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脱サラして物語を作る仕事をはじめました。物語を作る過程で感じたことや、日々感じることをぼんやりと記しています。

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  • 赤子録

  • 読書メモ

    読了した本についての一言感想文。私がなにを読んだか忘れないための備忘録とも言う。

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餃子の焼ける匂いは私の腹を空かし、心を温かく満たしていった

大人一人前のラーメンを完食出来るようになった年齢を、あなたは覚えているだろうか。 お店によってまちまちだと思うが、大人一人前の量と言ったら結構なボリューム。小食の女性だったら、未だに完食出来ないわ――なんて人も中にはいるのかもしれない。 小さい頃からラーメンが大好きで、最後の晩餐に何を食べたいかと問われたら必ずラーメンと答えている私。 そんな私が大人一人前のラーメンを綺麗に完食したのは齢4つの頃である。 それを見た女性店主は「あらあらまぁまぁ、よく食べるお子さんねぇ」と目を丸

    • 夫婦喧嘩

      我が家に夫婦喧嘩は殆どない。 というのも、大体は癇癪の激しい私が一方的に機嫌を損ね押し黙り、それを見かねた旦那さんが上手くなだめすかしてくれるからである。 概ね私が悪いし、旦那さんには頭が上がらない。 いつもありがとう……。 今日は朝から本当にずっと調子が悪くて、自分でもなんでこんなに苛々するのか分からなくて仕方なかったのだけれど、それが喧嘩に繋がった。 内容はどうでもいいので省くが、最終的に思ったのである。 「なるほど。不倫に走る女の気持ちって、もしかしたらこういうことの

      • 夕刻の書き散らし【2024年4月25日】

        「言語偏差値」なる言葉がこの世に存在するかどうかは知らない。 ただ、自分の考えや思いを言語化して他者へ伝える能力を言語偏差値と定義するなら、恐らく私はその偏差値が低いに違いない。 小説や映画、ドラマなんかの感想を求められた時、咄嗟に口を突いて出る言葉は「なんか凄い」とか「滅茶苦茶面白い」とか短絡的な感想。 「この作品はこういうところがこうで、あの部分がどうだからこういう解釈ができる」などと論理立てて答えることが得意ではないのだ。 今凄く、仕事のことでモヤモヤしている。 恐ら

        • 赤子録その4

          小学校時代の友人が私と同時期に男の子を産んだ。 出産が無事に終わったら会おうと言い合って妊婦生活を終えたが、つい先日、ようやく無事にその約束を果たす日が来たのである。 うちの赤子より二十日ほど遅く生まれたにもかかわらず、性別の違いか或いは親の骨格の違いか、しっかり貫禄のある友人の赤子。 頭の匂いを嗅がせていただき、噂の「小さなおじさんの匂い」というヤツをなるほどこれか!と若干の感動も混じりつつ実感した。 (加齢臭をちょっとマイルドにしたような、不思議なかほり……) ちなみに、

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        餃子の焼ける匂いは私の腹を空かし、心を温かく満たしていった

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        • 赤子録
          6本
        • 読書メモ
          2本

        記事

          赤子録 その3

          これは言っても詮無きことだ。 自慢じゃないけど、なんて言わない。 自慢だけど旦那さんには恵まれた。家事も育児もよくやってくれるし、おまけに私のことも大切にしてくれるとても良い旦那さんだ。 お義母さんにも恵まれた。付かず離れず良い距離で、お互いに心地よい会話をしながらニコニコできる良い関係を築けている。 そんな義家族と共に、赤子のお食い初めを迎えた本日。 世間でよく目にする義家族ともやもやを抱える嫁のようなことを、私も考えてしまった。 だって、みんなが口々に言うんだもの。

          赤子録 その3

          深夜の書き散らし【2024年4月16日】

          10年前、私は何をしていただろう。 2014年と言えば、社会人5年目。仕事で海外へ行く事になって、てんやわんやの大忙しの年度を迎えた頃だったかもしれない。 その頃の私は結婚も出産もまるで眼中になく、趣味の演劇鑑賞に没頭し、溜まっていくチケットの半券を半ばトロフィーのように部屋へ飾っていた。 去年より今年、今年より来年の鑑賞回数が増える事を目標に仕事を頑張っていた頃だ。 10年後もきっと今と同じように演劇を楽しみに仕事をしているに違いない。もしかすると上級職に就いているかしら―

          深夜の書き散らし【2024年4月16日】

          初めて搾乳を床にぶちまけた。手が滑ったんだよ……チクショー。

          初めて搾乳を床にぶちまけた。手が滑ったんだよ……チクショー。

          赤子録その2

          妊娠期間中、X(旧Twitter)のマタニティアカウントでやたら「ドラマのコウノドリを見た。とても良い」というポストを見かけた。 前々から気になっていたし、見たい気持ちは十二分すぎるほどにある。しかし、出産に向けて必要以上の知識を付けてしまいそうだったので、産前は視聴を控えていた。(そしてそれは正解だった。) 出産後、満を持してNetflixで配信が始まったコウノドリを一気見したわけだが……、まあ大号泣である。 主演の綾野剛さんを始め、錚々たる俳優陣による名演技もさることなが

