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人生の節目に一緒に旅をして10年が経ち、私たちは大人になった

2年半ぶりの海外旅行。今、私はマレーシアのクアラルンプールで最後の旅の夜を迎えている。眼下にペトロナスツインタワーを見ながら、ほろ酔いでこのnoteを書き始める。私にとって海外に旅することはとても大切な時間だった。

この景色見てお酒飲んだらnote書きたくなる

コロナ渦で、海外への渡航は制限され、なにか物足りない日々が続いた。もちろん不要不急のことだし、海外に行かなくても日常生活は何も問題ない。なのに、ピースが1つ欠けたような感覚をいつも持ち合わせていた。

今まで行った国は23カ国。どれも思い出深いものばかりだが、女友達Mさん(ここから彼女と記す)と行く旅はいつも特別だった。今回も彼女が誘ってくれたおかげで、ようやく海外への踏ん切りがついた。また私の海外旅行が再スタートをきれたのだ。

彼女と始めて海外に行ったのは、今から11年前の2011年。前職の同僚だった私たち。当時そこまで深いつきあいだったわけではない。彼女が退職することをきっかけに、一緒に海外に行こうと急に話が盛り上がった。

いろいろ候補を出した結果、私たちが最初の旅先として選んだのはトルコ。彼女が提案してくれたもので、私もなんだかエキゾチックだよね、と大した理由もなかったが、惹かれたネーミングだったので決めた。そう、まだ若くて独身だった私たち。エネルギーに満ち溢れていたあの頃。テンションが上がる場所ならどこだって良かったのだ。

そしてこの直感は正解だった。私たちは、イスラムの祈り、コーランが流れる街中で、体力が尽きるまで、遊んで食べて飲んで笑い合った。恋愛話もしていたと思う。まだ未熟だけど、未来に可能性があって、ただただ話をするだけで楽しかった。

カッパドキアにて二人で
美しいモスクの壁画
イスラムのヒジャブを纏う若かりし私
ハーレムで鏡越しにカメラを向ける二人
イスタンブールの街並み
ボスポラス海峡をクルーズ


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イスタンブールの夕陽を眺めながら、「また絶対に旅をしよう」と約束してから2年が経った2013年。私は結婚をしていた。人生の節目をまた一つ迎えた頃、彼女と2回目の旅に出かける。次の国はクロアチア。今回もまたセンスの良い彼女のチョイスで決定。そしてこの国も素晴らしかった。

この頃は彼女もパートナーをみつけて幸せだった。私は結婚をして幸せな一方、仕事を頑張りすぎて、少し心が疲れていた。栄養を摂取するかのように、自然の流れで旅に出る。

プリトヴィツェ湖群国立公園
フヴァル島
フヴァル島でのランチ
魔女の宅急便の舞台になったドブロクニク


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あれから9年。私たちは40歳を過ぎ、だいぶ大人になった。彼女も結婚をして子供を持ち、私は13年勤めた会社を退職して、スタートアップに転職をした。それぞれ慌ただしい日々を懸命に過ごして、1年に何回か、充電するみたいに、たまに会っては食事をしていた。

彼女が仕事を休んで、1ヶ月ほど子供とマレーシアに行くと言い、私を誘ってくれた。コロナがまだ終息しない時期に海外に行くことにためらいがなかったといえば嘘になる。でも、行ったら絶対に素晴らしいに違いない。彼女に誘われたらもう気持ちは止められないのだ。

そして私たちは、まるで11年前に始まったトルコ旅行の続きをするように、マレーシアで再会する。一人増えた小さな親友を連れて。

W hotelのスカイラウンジでペトロナスツインタワーを
世界遺産の街ペナンのウォールアート
ヒンドゥー教の寺院バトゥ洞窟
ペナンリゾートの美しい夕陽
娘を連れてブランコで遊ぶ彼女

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生きているとたくさんの人たちと関わりすれ違う。その中で、意気投合して旅をともにする友人は何人いるだろう。

私は基本的にドライな性格で一人を好む傾向がある。面倒なことが少しでもあるなら、一人のほうが楽だよね、そんなタイプなのだ。

人付き合いは面倒なはずなのに、誰かと一緒に時間を共有すると、なぜか心が満ちてしまう。私はときどき、一人時間の埋め合わせをするように、女友達と会っては、はしゃぎ、つきないおしゃべりを続ける。

そして、その友人の一人が彼女で、いつだって私を暖かく迎えいれてくれる。楽しい時間を共に過ごしてくれる。旅のパートナーとして私を選んでくれることに感謝。
 
私はこうやって、友人たちのパワーと暖かさに触れて人生を積み重ねる。これってすごく豊かなことではないだろうか。本当に素敵な旅をありがとう。また明日から日常を一生懸命生きます。


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