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音楽の趣味が合うとは

ふと疑問に思うようになった。
聞いている音楽というものは、生まれてくる家庭のようにそれぞれがそれぞれ小さい頃から色々な音楽を聴いて、道を辿ってきています。希に音楽を全く聞かないようなひともいるが、殆どの人は好きな音楽や好きなアーティストがいるからこそ、われわれ人間たちの会話の話題としての定番になっています。

私は音楽をやっていて、頻繁にライブに出演をしているので決まって、どんな音楽が好きですか?ルーツは何ですか?と楽屋で話が始まります。そこで提示されているアーティストに一つも共通するもの、知らないものが現れたとき、とても気まずくなりますし、ただでさえ音楽の趣味が違う人におすすめされた今度聞いてみます、は行けたら行く並みに信用無いです。知ってると知ったかぶりをしたくなるような微妙な空気は流したくないです。

それで人間たちは取り繕って「これならみんな好きだろう」「みんな知ってそう」だからといって、一発目はかなり探りを入れて、後にこういうものといって軽くジョブのように個性を出していきます。どこまでいけるかを測りながらもこれは心理戦です。ごく稀にすごく聴いている音楽がとっても浅く広くのパターンもあるので(これが私)特にややこしく、いわゆる音楽の趣味が合う詐欺師化している人間もいます。

そこまでも全て完璧に好きな音楽が合うとき、大概の人間は嬉しくなり、もっと好きな音楽の話をしたくなります。この曲がいいだとか、これが一番好きだとか、その話を出来る相手が見つかることは、例え友達の彼氏だとしても嬉しいのです。

音楽の趣味の合う人間が教えてくれる音楽は至福です。大体が趣味が合うわけで、好きな音楽が似た音楽なわけで、ハマるわけです。好きな音楽の幅がグッと広がるのです。その人ともそのお話ができるのです。

まあ本題に戻りまして、
どこまで行けば音楽の趣味が合うと人は見なすのでしょうか?
私の見解も含めて例えば、2〜3つ程度、特に好きなアーティストや曲をあげて、すべてが特に他者も好きで被った場合、大体がこれは音楽の趣味が合うと見なす人間が多いでしょう。
流石に3つ特に好きなもので、どれも何も知らなければその時点で「音楽の趣味が合う友達」にはなれない可能性があります。
しかし、特にではなくても、よく聴いている曲をとりあえず聞いたとて、多くの曲が自分も聴いている場合それも音楽の趣味が合うと見なすことになると思います。
ですが、「特に」好きなアーティストが被った時のある嬉しさはいつだって嬉しいものなのです。

また、あまり好きな人間がいないコアなアーティスト(失礼)や音楽の思考の強いアーティストにおいて、そのアーティストを知っていて、曲を聞いているだけで親近感が湧き、それも音楽の趣味が合うことに近いものだと考えています。

余談ですが「ライブ、コンサート」というものは音楽の趣味が合う人間が自然にというか必然的に集まってくるものです。付き添いとかじゃ無い限り、そのアーティストが好きな人間が集まるのだから、そこにいる人間の全員の好きな音楽の統計をもしとったらかなり偏向すると思われます。音楽の趣味の合う友達とはやはり一緒にライブに行きやすいのもあり、ライブに行く事で更に仲良くすることができますね。
私は知名度の低めな地下のライブハウスのインディーズバンドが好きで、そこでは規模感が小さく、同じお客さんが良くいる時があります。割とすぐにそこにいる、いつもいるみんなと知り合いになれたりします。そこで私はたくさん友達ができています。


まあこの時代は他者の音楽の趣味をInstagramはじめSNSで知るということは当たり前ですね。それも#をつけて私の音楽の趣味はこれですよ、合う人は繋がってくださいという文化も根付いています。好きな人のタイプや性癖と違って、好きな音楽は晒すことが簡単です。聞いている曲を載せるだけ、で音楽の趣味をあらわにできます。そこで被ると話が簡単にできますね。そこからは最初の方に話した心理戦のうち、音楽の趣味が合うと感じたら、仲良くすることができるというわけです。

私の音楽の趣味が合う人間は聞いたりした限り、何人かいます。音楽の趣味の合う人間に教えてもらったバンドにとても現在ハマっている経験があって、趣味の合う人間とおすすめの音楽を教え合うことはとてつもなく楽しいです。
もし音楽の趣味の合わない人間でも自分の好きな音楽を聴いてくれて、ハマってくれたら、それはそれで本当に嬉しいものです。
音楽の趣味というのは、人々を繋ぐ大切なものなのです。どんな音楽が好きでもいいのです。全てがいいものばかりだと思うのです。
まだ聴きぬいいアーティストを巡って今日も生きていくだけです。

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