見出し画像

ご冥福をお祈りします

みなさんは、フォトジャーナリスト安田菜津紀をご存知だろうか。

私は、動画を創るワークショップの講師として出会ってから、あらゆるメディアでお見かけするとその度に追いかけていた。
また、シンポジウムや写真展などにも積極的に足を運んでいた。

お話を拝聴していると、すごく丁寧な言葉遣い、「伝えるんだ」という気持ちが刺さる感じがして、私は一言も漏らさないと必死でメモをとっていた。

それは、普段のジャーナリストとしての人との接し方にも現れていた。
Facebookで友達申請をと、私から申し込んだ。
ところが、逆に申請が来ていたではありませんか。
私なんか、という気持ちが強い私はなんだか申し訳ないような不思議な気持ちになって、恥ずかしながら許可のボタンをタップしていた。

そして、動画のワークショップでの審査をしてくれた時のこと。

私は「家族」をテーマにスマホ片手に動画に撮って、それをまとめた作品をつくった。
兄が亡くなったことで改めて見えてきたこともあった。それを大勢の(30人くらい?)人が一緒に、大きい画面で見れたということが私には何よりグッとくるものがあった。
そして、講師として安田菜津紀さんは、まずこう私に伝えて下さった。

「改めて、お兄さんのご冥福をお祈りします。」

私は深々と頭を下げた。

何物でもない、私の兄に対しても大事に思ってくれたということが嬉しかった。
この日に起こったことはきっと一生忘れられないだろうと自負している。


守らねばならないジャーナリストの1人と私は思う。

何かいいものを食べます。生きます。