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silent.

木曜日10時フジテレビ系列で放映中のsilent
前クールの石子と羽男に続いて、ずぶずぶにハマっております。
なんて素敵な脚本なんだろうと思って脚本家さんを調べたら、生方美久さんという女性脚本家さんでこれがデビュー作でした。
男性同士の友情も具体的に入っていたので、男性脚本家さんかと思ってたのでびっくり。しかもちょっと前まで看護師さんだったとのことで、業界も業種も全然違っててびっくり。でもそれくらい魂のこもっている作品だなと思いながら見ています。

生方美久さんもnoteを書いていらっしゃるので、「踊り場にて」ができるまでのnoteを読みました。めちゃめちゃ根性とやる気の人で、最初は「おお・・・こんな人なのか」と意外に思いつつ、ヤンシナHPで「踊り場にて」の脚本を拝見させていただくとそこにも意外性が。「踊り場にて」は諦めることをテーマにしているんです。諦めるの語源は「明らめる」であり、明らかにすることで次に進むことだと主人公の美園さんが述べているシーンが出てきます。生方さんは根性で脚本家になったのに、ヤンシナで大賞をとった作品は諦めることについて書いている・・・なんだか不思議な気がしましたし、ちょっと背中を押される想いでした。

私は今転職活動中ですが、転職活動って自分自身の考えを明らかにする作業でもあるなと思っていて。だって明らかにしないと、次のステップが踏めない、次のキャリアが見えてこない。明らかにして次に進む。

よく成功する人には〜みたいなTwitterや自己啓発本には綺麗事として「諦めないこと」って書いてあると思うんですが、生方さんのnoteと作品を読んでいると「明らめること」って成功や大成の秘訣なのかもと感じます。
別に成功することを目的としなくても、自分のやりたいことをすることがゴールの人や苦しい場所からの脱却にも必要なことだと思いますし。

私は営業なので、課題設定と課題解決という言葉で語られることが多いですが脚本家さんにそれをわかりやすく教えてもらうなんて思ってもいませんでした。

明らかにして諦める。次に進む。

それを踏まえながらsilentを見ているので、次にどんな展開になるのかなとワクワクします。あの世界には言葉を丁寧に操る人がたくさん出てきますし、それだけでも見ていて安心感ありますよね。丁寧だけど辛辣、ていうシーンもありますし。春尾先生とか。笑

紬ちゃん、想くん、湊斗くん、その家族や周りの人たち。
まだ諦められてないことがたくさんありそうですよね。
紬ちゃんは想くんは自分の気持ちを明らかに出来ていなさそうだし、
想くんは聴者だった自分との向き合い方を明らかに出来ていなさそう。
湊斗くんも恋人と大好きな友達との間で自分の立場をどうもっていけばいいのか明らかに出来ていなさそうだし。

それから脚本以外にもsilentの素敵な点がたくさん。
まずは音楽!音楽の入れ方すごいですよね。特に3話は最後の想くんの笑顔シーンで髭男さんのsubtitleが流れという・・・それぞれのサントラの入れ方や音楽の強弱の付け方もすごく印象的です。
それから美術さん!想くん、萌ちゃん、紬ちゃん&光くんのお部屋が細かいところまで設定されているところ。ちょっとごちゃっとしている部屋の片隅や、マグカップこれ使っているのかな?みたいな洗い物の置き方、色使いなど細かすぎる!笑 生活感ダダ漏れ!って感じで親近感持てます。服装にもすごく気を遣われている感じしますよね。
野木亜紀子さん脚本のアンナチュラルの時のお話なのですが、プロデューサーの塚原さんは服装への熱がすごくて所長の上倉さんが舞台挨拶(だったっけ?)で、「違うジャンパーきてもいいですか?」と聞いたところ「ダメです!!!!!」ときっぱり言われたそう。だから上倉所長だけはずっと小豆色のジャンパーだったらしいです笑
こういったこだわりがあるドラマって、ドラマ全体の「見やすさ」につながっているところがあると思います。

素敵な映画やドラマは脚本・監督・プロデューサー・音楽・美術さんなどなどなど関わる方々の小さなこだわりによって作られているものだと思います。もちろん演者の方も。
こういった小さなこだわりって、多分人それぞれあると思うんですが、それを大事にできるかどうかで作品や仕事の仕上がりって変わってきますよね。
仕事する上で大切にしないといけないなと感じます。
忙しいと忘れがちだけども。

長々と書いてしまいましたが、silentが面白いよ!という話でした。笑

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