かまきり

窓の外にかまきりが。大きいやつが。
いる。心配だ。どうしよう感が出過ぎている動きをしている。

路面電車でよかった。むしろだからこそよくなかったのかもしれない。振り落とされて軟着陸のほうがまだ。

窓から上にいった。いまは足だけが。でもそうだ、窓枠に足をかけてこう、なんとかなるじゃないか。

ロッククライミングでいうところのあの掴むやつだ。

視界にいなくなってしまった。

いまごろは子どものゆめであるところの列車の上で決死のたたかい中であろう。
風とかと。

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