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20240113東京-京都往復24時間の旅

はじめに

週末の同期との会話。

「明日、京都帰んねん」
「いいじゃないですか、何するんですか」
「髪切る」
「wwwwwwww」

そう、東下りして5年目、私はいまだに京都の美容院に通っている。今回はエクストリームなヘアカットの旅をご紹介したい。


東京から京都へ向かう 7:00頃〜10:00

7:00頃。豊島区を出立し、丸ノ内線で東京駅へ。

7:48 東京駅発のぞみ13号福岡行き。EX早特で11000円と端数、だった。安い。

2名掛けのE席(窓側)に陣取る。

運良く、相方のD席には誰も乗り込んでこない。

よし、と思ったが、近くに座っていた外国人観光客が自撮り棒付きのミニカメラを携え、空いている私の前の席に座り、リクライニングをマックスまで倒し、自分の席でもないのに寛ぎながら東京を出発する動画を撮影している。

のぞみって、リクライニング最大にすると後ろの席めちゃくちゃ狭いんやな。(以下、内心キレ散らかす)

朝あまりにもお腹が空いたので、車内食堂である。

東海道新幹線弁当

最近「内心キレ散らかす」ということが多い気がしている。心に余裕がないんだろうか。早く京都に帰りたい。

さて、東国はお天気がよかったのだが、西に進むにつれて雲が多くなってくる。京都は雪がちらつくかもしれないとの予報。

絶対寒いやん。

不穏な関ヶ原近辺(車窓より)

東国に来て常々思うことは、冬はさほど寒くないし、あまり雨も降らないということである。

地形を見れば当たり前なのかもしれないが、地図を読み統計を見て地理的環境を把握することと、そこで暮らすことの間には隔たりがあると思う。

翻って京都は、盆地とはいえ丹波高地が低いせいで、雪もたまに積もる。地球沸騰化の近年でも、年1回はドカ雪に悩まされるはずだ(特に左京区と北区)。

そして名物の底冷え。家族で暮らしていた築年数不詳の町屋は底冷えがひどかった。一階では敷き毛布、掛け毛布、湯たんぽが必要だった。

そら末摘花も黒貂の毛皮を着るよ。

JR東海の西の端・京都駅

10:00 定刻どおり京都着。さすがの東海道新幹線である。

電車で行ける京都観光 10:00〜14:00頃

観光客が公共交通機関で京都を観光するのは至難の業である。

特に市バス。市バスは時刻表どおりに来ないので、初心者は電車を有効活用することをおすすめする。京都市営地下鉄は日本で一番初乗り運賃が高いそうだが、時間が読めない市バスよりもはるかに安心なのである。

地下鉄烏丸線に乗ろう

これが烏丸線である

地下鉄烏丸線にて北上。

珍しく混んでいるが、四条、烏丸御池にて半分くらいが下車。いつもどおりで安心する。

烏丸線は近鉄京都線と乗り入れているため、近鉄の車両がよく走る

10分後、今出川駅着。

烏丸線の駅表示の下には「〇〇前」と書いてある
今出川駅北改札から直結。この門をくぐる者は皆、良心が全身に充満している。

北改札直結の同志社大学、学内推薦入試の日。後輩たち、最後の砦だ。がんばれ。

ちょうど法人内諸学校の入試日。中高からのエスカレーターでも、いちおう試験がある。
重要文化財ゆえに冷暖房がつけられず、過酷な礼拝をさせられるチャペル

世界遺産・糺の森さんぽ

大学のキャンパスを抜けて、今出川通を東へ。

出町のふたば以外は閑散としている。良い。糺の森の入口、河合神社はお詣りだけして、古馬場を北へ進む。

史跡・糺の森。奥に見える鳥居が河合神社(美容の神様)
古馬場。三重や神姫などの関西近郊から来たであろう観光バスが何台も停まっている。

下鴨神社へ到着。結婚式が執り行われていた。
境内をぐるっと回り、御朱印をいただく。

下鴨さん。「御粥祭」と書いてあったが御粥をいただけるわけではなかった。

小洒落たものが食べたいなと思って「レストラン下鴨デリ」へ。こんなお店あるんですねぇ。

テイクアウトもできる模様

ハンバーグとデリ3品セットは2080円。京都の相場としてはお高めであるが、まぁ下鴨やしな、という気持ちにもなる。どっちやねん。

下鴨マダム御用達なのかもしれない「レストラン下鴨デリ」

烏丸線で南下、六角堂へ

鞍馬口まで歩いて、ふたたび烏丸線に乗車。

鞍馬口といえばHOWDY鞍楽(というか、それ以外なにもない)
知らなかったけど京都ハンナリーズのスポンサー企業らしいです、アークレイ

烏丸御池駅で下車すると、SIZUYAの自販機があった。京都が誇るパン屋チェーン。

パンの自販機、ふつうにサンドイッチも売ってる

烏丸通を六角通りまで南下し、その通り名の由来である六角堂へ。

池坊がご住職を代々つとめる、京都の「へそ」として著名なお寺だが、実はきちんとお詣りするのは初めてだった。

ビルの真ん中に突如現れる六角堂

ここで、今回の主目的である美容院の時間になった。

本と酒があれば人は生きていける 16:30頃〜23:00頃

夕暮れの四条烏丸。国道367号線(五条以北の烏丸通)は福井まで続く道

髪を切り終えて、向かう先は京都経済センター・SUINA室町。

四条烏丸南西にあった京都産業会館を再開発して作られたオシャレスポットである。

カフェと花屋と大垣書店。

1階の大垣書店をぶらぶらする。

ここの大垣書店は、京都駅前ではあまり見かけない京都土産も多い。人と変わったお土産を調達するには良いところ。もちろん普通に本屋であるからして、いろいろな本を物色するのも楽しい。四畳半ほどのイベントスペースが、エヴァンゲリオンのブースになっていた。アスカの声がざわざわした店内に消えていく。