          赤子録その2

          好きの棚卸し その1

          『その1』と銘打ってはみたものの、果たしてこれはそんなにたくさん続くのだろうか。 そんな疑問を頭の片隅に抱きながらタイプを始めたのは、今日も今日とて担当者から駄目出しを食らったから。 まるっきりのボツというわけではない。だけど恋愛要素が少ないので、もう少し見せ方を工夫しましょう。 担当者から指摘された事由をざっくり言うと、そんな感じ。 小心者の私は分かりましたーと明るく返事をして広げた風呂敷を畳む。 そして頭を悩ませるのだ。恋愛ってなんだっけ――と。 何せ意識しないと、探偵も

          好きの棚卸し その1

          深夜の書き散らし

          私は母から叩かれて育った。それは躾の一環の時もあれば、完全にヒステリーの延長によるときもあったと思う。 父から叩かれることはなかったけれど、叩くのを止めろと庇って貰った記憶もない。 そんな私は思春期に入り、自傷行動が顕著に現れるようになった。腕に噛みつき、腕を切り。 そうしたことを忘れるなと言わんばかりに、傷跡は今もはっきりと腕に残る。 そんな私を見て母は「どうしてそんなことをするの、悲しい」とさめざめと泣き、父は半笑いで「お前はキチガイか(※発言ママ)」と私をなじった。

          深夜の書き散らし

          赤子を出産してすぐに初の確定申告(無知識)など私には無理。早々にそう判断してプロに頼んだ。後悔はない。後悔はない……が、云万円は痛い出費だ。 来年の今頃は「このくらいへのかっぱよ!」と言える程度に今年は稼ぎたい。稼ぐための道筋を付けたい。(※自力で確定申告する気はない)

          赤子を出産してすぐに初の確定申告(無知識)など私には無理。早々にそう判断してプロに頼んだ。後悔はない。後悔はない……が、云万円は痛い出費だ。 来年の今頃は「このくらいへのかっぱよ!」と言える程度に今年は稼ぎたい。稼ぐための道筋を付けたい。(※自力で確定申告する気はない)

          赤子録その1

          1月某日に赤子を産んでから約2ヶ月。 なんとなく手探りのまま日々を過ごして今日まで来てしまった。 Xやnoteで他の人の育児記録を眺めながら、「私ももっとこの頃に写真を撮っておけば良かった」とたった2ヶ月なのに後悔し始めている今日この頃。 今からでも遅くはなさそうなので、ここ最近の出来事を将来赤子の頃を懐かしむであろう私に向けて残しておきたいと思う。 うちの赤子、よく寝る 産院からの退院直後、いやむしろ産院にいる頃からなんとなく思っていたけれど、うちの赤子はよく寝る。 産

          赤子録その1

          あの日の記憶

          歩け歩け大会――、小学校の時にあった徒歩で目的地まで移動する遠足行事。 そんな懐かしい出来事を思い出しながら、あの日、私は家路を目指して一心不乱に歩き続けていた。 右を見ても左を見ても人、人、人。 スーツ姿の男性だったり、オフィスカジュアルに身を包んだ女性だったり。 私のように職場で支給された安全靴を履いている者だったり。 装いはそれぞれ違っていたけれど、皆目的は一緒だった。 無事に家へ辿り着きたい――。 ただ、それだけである。 2011年3月11日、時刻は午後7時過ぎ。

          あの日の記憶

          歯を抜いた時の記憶

          「痛かったら手を挙げてくださいね」 そう言われても、実際に歯医者で手を挙げたことはない。 別に痩せ我慢でも何でもなく、歯医者で耐えられないほどの痛みを経験したことがないからだ。 ちなみに弟は実際に挙げてみたところ「痛いですよねー」と流され、更にもう片方を挙げてみたところ「はーい、我慢してくださーい!」と強く言われて終わったらしい。手を挙げる意味とは。 そんな私でも、歯医者で親知らずを抜いた時は痛かったと記憶している。 左右どちらか忘れたが、私の親知らずは斜めに生えていた。

          歯を抜いた時の記憶

          ここ最近の話

          遅筆であるが故に毎度締め切りに頭を抱えている。 だからこんなことをしている暇はないはずなのだが、やらなきゃいけないことがある時ほどやらなきゃいけないことから足って遠のくよね……。 子を産んだ 本当はそんなはずじゃなかった。 出産予定日を過ぎた1月某日の定期検診日。 まだまだ出てくる様子のないお腹の我が子に「右脇腹蹴り子さん、あなたいつ出てくるの?マイペースねー」などと話しかけながら病院へ向かった日。 ピンクのタイツを履いていたのが助産師さんにバレて「あらー勝負下着だー」と揶

          ここ最近の話

          今日も今日とて死んだ人間に振り回されている

          母に悪気はなかったのだろうけれど、小さい頃から人と比べられて生きてきた。 「○○ちゃんは絵が上手なんだってね」 「○○君はこんなことも出来てすごいよね」 何の気なしに母が口にする言葉の数々は少しずつ、しかし確実に子どもだった私の心を蝕んでいく。 大人になった今なら分かる。 その言葉の裏には「だから、貴方も頑張りなさい」という意味が含まれていただけなのだと。 けれどどうしても、私には「こんなことも出来ないなんて駄目な子ね」と言っているようにしか聞こえなかった。 だって、母は私

          今日も今日とて死んだ人間に振り回されている