【137日目】いちゃもん
こんばんは。
「人が好き」とか、「結局は人」という言葉をよく聞きます。
間違ってはいないと思います。
ただ、ちょっと違和感も感じております。
その違和感の理由として、思いつくことを書いてみます。
まず、「人が好き」について。
これは、人の良い部分だけを見て言っている場合。
良いときは良いに決まってますが、人間それだけではありません。
極端なところで言うと、認知症になって怒鳴り声をあげたり、暴力をふるったり、廊下で失禁したり、そのことに気がつかなかったり。
はたまた、自身の不摂生な生活が要因で脳血管疾患となり、家族に介護してもらわなければならないような状況にも関わらず、家族に対して横柄な態度をとる方とか。
そんな様々な人を病院時代には見てきましたが、その時は素直に人が好きなんて、僕は思えませんでした。
もちろん、その時の状況、その原因となっている病気のせいだと割り切って考えることはできますが。
要するに、人はいいところばかりじゃなくて、ゲスい部分や汚い心があることも含めて、それでも人が好きだって思えて言えるならいいのかな。
アイドルだっておならをしますし、スーパースターだって不倫をします。
一度も他人を見下したり差別したりしたことがないなんて、自信を持って言える人はいない筈だと思っています。
そういったことを単純に悪いことだと決めつけるような判断基準のまま使う「人が好き」と言う言葉を、正直あまり信用することができません。
世の中には、こんな考え方を超越して純粋に人を好きだと言える方もいるかもしれません。
でも、もう邪気のある僕にはそんなふうには考えられません。
もしかしたら、そんな自分を正当化させるための「いちゃもん」を、いまは書いているのかも。
理性的になったというか、社会性を身につけたというか、大人になったというか。
それが、果たして良いのやら悪いのやら。。
2つ目の、「結局は人」に関しては簡単です。
人は絶対死ぬからです。
物理的に100%限界がある存在だからですね。
加えて、環境や状況によって精神的にも激変する可能性の高い生物です。
そこに期待して依存しすぎるのは、怖いかも。
そういった理由からだと思います。
だから、その人が死んでも形や想いを残せるもの。
場とか文化とか芸術とか。
そういったものにこそ、価値があるのではないかと思います。
近年、僕が子供の頃から知っている著名人達が、亡くなってしまうことが増えてきました。
志村けんさん、田中邦衛さん、田村正和さん、金田正一さん、コービー・ブライアント、臼井儀人さんなどなど。
僕が子供の時から好きなミスチルの桜井さんや、元プロ野球選手の上原さんも、おそらく僕より先にこの世から巣立っていきます。
想像するだけでめっちゃ悲しいですが、でも、そのあとの世界でも僕は彼らのことを映像や作品を通して思い出すことができます。
これって、とんでもないことですよね。
人は、人単体で見ると、消えてなくなることが確定している存在ですが、何かを通して残り続けてしまうんですね。
よくビジネスの場面で聞くことが多い言葉ですが、単純に「人」だけではなく、「人が何をするか」という部分が大事なんだと思います。
だから、その部分が抜けた言葉の使い方には、違和感を覚えるんだと思います。
以上、ただの「いちゃもん」でした。
ところで、言葉だけではどこまでの意味を含んでいるのかなんて相手には分かりません。
言葉は不十分で誤解されやすいくせに、他人に影響を与えやすいものです。
じゃあどうしましょう?
少なくとも言葉ってそういうものだと認識しておくこと。
それだけは、必要なことかもしれません。
そんで、躊躇しながらでも、嘘の上からでもなんでもいいので、本心で人が好きって言えるなら。
卑屈になってるよりはかっこいいですよね。
本日は、ちょっぴりダークな内容?でした。
本日も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
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