの減少

  • パフォーマンスの恒常性

  • 自由度の増加

5. 運動学習の段階

  1. 認知相宣言的知識の獲得。新しい技能を理解し、基本的な動きを試みる。この段階では多くのミスが生じることが一般的。

  2. 連合相:練習を重ねることで動作がよりスムーズになり、ミスの頻度が減少する。

  3. 自動化相:繰り返しの練習により、無意識に技能を実行できるようになる。意識的な想起が困難になる。ほかの課題と同時にこなせるようになる(車の運転をしながら話をするなど)

6. 練習効果、パフォーマンス向上の条件

  • 自己目標の意識

  • 結果の知識やパフォーマンスの知識を得る

    • フィードバックのタイミング

  • 動機付け

    • 内的動機付け

    • 外的動機付け

7. 結果の知識、パフォーマンスの知識

  • 結果の知識

  • パフォーマンスの知識

8. 覚醒レベルとパフォーマンス

覚醒レベルが適切でなければパフォーマンスに悪影響。覚醒レベルとパフォーマンスの関係は逆U字曲線を示す。

9. 学習の転移

  • 正の転移

  • 負の転移

  • 両側性転移

適切な練習とフィードバック、動機付けを持つことで、技能の習得とパフォーマンスの向上が期待できる。

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