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0102 アラン・コルノー監督『フォート・サガン』聖地巡礼

2013年12月29日(日)にモーリタニアのアドラル州アタール県アタール山とシンゲッティ県シンゲッティで30日(月)にワダン県ワダン(ウアダン)でアラン・コルノー監督の『フォート・サガン』(Fort Saganne)の聖地巡礼をしてきました。

1911年フランス第三共和国時代。仏領アルジェリアのアルジェ県(←フランス本土と同等=現在でいう海外県)。アフリカ植民地拡大の手を伸ばすフランスの陸軍中尉シャルル・サガン(演:ジェラール・ドバルデュー)は祖国の為に遊牧民トゥアレグ族の部隊を率いて戦闘訓練に励んでいた。そんな彼をサン・ティレット家の令嬢マドレーヌ(演:ソフィー・マルソー)が熱い眼差しで見つめていた。だが農民出身のサガンとは身分が違い過ぎたため、彼は彼女の愛に応えることが出来ず、つらい日々を送っていた。そんなある日、サガンにサハラ砂漠への出動命令が下る…仏領アルジェリア南部の駐留地タマランセットからセネガル川まで到達し、防衛のため(後に自らの名前を冠することになる)砦に駐屯する大河ドラマ。

日本語のタイトルは英語読みとフランス語読みの合体。意味は「サガン砦」。正確にはフランス語の発音で「フォール・サガン」。

なお、この作品ではソフィー・マルソーのニップルが確認できます。たぶんこの作品が初ニップル!

という訳で巡礼先の一つ目は、シャルル・サガンが遊牧民トゥアレグの族長アマジャール(演:サイード・アマディス)と出会う場所がワダン(ウアダン)。
وادان - ويكيبيديا (wikipedia.org)

二つ目の巡礼地は、サガンとマジャールが交流するシンゲッティ。
شنقيط - ويكيبيديا (wikipedia.org)

ワダン(ウアダン)、シンゲッティともにサハラ砂漠のオアシスの町ですが、放っておくと砂に埋もれてしまうのだそう。シンゲッティの砂丘から眺めるサハラ砂漠はとても綺麗でした。

そしてこの映画の聖地の総本山となるサガン砦のセットが建設されたアドラル台地アタール山。モーリタニアの首都ヌアクショットからサハラ砂漠のシンゲッティやワダン(ウアダン)などのオアシス都市に向かう途中の峠を越えたところにあります。

こちらの看板は残っておらず!

因みに、モーリタニア人のガイドもドライバーも「フォール・サガン」なる人物がこの石積みの建物を作ってこの「遺跡」をそのまま使って映画が作られたと信じ込んでました。「サガン砦」という看板が残っておらず、実際の映画もロケ地のモーリタニアでまともに上映されてないので、私の説明がなかなか理解されず困りました。巡礼の後、現地まで持ち込んだ本篇画像のプリントアウトした紙をガイドさんにプレゼントしました。今後同地を訪れるヒトに対しては説明内容が変わる事でしょう。

でもって、絶景の峡谷を前に建造されたサガン砦ですが、撮影時点からほぼ30年が経過し確かに遺跡と間違えられても仕方ない状況になってます。

現地を訪れてびっくりしたのは、続く映画本篇画像と聖地巡礼画像を見比べてもらいたいのですが、砦のゲートの石組みが全く撮影時のままなんです。黒ずんだ石とかではっきりとわかります。

映画本篇画像のアーチの左右にある黒ずんだ石にご注目!
砦の殆どが崩れたもののアーチの左右に黒ずんだ石がまだ残ってます!

この世に『フォート・サガン』マニア=フォール・サガニアンが存在するなら、ここまで来たら(きっと誰にも怒られることなく)撮影時に使われた石を簡単に持ち帰る(「盗む」ともいう)ことが可能ですし、知恵のある人ならば転売ヤーになってフォール・サガニアン相手に(本物の)『フォート・サガン』の「石」だと鑑定書付き(勿論、本篇画像と盗む前の画像もセット)で販売する事も出来ますよ。

1980年代に建設された撮影時のセットが
2010年代にもはや遺跡!
映画本篇のラストショット
我ながらよくもこんなところまで聖地巡礼しにきたものだ…

©1984 STUDIOCANAL - SFPC - France 2 Cinema
©2013 プッチー・ミンミン

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