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スミ入れ関係あれこれ

なんかね、スミ入れ失敗してパーツ破損してる子がいたの。

で、技術も無いから直せないなんて書いてあったのだが

接着するだけだぞ


と、まぁ対応に技術もへったくれも無いのだが、さらーっと検索した限りスミ入れのやり方はあちこちに書いてあるが、スミ入れしてパーツ割れた時の対処法が書いてないみたいなんで文書化してみる。

1.何故、スミ入れするのか。

ガンプラに限らずプラモデルとゆーのは、パーツを細分化して細切れにすればするほどパーツ点数が増えてランナーの枚数が増えます。なのである程度低コスト化する為には可能な限り大きなパーツに分割してやる方が良く、安価なHGとかEGではよりグレードが高いモデルでは分割してあるパーツを2パーツモナカ割りにしたりする事はよくある訳です。

例えばジムカスタムの肩などは、デザイン上は前後の板とその上に付く出っ張り、更にそれを囲んで上から被さるカバーっぽいパーツの4パーツ構成だと予想されますが、このパーツはざっくり2分割されてます。赤色色分けパーツというしょーもない別パーツもありますが……それは置いておくとして。
で、こーやってまとめたパーツが実は別パーツなんだよ、判れよ!って事で偶にパーツに筋が彫り込まれてる訳ですよ。
が、この筋がイマイチイケてなくてもっさりしてたり、なんちゅーか目立たない時があります。この構造線の強調が、まぁ所謂「スミ入れ」です。

補足:
より正確に申せば、本来皆がやってる「ペンキみたいな色塗り」では、スミ入れしない方が良いと思います。本来スミ入れは「縮尺モデル故に光の挙動が実寸大モデルと違ってしまう」事に対する「じゃあ、光や影を塗装で描いちまおう」ってアプローチで、それやんなら光源位置決めて色もグラデ掛けれって話になっちゃうの。なんでスミ入れだけ光の挙動を気にするのかよく分からん……

が。

ジムカスタムなんかはアニメ絵にした時の「線」が各部毎に多い・少ないで「パーツ単位での色の濃淡」を設定してて、硬く見せたいとこは線が密になってんですよ。逆に線が見えにくいとデザインバランス崩れるんですわ。立体より線画の方が映えるってーか、てーか……仕方ないのでこのモデルはアニメ絵の線になるとこ可能な限り筋彫りして線を追加してます。めんどくさいネ!

2.なんでスミ入れすると割れるのか。

不思議に思った事は無いか? 割れるのガンプラばかりで戦車や飛行機、車やバイクのプラモでエナメル塗料使ったから割れたなんて話聞かないだろ?

ぶっちゃけ、ガンプラが今「接着剤不要のスナップフィットモデルだから」割れるやで。
昔の「接着剤が必要なプラモ」特に可動部が無いか極めて少ないモデルではエナメル塗料使っても滅多に割れない。スナップフィットみたいにキツめの穴にパーツ差し込んでプラ材にストレス掛けないからだ。スナップフィットで摩擦抵抗によりパーツを固定する方法だと、その周辺にごく僅かなクラックが出来てしまい、そこにガンプラマーカーやエナメル塗料溶剤が大量に入り込むとパカンと割れるって寸法だ。

更に、だ。
初心者だと筋彫り部にだけすみ入れしたら良いのに、溝を見つけると片っ端からすみ入れしたくなるし、本来すみ入れする必要の無い(或いは、必要性が低い)パーツの合わせ目や組み合わせ部にまですみ流すんだわ。そして毛細管現象で塗料が奥まったとこに流れ込み、「あれ?ここスミ入れ塗料がどっかに吸収されて薄くなったな? 追いすみ流しや!」でガンガン溶剤ぶち込んで「奥まった場所だから中々溶剤乾かなくて」バッキリ割れるんだわ。

なので、すみ入れする時は

1.パーツの接合部に塗料が流れ込まない様にしよう(なんなら外してすみ入れだ)

2.何度も何度も矢継ぎ早に塗料落とさない様にしよう

3.可能な限り、接着しよう(筋彫りが2パーツに跨って施されてる時は特に)

4.変なとこに流れ込んだすみ入れ塗料は迅速に吸い取ろう(ティッシュでいーよ?)

これで事故は減る筈だ。

3.とは言え事故は根絶出来ぬ。

注意しただけで事故が根絶できるなら、ヒヤリハット報告や事例共有は要らぬ(涙)
何したって事故は(減りはするが)根絶は出来ない。工事現場入ったら痛感する奴だ。事故は起きる! 決して根絶は出来ない!
だから、事故を起こした後のリカバリーを学ばねばならない。事故って怪我しても迅速な手当が出来たら致命傷にならずに済むかもしらん。

で、割れた時だが。

先ず、外せるパーツなら外す事。摩擦抵抗稼ぐためにプラ材にストレスかかったままだと被害が拡大する。直ぐに外そう。
で、すみ流ししてる場合溶剤だけが流れ込んでるわけでは無いだろうから、クラックや割れ目にスミ色が付いていると思う。可能なら除去しよう。でも多分割れたとこに溶剤入れたら被害拡大するだろうから、慣れない内はさっさと外して塗料や溶剤拭き取り接着だ。少なくともこれで形は崩れない。状況次第では外す時に剥がそうとしたらバラバラに爆散することがあるが、こうなると恐竜の全身骨格修復とか、割れた花瓶の復旧並みに面倒だからパーツ請求するしかねー(涙)

運良く割れ目に塗料は残ったが崩れずに済んだ場合は「流し込み接着剤」をクラック周辺に塗布して3日放置。慌ててハメ直すとマジで砕け散るから接着剤が完璧に乾燥するまでじっくり待て。割れ目に残った塗料はしゃーないから「補修塗装」するしか無いっス。

あまりやる気は起きないが、ワザと割って対処の実技やってみるかねぇ?

方針変えて、noteでの収益は我が家の愛犬「ジンくんさん」の牛乳代やオヤツ代にする事にしました! ジンくんさんが太り過ぎない様に節度あるドネートをお願いしたいっ!