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ぼくのなまえは、くうた。

ボクの名前は空太って言います。
「空に太い」と書いて、くうた。

この名前をボクにつけたのは、今一緒に住んでいる三人目のかーちゃん。
何を隠そう、ボクにはかーちゃんが三人いるんです。

一人目(正確には一匹目かな?)は、ボクを産んでくれたキンコかーちゃん。
ボクと同じ黒猫なんだけど、毛はボクより短いんだ。
生まれて数ヶ月で離れてしまったから、覚えていることは少ないのだけれど、「絶対にニンゲンを信じちゃダメよ」って、よく言ってた気がするな。

二人目のかーちゃんは、キンコかーちゃんを「ホゴ」したTomiかーちゃん。この人はニンゲン。
キンコかーちゃんは、昔は「ノラネコ」って呼ばれていて、ボクがお腹にいるときに、Tomiかーちゃんが見つけて、おうちに連れていってくれたらしい。

そして三人目のかーちゃんも、ニンゲン。今の家にいるかーちゃんです。なんか、ライターって仕事をしていて、いつも、眉間にシワを寄せて、四角い板にむかってパチパチしてるんだけれど、ボクが膝の上にのるときは、優しくなでてくれるんだ。でも、ボクが触られたくない時に、抱っこしようとしたりするから、ちょっとはた迷惑なんだけどね。

そんでもって、ボクには、ボク以外に3人、兄姉がいる。
サビネコのおねーちゃんが二人、ボクと同じ黒猫のおにーちゃんが一人。そう、ボクは四兄弟の末っ子なんだ。

ある日、僕らは四人揃って、狭いバックみたいな中に入れられて、ずいぶん長い間、ゆらゆらと揺られていたんだ。
やっと着いたと思ったら、知らない家の中で、まぁびっくりしたよね。

ボクはキンコかーちゃんを探して、知らない家の中をみゃあみゃあ鳴きながらウロウロ探し回っていたのさ。
そしたらね、キンコかーちゃんとは違う、白い猫さんがいて、「あんた誰よ!あっちいきなさいよ!」って怒られちゃった。

これが、みくねーちゃんとの出会いだったんだけどね。

他の兄姉たちは、バックの中から出てこようとしなかったから、結局、ボクに白羽の矢がたったらしくって、ボクはこのうちの子になった、ってわけ。

みくねーちゃんは、最初はまあ、よく怒ってたよね。
ボクは寂しくて、一緒に遊びたいだけなのに、すぐ「あっち行け、くそガキ!」って怒るんだ。

でもね、だんだん優しくなって、今は頼んでもいないのに、よく尻尾やら顔やらを舐めてくれるんだよね。
・・・いや正直に言うとさ、ありがた迷惑ってやつ?
まぁ、悪い気はしないんだけどね。

今はボクの方が身体も大きいし、喧嘩もじゃれあいも、負けないよ。
でも、本気でやると、かーちゃんに「こらーっ!くうた!」って叱られるから、手加減するようにしているんだ。

でもね、みくねーちゃんだって、ボクの顔を思いっきり後ろ足で蹴ったり、猫パンチを繰り出してきたり、けっこう乱暴なんだけどなぁ。

いつもボクばっかり怒られて、不公平じゃない?って、かーちゃんを睨んでやるんだけど、「なに?おなかすいたの?くうた?」なんて、まったく関係ないことを言ってくるかーちゃんは、本当にテンネンだと思う。

まぁそんなわけで、みくねーちゃんとはなんだかんだうまくはやってるんだ。

そんなボクの最近の悩みは、ご飯がマズイこと。
ボクはグルメだよって、かーちゃんにことあるごとに訴えているのに、かーちゃんったら、身体にいいからって、味気ない餌ばっかり買ってくるんだ。
煮干しふりかけがなきゃ、とても食べられたもんじゃないよね。
そのへんは、みくねーちゃんとも意見がおんなじで、いつも二人で文句言ってるんだ。けど、ぜんぜん、ニンゲンはわかってくれないんだけどね。

みくねーちゃんは我慢できなくなると、自力でおやつボックスを開けようとしたり、煮干しの袋を見つけて、ガジガジしたりするんだけど、ボクはそこまではしなくてもいいかなぁ、って思ってる。かーちゃんに怒られるのは目に見えてるし、まぁ、食べられない味ってわけでもないしね。

あ、そろそろおやつの時間みたい。
おやつの時間は大好きなんだけれど、今日はグルメなボクの舌にあうおやつだといいな。時々、これまたハズレがあるんだよね。
食いしん坊のみくねーちゃんに全部食べられちゃう前に、急がなくっちゃ。

では、みなさん、ごきげんよう。














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