見出し画像

ロンドン&バルセロナ旅行記③【ロンドン到着まで】

飛行機に乗るのは嫌いじゃない。

映画を見たり、本を読んだり、日記を書いたり絵を描いたり自由に過ごしていると意外とあっという間に目的地に着くものだ。

しかし、長時間のフライトの場合は照明を落とされてしまうことがある。そうなると寝るしかなくなるので辛い。映画を見ようにも画面が眩しすぎて気持ち悪いし、本は暗くて見えないし。

きっと照明を暗くしてしまうのには理由があるのだろうが、私は飛行機で寝たくない。到着をワクワク待ちながら、自分の好きな作業をしていたいのだ。

いつかエコノミーじゃなくてファーストクラスに乗って、自分のスペースだけ照明をずっとつけていたいな。

案の定、今回も搭乗して2時間後くらいに「ハイもういいから寝てくださいね〜」と言わんばかりに照明が落とされ、
私は眠ることを強いられるのであった。


アブダビで乗り換え、バルセロナで乗り換え、無事にロンドンに到着したのは家を出発してから約35時間後であった。

やっと空港と飛行機から出られる・・・!

ロンドンに着いたという喜びよりも、空港と飛行機から解放される喜びの方が大きかった。

スタンテッド空港からロンドン市内までは電車で移動した。
事前に買っておいた電車のチケットがちゃんと有効かどうかドキドキしたが、逮捕されることなく無事市内に着くことができたのでよかった。

普段、仕事では確認作業をしないのでかなりミスが多いタイプなのだが、旅行となると結構何度も何度も調べて確認する。
自分の時間と自分の金を無駄にすることはかなり嫌だからだ。
「確認することのめんどくささ」と「ケチさ」が戦うと、私の場合、「ケチさ」が勝つらしいことがわかった。

ロンドン市内のリバプール駅に到着すると、その天井が無駄にタッっカい駅構内に早速、感動してしまった。

ハリーポッターの世界に限りなく近いぞ、これは!はあ、ロンドンに来たんだなあ。

ようやく実感が湧いてきて、ブルっと震えた。

荷物を置くため、ホテルに向かった。
ホテルはあの9と3/4番線のあるキングスクロス駅から徒歩5分くらいのところにある。

駅員さんに行き方を聞いて地下鉄に乗り、キングスクロス駅に到着。

ロンドンはどんよりとした街の印象から治安が悪いと思い込んでいたが、案外そんなことはなさそうだった。街の人は聞けば優しく教えてくれるし、道を譲ってくれたりもする。まあでも、油断は禁物だ。

キャリーケースをガラガラ言わせながら石畳の上を歩き、無事ホテルに到着した。

ホテルは若者向けな感じで、おしゃれで安い三ツ星ホテル。2泊3日の観光メインの私たちにはちょうど良かった。

荷物を置いて少し休憩し、すぐに街へ繰り出た。

時刻は17時。
あたりはすでに暗くなってきていた。
霧雨が降っていて、石畳やアスファルトが光を反射しキラキラ輝いていたのが美しかった。

初めて見る二階建ての赤いバスには映画とかの広告が貼り付けてあって、想像していたより可愛くはなかった。
けど、遠目で見るとその赤さがロンドンらしい景色を作り上げており、これぞロンドン!という写真が撮れた。

20万円で買ったデジタルカメラは使いこなせず、スマホの方が綺麗な写真撮れた。悔しい。

ぷらぷらと20分くらい歩き、ソーホーというエリアにやってきた。
ここはあの有名な「リージェント ストリート」という通りがあるエリアだ。
(パートナーが「リーゼントストリート」と連呼していたがそれは間違いである。リーゼントの人は居なかった)

