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0919「移住Ⅱ」

今日は9/19。6回目の移住記念日だ。6年前の9/19に私は東京からニューヨークに引っ越して、それ以来ニューヨークで暮らしている。6年というのは短いようで長いもので、小学1年生のちびっこだった長男は、もはやこちらの公立学校の学年でいうと中学2年生だ。彼は小学生時代をほぼフルでニューヨークで過ごしたことになる。

昨日、「つづく」と書いてしまったので続きを書こうかなとも思っていた。日記じゃなくて移住話にしたらまあ書くことはあるので、このうんこ日記のノルマをこなすにも楽だなあと思った。

が、1日を暮らしているうちに、別に自分の移住話は大して面白くないかもしれないなと思い始めて結構やる気が無くなってしまった。

しかし、その日1日を全体的にはっきり思い出せる日なんていうのは人生にそんなに無い気がするが、6年前の9/19という日はその中の1つではある。

たとえば今日私はこれからSOHOのほうに行かなくてはならないのだが、ちょうどこの9月中旬の時期のSOHOというか、リトル・イタリーの周辺では、「イタリア祭り」みたいのをやっていて、人がたくさん集まる。で、実際私がニューヨークに移住した6年前のこの日も、JFK(空港)から、いったん荷物を置きにHudson通りにある最初のオフィスに寄るために車で移動するときに、ちょうどチャイナタウンとの境目のこのイタリア祭りのところを通って、新しい街の文化の予感にドキドキしたりした記憶とか。

とりあえず最初は家族も来ていなくて寂しいからまずリンカーンセンターのBest Buyに行ってテレビを買ったとか。しかしケーブルテレビに加入してなくて何も映らなかったりとか。その後、家の硬い床の上でNHKオンデマンドで当時終盤だった「あまちゃん」を見たよなあ、とか。

当時の私はまだ喫煙者だったが、まだ家族が引っ越してきていなかったので、部屋で煙草が喫えるなと思って、窓際で身を乗り出しながら喫ったな、とか。

しかしそれよりも、この6年だ。仕事に関してはいろんなところで話したり書いたりしていて、もちろん「普通に普通の6年間を費やす」よりもよほど濃くてハードコアな6年間を過ごさせて頂いたと思っている。ある種、何もないところから何かをつくったし、その何かも別の何かになろうとしている。

この6年間を日本で過ごしていたとしたらゾッとする。あそこで移住しなかったら、たぶん先がよくわからなくなってこの仕事を辞めてしまっていたかもしれないし、枯れ切ってしまっていたのではないかと思う。あのタイミングで自分にしっかり水やりをできたのは本当にでかかったなと思う。

人間、水をやらないと枯れる。「休み」とかそういうことよりも、変化とか刺激とかだ。それで言うと、私は私でそろそろまた水をやらないとまずい時期ではあると思う。

そうこう綴っているうちに、なんとなくそれっぽい文字数になってしまったし、じゃあここから役に立ちそうな移住情報とか体験談みたいのを書くのはダルいので、もうこれで良いかと思う。明日は、「貴景勝は、無愛想なのにそれがかわいく見えるレアな属性を持っている」ということについて書くので、移住の話は今日でやめにする。

みんなにも読んでほしいですか?

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