【1日1文献】訪問作業療法士の視点から考える停電被害時の 訪問看護ステーションの役割 ―平成30年台風第21号における停電被害の聞き取り調査から―#訪問看護#災害支援#地域生活

参考文献:訪問作業療法士の視点から考える停電被害時の 訪問看護ステーションの役割 ―平成30年台風第21号における停電被害の聞き取り調査から―
筆者:横山 みなみ(OT),小林 大作(OT),寺本 千秋(OT),山本 哲生(PT), 阪部 千加(RN)
発行日:2019年
掲載元:第39回近畿作業療法学会
検索方法:インターネット
キーワード:訪問看護,災害支援,地域生活

【はじめに】 
・平成30年台風第21号により当訪問看護 ステーション(以下,当訪看)の在る地域も停電の被 害を受けた.
・それに伴い,当訪看利用者や家族の生活 はさまざまな困りごとが生じていた.
・そこで今回,停 電により困りごとが生じた当訪看利用者に対して,そ の内容と対応を調査し,停電被害時の訪問看護ステー ションの役割について検討した.

【考察】 
・今回の調査結果より,移動の方法や移乗時の 介助の有無によって困りごとの数や内容が異なること が示唆された.
・独歩・歩行補助具使用群に比べて車椅 子使用・寝たきり群では,生活活動面と医療的ケアの 両面で困りごとが生じていた.
・生活活動面ではベッド 周辺の困りごとを中心として事前の準備が不十分で あったが,医療機器と医療的ケアへは事前の準備や対 応が比較的できている傾向にあった.
・これらを踏まえると,停電時は医療的ケアだけでは生活することがで きないことから,ベッド周辺の活動を中心に対応方法 を準備しておくことが必要と考える.これは,医療度 と要介護度が高くなればなるほど重要性が増すことが 示唆された.  
・どの災害でも起こりうる停電に対して,被災後に支 援を受けられる状況になるまで訪問看護ステーション は,医療的ケアだけでなく,生活や介護に関しても対 象者と家族が対応できるように,日々の支援を行う必 要があると考える.
・その中で,訪問作業療法士の役割 は,生活活動面に多く生じたベッドの操作ができず移 動や移乗ができないといった困りごとに対し,停電時 の対応機能が付いた電動ベッドやエアマットの選択と ともに,停電時を想定した活動方法を支援することで あると考える.

参考URL:
http://kinot39.umin.jp/pdf/abstract/P4-2.pdf

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