見出し画像

Noteをディスられたら業務妨害?損害賠償、刑事事件にできるのか?

Noteを販売したとき、ライバルが嫌がらせで「このnoteはクソ」「絶対に買ってはいけない」などとディスってきたら、腹が立ちますよね?

そんなとき、ディスった相手を業務妨害で訴えることはできるのでしょうか?
それとも「正当な批評」として許されるのでしょうか?

今回はnoteをディスられたときに相手を刑事的に処分してもらえるのか、また民事的に損害賠償請求できるのかなど、みていきましょう。


正当な批評は違法ではない


Noteを読んだ人がその内容をディスったとき、その行為が違法になる可能性はあるのでしょうか?

憲法は国民に「表現の自由」を認めています。そこで国民は自由に発言することができます。自由な発言ができないと民主主義を実現できないので、表現の自由は国民の根本的で非常に重要な権利と理解されており、そう簡単に制限できません。

批評も1種の表現なので、表現の自由によって保障されます。Noteに対して辛口の発言をしたとしても、それが正当な批評であれば違法にはなりません。

どこまでが正当な批評なのか?


では、どこまでが正当な批評でどこからが違法になるのでしょうか?

まず、きちんとnoteの内容を踏まえ、的を射た批判であれば、違法にならないのは明らかです。
Noteの「ここがおかしい」「間違っている」と問題点を正しく指摘しているなら「買うべきではない」と主張しても何ら違法性は認められません。そうでないと、本の批評やマイナスのレビューなどもできなくなってしまいます。たとえばアマゾンの本のレビューを見てすべての評価が4や5の高評価だったら気持ち悪いし役に立たないでしょう。批評は許されますし、むしろ積極的に行われるべきです。

では「クソ」とか「読むな」と言った場合はどうなるのでしょうか?
表現の自由は重要な権利ですので、ちょっとした悪口程度であれば認められます。
そのことからすると、ネット上に上記のような言葉を書いたくらいでは違法性は認められにくいでしょう。ただトラブルを避けるため、あまり相手を刺激するような表現は避ける方が良いかと思います。

表現の自由の範囲を逸脱して違法になるケースとは


表現の自由の範囲を逸脱するのは、以下のようなケースです。
・嫌がらせのため、虚偽を述べて買わないように騒ぎ立てる
筆者に対する嫌がらせのため、noteに書いてある内容と明らかに異なることを言って「こんなにくだらないことが書いてあるので買わないように」などと触れ回ったら業務妨害になる可能性があります。
・筆者の人格を否定・攻撃する
Noteの内容とは離れて筆者の人格を攻撃したりプライバシーを暴いたりすると、名誉毀損やプライバシー権侵害になる可能性があります。
・筆者をことさらに侮辱する
Noteの筆者と口論となり、筆者に「クソ野郎」「死ね」などと発言すると違法になる可能性があります。
・筆者や購入希望者を脅迫する
筆者に対して「noteを売るのをやめないと殺すぞ」と言ったり買おうとしている人に対し「買ったらどうなるかわかってるだろうな」などと脅したりすると違法になる可能性があります。

Noteをディスることによって犯罪が成立するケース


Noteをディスることによって成立する犯罪には以下のようなものがあります。
名誉毀損罪
Noteの筆者の人格攻撃を行い、その名誉を低下させると名誉毀損罪が成立します。
業務妨害罪
嫌がらせで虚偽の事実をネットなどに流してnoteの評判をことさらに低下させると業務妨害罪が成立します。
侮辱罪
筆者に対し「頭悪い」「バカ」などと侮辱したら侮辱罪が成立します。
脅迫罪、強要罪
筆者や読者を脅したら、その時点で脅迫罪が成立します。筆者に「noteを売るのをやめないと殺すぞ(販売停止を強要)」、購入希望者に「買ったら仲間はずれにするぞ’(買わないよう強要)」など、義務のないことを強要したら強要罪が成立します。

このように、noteのディスりも限度を超えると違法になる可能性があるので注意が必要です。

Noteをディスられて損害賠償請求できるのか?


ではnoteをディスられたとき、相手に対して民事的に損害賠償請求できるのでしょうか?

相手の行為が違法な場合には、損害賠償請求可能です。
まず、名誉毀損や侮辱、脅迫された場合、相手に慰謝料を請求できます。悪質な名誉毀損を受けた場合には100万円近い賠償金を求められるケースもあります。
またプライバシーを暴かれた場合などには、プライバシー権侵害を理由とする損害賠償請求が可能です。
業務妨害によって本来売れるはずのnoteが売れなくなってしまった場合には、売上げ低下の損害賠償請求もできます。

以上のように、noteの批評やディスり基本的に合法ですが、度を過ぎると違法となり、刑事事件や損害賠償問題に発展する可能性があります。特に問題なのは名誉毀損やプライバシーの侵害、虚偽や脅迫行為などです。今後noteを売ったり他人から批評されたりした際の参考にしてみてください。

ここから先は

0字

¥ 300

17歳で重度の拒食症(摂食障害) 25年間苦しみ続けてきました。 必死で勉強して弁護士になりましたが病気が悪化して廃業 その後、在宅ライターになりましたが命の危機もあって入院中です 毎日入院日記を投稿中 よかったら闘病生活のサポート、お願いいたしますm(_ _)m