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てる子さんのイベント【春の恋バナ祭り】に参加


私からはフィクションでもひとつ、、、

私がはじめてお付き合いした人は、6歳年上の楽器屋のお姉さんでした。
当時私はバンド少年で、ギターを見に行ったりスタジオで練習しているうちに、彼女のはつらつとした魅力にひかれていきました。
私はまだ17歳の高校生でした。

京都弁をしゃべる彼女には大阪に遠距離の彼氏がいました。
社会人一年目、慣れない土地での初めての仕事のつらさに、彼女は苦しんでいるようでした。
私はそんな彼女の寂しさに付け込んだのかもしれません。
彼女はこう言いました「そんな捨て犬みたいな顔されたら、どうしたらいいんかわからんくなる」

僕たちは春に出会って、彼女は次の春が来る前に、新しい転勤先に移動していきました。
もしかしたらそのタイミングで会社を辞めていたかもしれません。
2月の寒い日に新聞社横の小さな公園で別れてから、彼女のその後の人生がどうなったのか私は知りません。
いつかまた会いたい思うのは男の勝手な想いなんでしょうね。
桜の咲く季節になると、二人で歩いたあの川沿いの道を思い出します。


初めてのくちづけは君が帰る坂の途中で
唇に触れただけのサヨナラのキス

ジッタリンジン SINKY YORK
作詞・作曲:破矢ジンタ

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