この後、友人と落ち合って某店にて日本酒を嗜む。

伏見の「英勲」、なかでも城陽・マルマン酒店のPB「やどりぎ」は名品
プレミアムな花陽浴(八反錦)

なんやかんやと飲んで食べて、わりとできあがってしまう。

さて、帰りは大阪駅から出ている夜行バス「ドリームスリーパー」を予約している。これが今回「24時間」を実現する手段なのである。

五条駅から烏丸線で京都駅へ。JR西日本が誇る新快速で大阪駅桜橋口まで向かった。発車時刻ギリギリで滑り込む。乗務員さんほんとうにごめんなさい。

五条から京都駅まで一駅ではあるが、乗らないと間に合わない!
おお、これが正しい(正しい?)京都市営地下鉄烏丸線の車両です
京都駅から新快速を待つ、しばしの間
予定通りの新快速に乗ったのに、バス乗り場がわからず全力疾走する羽目に

噂のドリームスリーパーで東京へ 23:15〜翌7:00頃

ドリームスリーパーは、大阪からバスタ新宿までをつなぐ夜行バスであるが、なんとお値段2万円。(※2024年1月13日の金額)

その代わり、全席が個室でアメニティも充実している。なるほどこれは2万の価値はあるぞ、と思う。

なんとなく設備紹介

ゆったりリクライニングな座席
寝たあとも枕カバーはほとんどズレない
これが噂のプラズマクラスターか!
おしぼりとお水。酔っ払いにはありがたし
めぐりズム初めて使ったけど神だった
車内に入るときに履くスリッパとは別に、もう一組スリッパが備え付けられている

乗った感想

個人的には、やはり深夜に大阪→東京へ移動する寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」シングルのほうが良いと思った。

その理由は下記の項目別比較でご説明しよう。

(1)価格 サンライズの勝ち
サンライズ(シングル・19,570円)のほうが安い。シングルでは僅差だが、ソロだともう少し安い。

(2)設備 ドリームスリーパーの勝ち
ドリームスリーパーのほうが充実している。蒸気でホッとアイマスク、最高。お水もあるのがありがたい。

(3)個室感・遮音性 引き分け
ドリームスリーパーはバスであるにもかかわらず、他の乗客の気配を全く感じない。降りるときに初めて、男性客が多いことに気づいたくらい。物音もいびきも何も聞こえなかった。
サンライズはシングルにしか乗ったことがないものの、電車の音しか聞こえない。これは引き分けでよいと思う。

(4)寝心地 サンライズの勝ち
ドリームスリーパーのリクライニングはとても座り心地がよく、長時間乗車に耐えうる素晴らしい座席なのだが、やはりサンライズのフラットなベッドで寝るほうが断然眠れる。
足元はすごく暖かかったが、ドリームスリーパーのフットレストを上げてしまうとその恩恵に預かれず、結果足が寒くなってしまう。

(5)予約しやすさ ドリームスリーパーの勝ち
サンライズの最近のとれなさは異常。みどりの窓口に待機するしかないのか…!?

(6)乗車時間帯 サンライズの勝ち
なぜわざわざ夜行を使いたいかというと、今回みたいに飲んでから帰りたいわけですよ。できるだけ遅く飲める(=発車時刻が遅い)サンライズが勝ち。(※サンライズは大阪駅0:34発)

(7)エクストリーム出社のしやすさ ドリームスリーパーの勝ち
新宿に6:35は強い。いったん家に帰ってシャワーも浴びれそうだ。サンライズも東京7:08着だが、遅延が発生する確率が高いように思う。横浜の朝6時台はふつうに通勤ラッシュですからね。

まとめると、以下のようになる。

  • 価格 サンライズ

  • 設備 ドリームスリーパー

  • 個室感・遮音性 引き分け

  • 寝心地 サンライズ

  • 予約しやすさ ドリームスリーパー

  • 乗車時間帯 サンライズ

  • エクストリーム出社のしやすさ ドリームスリーパー

いや、引き分けやん。
私個人としては、もう少し飲みたいから遅い時間まで待ってくれよ…という気持ちが強いのと、やっぱり横になるほうが寝られるということで、どちらかといえばサンライズに乗りたいなと思いました。でも予約が取れないので、今後は大人しくホテルに泊まるか、最終の新幹線で帰りたいと思います。ハイ

ありがとうドリームスリーパー

新宿から帰り着くと、時刻は7時を少し超えたところ。

24時間で東京と京都往復して、観光して、美容院行って、友達と飲んで、アイマスクして寝る、できるもんだなぁ。

おわりに

旅行は好きだが貧乏暇なし、時間もお金もない。

そのわりにはよくわからないこだわりで髪を切るためだけに京都に帰ったりする、そんな自分がまぁまぁおもろいな、と、今日も自分で自分の機嫌を取っているのでした。

限られた時間で京都観光したいという方には、地下鉄を駆使することをおすすめする。


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