堀江さんと立花さんの対談動画を思わず見入ってしまった。

単なるイロモノ政党だと思っていたが、彼らは天才ハッカー集団である。
今の選挙の仕組みを熟知しており、うまいところをついている。

政見放送で「私たちは当選を目標としているわけではありません」と言い放つ。

一票あたり250円の政党助成金が手に入る。
そのためには2%以上の得票率を集めなければならない。

この助成金から、NHKの被害者への援助金に充てる。

こんな政見放送、見たことない。
というか、実は、今まで一回も政見放送をまともに見たことがない。
今回、YouTubeのオススメのまま、全部見入ってしまったというわけである。

そもそも、なんでNHKをぶっ壊したいのかも知らなかった。

たぶん俺のように知らない人もいるので書いておく。

立花さんは元NHK職員で海老沢会長の鞄持ちで、不正疑惑を内部告発して、クビになった。
ちょうどNHKには2億円を女に貢いだ職員が摘発され、不正会計が合計20億円にもあがっていた。

これを機会にNHK受信料を払うのを拒否する人が数百万人規模となり、NHK側も対抗策として裁判するようになった。

そこで「被害者を救う」という流れができたというわけだ。
ちなみにNHK側は受信料不払いは全世帯の72.5%と公表しているが、立花さんによると半分だそうである。

さて、話を戻すと、この選挙手法には「選挙と政治の分離」という思想がある。

選挙は選挙のうまい人に任せて、政治は政治の上手い人に任せればいいと。

立花さんが他の選挙に出て自動失職すると、比例代表2位の人が繰り上げ当選となる。
だから、政党の議席は減らないということだ。

一票250円にしても、繰り上げ当選にしても、今まで聞いたことがなかった。

NHKがぶっこわれたら、次は他のものをぶっこわすという。

この政党の面白さは、マスコミの掲げる土俵にのらずに、ワンイシューの一点突破ということである。
「減税」と「改憲」。そんなことどうでもいいという人にとって、面白いイシューであれば、票を稼げる。

三崎さんは「国税」をぶっこわしたい。
堀江さんは「検察」をぶっこわしたい。
東谷さんは「芸能界」をぶっこわしたい。

全部、プライベートなことであるが、同じことを思っている人がいる。
議員当選しなくても、問題提起を世に問い、政党助成金を使って行動できることはある。

この発想はとても面白い。

著名人が政治家を目指すことが多いが、本当に稼いでいる人は政治家の報酬が少なすぎて、やるメリットが薄いという。
面白そうだけど、議員を続けるのはきついし、有権者の票をあずかっているのが重い。

でも、繰り上げ当選や政党助成金の仕組みを使う政党であれば、
「選挙だけやってみようかな」という軽い気持ちで選挙に出ることができる。
そして、イシューはプライベートなことでいい。

これはもしかしたら、化けるのかもしれない。

立花さんは「政治家は、もうパーティ開かなくていいんです。選挙はネットで十分できます。」と語っていた。

あなたの個人的なぶっ壊したいものは何だろうか。

私は「学歴社会」である。

ただ、こんなものは、勝手にぶっこわれるので、選挙に出るほどのことではない。