おしゃれなパブを探して入ろうと思っていたのだが、どこもなんだか入りにくい。
おしゃれすぎるのだ。重厚感のある建物で、扉は閉まっているからより一層入りにくい。

おしゃれすぎて入りにくいなんて田舎モンみたいなこと言うのは悔しいが、どうも勇気を振り出せない。

「なんか、敷居が高くってね〜」と入れないことを店のせいにしながら、てくてく歩く。

お腹が減って、途中、ケバブ屋さんでサンドイッチみたいなのを食べた。
野菜がたくさん入っていて、肉の味も濃厚で、実に美味い。
全くロンドンっぽくない食べ物ではあるが、ロンドンっぽい食べ物となると美味しくなさそうだしまあいいだろう。

物価のバカ高いことで知られるロンドン、サンドイッチ2つでなんと4,000円近くした。ヒィ。

30分くらい歩いて流石に疲れてきたので、折り返してホテル方面に戻った。

ソーホーのパブはキラキラすぎて入れなかったが、ホテルのすぐそばにいい感じにシケたパブがあった。Googleマップの口コミも4.5とかでそれなりに良い。

ここに行こう!
そこで、フィッシュ&チップスを食べよう!

そう決めると、なんだかまたワクワクしてきた。

遅ればせながら、ロンドンに来たらしたいことは主に3つあった。

1つ目は、パブに入ってフィッシュ&チップスを食べること。
2つ目は、ウェストエンドのミュージカルを見ること。
3つ目は、大英博物館、ナショナルギャラリーに行くこと。

そう、これを達成せねばロンドンに来た意味がない。

なんとしても、シケていてもいいから、パブに入らねば!そしてフィッシュ&チップスを食べなければ・・・!

合計40分間くらいのお散歩を終え、時刻は19時。ホテルの近くのシケたパブに到着した。

そのパブでさえ、入るのに若干の勇気が必要であったが、パートナーと力を合わせて入り口の重い扉を開けた。

開けた瞬間、もわあっとロンドン人の体臭が(いい意味でも悪い意味でも)私の鼻を支配した。

パブの外は人がいなくてシンとしているのに、中はほぼ満席であった。
地元の人が集う居酒屋、といったところだろうか。

普通のジィさんがいるけれど、本当におしゃれだ。六本木とかにありそうなおしゃれさ。と言って伝わるだろうか。
日本のジィさんはどう頑張ってもこの空間に馴染むことはできないだろう。

おしゃれやなあと感動しつつ、鼻が悲鳴をあげているのですぐにビールと念願のフィッシュ&チップスを注文。テラス席に移動した。
テラスは喫煙者向けのスペースらしく、少々寒々しい雰囲気だった。


20分ほど待つと、料理が運ばれてきた。
これぞ!という典型的なフィッシュ&チップスで、私はその見た目にとても満足した。

太めのポテトフライ、どかっと大きな魚のフライ、グリーンピースを潰したやつ、レモンの表面をなぜか焼いたやつ、タルタルのようなソース。


食べ進めると、「ロンドンの飯はまずい」と多くの日本人が言うその理由がわかった。

もしかすると、この店のフィッシュ&チップスが特別美味しくないだけかもしれないが、私の食べたその料理の味の感想を書き記そう。

魚は臭みがあり、フライなのに水っぼくビチャっとしている。
グリーンピースを潰したやつはグリーンピース独特の香りが引き立っていて臭い。
タルタルみたいなソースはおばあちゃん家みたいな味。
ポテトフライはまあ不味くも旨くもない普通のポテトフライ。

普通なら食べ残して帰りたいところだったが、この料理1皿で3,000円くらいする。私とパートナーで1皿ずつ頼んでしまっていたので、6,000円。

金額のことを考えると私のケチ精神が発揮され、その全く美味しくない料理をなんとか食べきろうと頑張ってしまった。

致死量のケチャップで味を誤魔化し、食べ切った。

やればなんでもできる。

明らかに塩分過多となってしまったが、パブに入れて、念願のフィッシュ&チップスを食べれて、私は大満足であった。

ホテルに戻り、この日はまさに死んだように眠ったのであった。



フィッシュ&チップス2皿とビール2杯で9,000円・・・!!!


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?