デザイナーに限りませんが、クリエイターに仕事をお願いする時にやってはいけないことがあると思っています。やるとすごく不快にさせたり、怒らせたりしてしまします。お願いする側が「ついつい」やってしまうこと。

何かわかりますか？

答えは「ちゃちゃっとやって」という感覚です。ちょっとした制作物や変更を、簡単な作業だと決めつけてお願いしてしまうこと。思い当たることありませんか？実は私も、何度かやったことあります。

本当に「ちゃちゃっと」というレベルなことも実際はあると思いますが、９０％くらいは、依頼主が考えているほど単純な変更ではありません。テクニック的に、な時もあるし、思考的に、な時もあるでしょう。何事においてもデザインて、今見えているのは氷山の一角。

レオナルド・ダ・ヴィンチの最後の晩餐のように、ぱっと見では食事している絵、でもそれが美しくて、人を惹きつけてやまない魅力を秘めているのは、その絵がそうであるための計算やストーリー、バランスがあったりします。美しくシンプルなほど、その裏の思考は深いと思います。

デザイナー以外には、どれが簡単でどれが簡単でないのか、わかりにくい。なので、自分一人では到達できないレベルのものを一緒に作るために、お願いする時にはとにかく「簡単そう」に依頼しないことを心がけたらいいと思います。