日記+α #3 「The Original」展を観た。そして港区。

今回はいつにも増して書きなぐっただけのただの日記
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「The Original」なる企画展があるとのことで観に行った。どうやらいい感じのデザインのプロダクトが展示されるらしい。

会場である21_21 DESIGN SIGHTは東京ミッドタウンの中にある。

東京ミッドタウン。

それほど東京の真ん中か?と疑義を呈したくなる位置にあるが、港区にあるあたりエコノミックアニマルたる我々の欲望のゼロポイントではあるかもしれない。


僕はどちらかといえば地底人なので(地底人はJRに乗れない(あと東京メトロ丸ノ内線の一部区間も地上を走るので禁忌))、地下鉄に乗って移動した。
東京メトロ乃木坂駅を出るとそこは港区だった。毎度のことながら乃木坂46ってこの乃木坂であってる?などと思った。

いやだって港区じゃん。港区女子で構成されたグループってこと……?違うよね……?
個人的には港区って身近さとは程遠い印象があるのだが、ファン層は富豪だったりするのか?それとも高嶺の花的なコンセプトなの?全然わからん。


例のごとく昼過ぎに起きたので時刻は既に夕方へと差し掛かる頃で、通り雨が降った。適当に雨宿りしてやり過ごしたり結局焦れったくなって雨に打たれながら歩いていったりした。

21_21 DESIGN SIGHTは曲線を排した打ちっ放しコンクリートとガラスで出来ており、「よっ!近代建築!」と掛け声を入れたくなる。

外観としては背の低い三角形のモニュメントのようなものが生えているようなのだが、これは出入り口の部分であって、建物は地下に向かって伸びている。
しかし地下であるにも関わらず、というよりも地下であるからこそ採光が素晴らしく、印象的であった。

展示のほうはというと、正直に言えばあまり琴線に触れるようなものはなかった。

つまらなかったかといえばそうでもなく、やはり人が人のために各々細部に拘って作られていることが感じられ、趣味に合うものこそ少なかったもののぼんやり眺めているだけでも面白かった。

客は土地柄もあってかイケてる兄ちゃん姉ちゃんが多かったのだが、その人達が写真をめちゃくちゃ撮っているのが気になった。許可されているのだし、撮っている事自体が不愉快というわけではなかったのだけど、ただ展示された物が如何に自分がイケてるか示すための小道具として使われるのだろうな~と思うと何か残念だった。勝手な想像なんだけど。

高級腕時計の界隈とかを見ていても思うのだが、物自体は細緻にこだわり抜かれ大変美しく、人が作り上げた神秘すら感じさせるのだが、それを消費者の経済力のアピールとか、醜く分かりやすい欲望を満たすために消費されてしまうことに、途方もなくやり切れない思いを勝手に感じてしまう。

作り手でもないのにそんな事に文句を言う権利はないだろというのは百も承知ではあるのだが。

そういうわけで展示はちょっとしたモヤモヤを抱えながら回ったが、しかし建物が素晴らしかったので行ってよかったなと思った。

地下の薄暗くコンクリート剥き出しの無機質な雰囲気に、広く取られた窓、そこから見えるミッドタウン・ガーデンの新緑(しかも雨上がり!)が非常に映えた。ちょうど良い季節、良い天候であった。濡れてまで行った甲斐があったというもの。


帰りは急ぐわけではなかったので二駅分ほど歩いた。

まずミッドタウン・ガーデンを少し歩いたのだが、これがもう小川といい草木といい綺麗に整えられていて、もはや嫌味だった。あとピカチュウの傘をさして走っている小学生くらいの女の子がいた。

あの辺の高そうなマンションの地下駐車場ってなんかみだらな雰囲気ない?あの白とオレンジの中間みたいな間接照明的なヤツとか。黒塗りの高級車が入っていく感じとか。穿ち過ぎですか?
ド田舎生まれド田舎育ち、貧乏臭いやつは大体友達(実際には友達がいない)でお馴染みの僕にはそんな貧相なイメージしかないです。

六本木のあたりを歩いていると、金ピカの豹?の置物が飾られたポルシェのディーラーとか、冗談かというくらいキラッキラピッカピカでシャンデリアがドーン!みたいなアパホテルとかあって、金持ちの趣味ってわかんねーなと思った。

通りかかった普通の草臥れたサラリーマンみたいな人が、右手に買い物袋、左手に長ネギを握っているのを見てオッ!と一瞬思ったが袋をよく見ると成城石井で、しかも高そうなオートロック付きのマンションに消えていったので気持ちが白けた。

でも路肩に止められた港区ナンバーのスーパーカブを見てテンションは回復した。


そういやそろそろ引っ越すかな。いやこんな富豪の街に住みたいわけじゃないけど。もう少し面白みあるところに住みたいな。ボーナスも出るし。

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