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vol.9 現役早稲田生509人、将来に希望が持てないのはどうしてか?


皆さんこんにちは!今日も、お越しいただきありがとうございます。

前回まで、成熟経済社会の3要件、「準完全競争」「準需要飽和」「人口減少」についてお話ししてきました。

今はまだ、社会が『成熟』しているってどういうことだ?と、実感がわいていない方が大多数だと思いますし、特に若者の皆さんは、自分事として捉えづらいかもしれません。

しかし、若者の問題は、今後の日本を考えるととても大事なことです。そこで今日は、皆さんの実生活の中でイメージしやすい、あるデータを用いて説明していきたいと思います。


学生への〇〇〇が減っている?


突然ですが、問題です。このグラフ、何を表したグラフだと思いますか?👇

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何かの金額の数字でしょうか?1994年がピークで、そこからはずっと減少していますね。


答えは・・・

学生への仕送り額の推移をあらわしているグラフです。

日本の経済は発展し、以前より豊かな世の中になったはず。それなのにどうして、親☛子への仕送り額がこんなにも減少しているのでしょうか?

その原因として考えられるのが、「所得の停滞」です。

以前説明した、”エレファントカーブ”を覚えていますか?👇

エレファント1

このグラフの横軸は全世界の所得分布、縦軸は所得の成長率を表していました。日本は、ゾウの鼻の部分(右から二つ目の四角)に属していましたね。そう、経済が成長しているにも関わらず、所得の成長率が低いゾーンです。

「学歴社会」と言われる今、より多くの人が大学に行く流れができています。給与は停滞し、家庭がカツカツのお金だったとしても、大金を支払って子を大学に行かせるために、学生への仕送りが減少しているのです。

アルバイトを掛け持ちして生活費を稼いでいる学生が殆どだと思いますし、大学に行くために借りた奨学金の返済のため、新卒の段階で借金を抱えるだろう学生もたくさんいます。

こうして、学生の生活がどんどん貧しくなっていることも、成熟社会の一つの特徴であるといえるかもしれません。


早稲田大学生、将来に期待が持てないってホント?


以下のグラフを見てください👇

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これは2018年から2020年にかけておこなった、早稲田大学生509人分の幸福度に関するアンケ―トデータです。

赤線は、学生に「現在幸福か?」と問いかけて得られたデータ。青線は、「将来はどうなると予想するか?」と問いかけて得られたデータです。

(※なお、あくまでこれは簡易的な幸福度調査であって、全体像を把握していただくだけの目的で使用しています。)

このグラフのポイントは主に以下の2点👇

①学生の現在に対する幸福感が非常に高いという点。
②学生は現在よりも将来の方が幸福度が下がるだろうと予想している点。

なぜ学生は、「現在の幸福度は高くとも、将来の幸福度は下がる」というような考え方をしているのでしょうか?

以下をご覧ください👇

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これは、「将来の幸福度が下がるだろう」と予想した学生に対して、そう考えた要因を調査したものです。

詳しく見てみると、幸福度が下がると予想した最も大きな要因に、「将来の職業や仕事の遣り甲斐、生きがいの関係」「家族・友人・隣人との関係」があることが分かります。

確かに、経済が成熟して、物があふれて、欲望が満たされるようにはなった。だけど、同時に「今よりもっと幸福になりたい!」という意識が薄れていった。仕事の遣り甲斐もそこまでないだろうと、人々が未来に希望を持てなくなった。

それが、このアンケート結果に繋がっているのだと思います。

成熟した社会を生きる私たちにとって、幸福を期待できない若者が増え、社会全体の高揚感や期待が減少していること。これは極めて深刻な問題で、どうにかしてこの流れを食い止めなければなりません。

そのためにまずは、学生や若者の、社会に対する期待感やりがいを回復させる必要があります。

皆さんは、例えばどんな時にやりがいを感じますか?

給料が上がった時、昇進できた時、会社の株を持てた時(持ち株制度)・・・

仕事に対する頑張りが正当に評価され、その対価が得られれば、また次も頑張ろう!上を目指そう!というモチベーションに繋がります。

とはいえ、「給料が上がらない!」と言われるほどの成熟社会。頑張っても意味がないのでは?と思われる方へ、今、それを根底から覆す、新制度が設計されています!

”新制度”のヒントは、こちら👇

株主還元

明日から詳しく説明していきますので、ぜひお読みいただければと思います!

次回👇



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