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D-May.2022

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日記:2022年5月分
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2022/05/13:

発表。なのだが、先生が大遅刻して開始がグダグダになってしまった。いざはじまると今回もやはり邪魔が入った。この授業には、美学や哲学の専門でもフランス語話者でもないのに明確な根拠なしで首を突っ込んでは貴重な発表時間を無駄にするような、「お前誰やねん」みたいなやつがいる。しかもそいつの研究はまったく面白くない。前回の発表をそいつにグチャグチャにされたので、今回は絶対に侵入を許さなかった。セキュリティって

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2022/05/12:

今日の授業をこなし、明日の授業の発表準備が終わった。いやあ疲れた。明日はバッチリだと思う。とはいえ他の受講者の方々はほとんどがバッチリとはほど遠いので伝わんなくても仕方ない。こっちは精一杯やってんのよ。

今回の準備で自分の読み筋をだいぶはっきりさせられたから、今後は前よりビジョンを持って進められそう。まあ変に油断はしたくないけど、何もわからんよりはだいぶ楽になった。あと哲学におけるカビ臭さの原因

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2022/05/11:

幼いころ《それでもボクはやってない》っていう痴漢冤罪の映画を観て、家族に「こうなったらどうする?」と、つまり自分が冤罪で捕まったらどうするかと訊かれたことがあって、罪を認めると言って怒られた。どうしてそう答えたのかは今となってはくわしく思い出せないが、たしか被告人としての勾留や取り調べの期間、つまり罪人ではないのに不当に自由を奪われている期間がものすごく嫌だと思った覚えがある。痴漢冤罪は絶望的だし

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2022/05/10:

忙しい。なんなら正直タスクに追いつけていない感じがある。書かないと整理できないからタスクを挙げる。フランス語の課題、木曜のテキスト読み、金曜の発表準備、学会発表にむけた諸準備、生活のタスク群、青木くんとの作業、文献探しなど。

忙しいアピールは嫌われるらしいが、忙しいときに忙しいと言って嫌ってくるひとにはひとまず嫌われておく方がいい。忙しいでいつもニヤニヤ思い出すのだが、学部のころの期末の時期に、

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2022/05/09:

岸本が去ったあとにアーツに来たあおきくんと、いつかの日記で取り上げた「怪文書」を精読。以前は安い邦ロックから影響を受けただけのクリシェのパッチワークと思っていた(この印象自体はいまも間違ってはいないと思う)が、もっと深くテクストと向き合ってみると結構とんでもないことがわかってきた。これは気取った文章なのではなく、苦しみのただなかからの問題提起だ。いまはこれ以上詳しくは書かないが、文章を生かすか殺す

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2022/05/08:

なんとなく《Z.O.E Dolores, i》を観はじめる。10話くらいまで。2001年のロボットアニメ。なのだが、なんかコメディがそれなりにしっかりやられていておもしろい。主人公は色々あって家族と冷え切った初老のダメ親父。ひょんなことから追われる身となり、事件と陰謀に巻きこまれ、家族(+ロボット)と共に逃避行をすることになってしまう。で、そのひょんなことの発端が謎の戦闘用ロボットとの出会いなのだ

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2022/05/07(2017年):草稿?

「人間として」尊敬するひと、というのは存在しなくて、「組織人(会社員)として」とか「アーティストとして」とか「研究者として」とかで限定すればようやく人を尊敬できる。生き様をトレースすることはできないけど、仕事の方法を真似て参考にすることは可能だ。それに、生き様をトレース——そんなことはできないのだが——しようと可能な限り接近すると、そのうち吐き気がしてくる。感情的な嫌悪より前に、生理的な「無理」が

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2022/05/06:

疲れるならやめてしまえばいい。疲労の要因のひとつに「譲歩」というものがある。自分とそりの合わない相手のスタイルに譲歩すること。これはとんでもなく疲れる。今日に限ってはほかにやることがあって余力を残しておきたいから、こんなことはやめてしまおう。そうすると、相手は不思議なことにさっさと帰っていったりする。そこに「嫌われた」というほど明確な断絶はないにもかかわらず。なんとなく帰らせる。「帰らせる」という

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2022/05/05:

昨日の疲れで一日中家にいて参照するべき主要な文献がひとつも手もとにないが、ドゥルーズ=ガタリにおける「魂」の位置をあらためて思う。以前に確認した『千のプラトー』の記述をみると、戦争機械、そしてそれがもたらす創造性を重視する観点から考える際には、魂は「精神」より下位に位置していると考えても良さそうだ。しかし、該当の箇所は魂という観念を「批判」する論脈にあったわけではなかった。加えて、「重心そのもの」

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2022/05/04:

2022/05/04:

背中のハーネスに白い紐がつけられてバンジージャンプを跳ぶ。胴体を水平にする格好が正しいらしいが、そのことをよく理解しないまま跳んだら自殺者さながらの足から入るジャンプになってしまったようだ。下が地面ではなく川だったからだろうか、100mの高さと聞いて想像していたよりは足がすくむ感じがしなかったし、じっさい跳んでいる最中も、落下の速度や川のきらめき、山々の風景に満たされていていい気持ちだった。怖かっ

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2022/05/03:

昼過ぎにおきて掃除をした。昨日までに風呂はもう終わってるから部屋をやる。掃除は好きだが苦手だ。こんなもんかな、を設定しないと疲れ果てるまでやってしまうし、じっさい疲れ果てると掃除なんてもうこりごりだと感じてしまう。じゃあ、こんなもんを設定すればいいのだろう。しかし科学的実験のように一切が理想的な状態であることは生活ではほぼないので、「掃除は〇〇分まで」みたいな形で基準を決めるのは無理だ。

たとえ

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2022/05/02:

変な天気だナァ、みたいなことを、銭湯の前にいるおじいちゃんAがつぶやく。それがAの独り言なのかどうかはこちらの行為次第で決まるような、放りだされた言葉。それを拾って、田舎の手癖だけで編成されたような言葉をAに対して投げかけてみる。少し驚いたような間があいて、Aはまた、にへにへしながら何か言う。こちらもまた何か投げる。適当に区切りをつけて銭湯に入った。

風呂上がり、脱衣場。20円で動くドライヤーに

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2022/05/01:

ドゥルーズの『スピノザ』。3度目の通読。快活な哲学者ってあんま思いつかないけどスピノザは明るい。知るかぎりでは一番明るい。陽キャ? だとするなら、陰キャの対概念としていわれるそれではなく、それ自体で自存するタイプの、マジの陽キャだろう。あと単に訳がいいのかもしれないけど、この本のドゥルーズの文章はかなり読みやすく、構成も親切。「『エチカ』主要概念集」が便利。