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0218「次にイカ飯を食えるのは老後」

ここのところ、仕事ではないが、毎晩アジアにいる例の「年末からのアレ」担当者とシビアというか結構な泥の投げ合いに近いやりとりをしているので、夜になって向こうが朝になると、どんな嫌な連絡が来るんだろうと思ってそこそこ戦々恐々としている。

これは私事だけではなくたとえば日本の人とやっている仕事でもあって、どうしても一緒にやる相手によっては緊張感を伴うやり取りを強いられることがあり、その場合はわりと不眠不休気味に対処をしなくてはならないことがある。良い緊張感の場合もあるが、悪い緊張感の場合はなかなか削られるので、粛々とトンネルの出口を待ちつつ、その先で飲むうまい酒を想像しながら生きるしかない。

こういうのは1年に2回くらいはある。

今日がアメリカの国民の休日だったことを全く知らず、朝カレンダーを見て「あ????」と気づいた。

完全に会社に行く気になっていたが、休みであるがゆえに誰も動いていなかったので、ああ、これはやることだけやったら休もうということで、朝からガーッと仕事をして、カーシェアリング(うちはEnterpriseを使っています)で車を借りて、家族で焼肉を食いに行って、帰りにミツワマーケットに行くことにした。

うちは5人家族なので、あんまりマンハッタンの狭い系の高級焼肉屋(Takashiとか / http://takashinyc.com/menu/ )には行けないので、地下鉄でタイムズスクエアの牛角に行くか、コリアンタウンの韓国焼肉に行く。ただこのへんは5人だと高いので、車を借りてニュージャージー方面に行く気力があるときは、どこに行くかというと、Edisonの韓国焼肉食い放題に行く。ここ。

このEdisonという街は、ニューヨークから車でだいたい1時間くらい。日本読みすると「エジソン」だ。そう。あのトーマス・エジソンが初期に蓄音機とか電球とかを開発した研究所がこの街にあったので、「エジソン」という名前になったらしい。別に何もないが、静かで良い街だ。

このエジソンの真ん中に、韓国人中国人街があって、そこに韓国サウナ(チムジルバン)と韓国焼肉と火鍋屋とH-mart(韓国スーパーのチェーン。キムチとか売ってる)が集まっているモールがある。このモールが非常に良く、上記の焼肉屋はここにある。

何が良いって、このへんはうちみたいなうるさい家族も多いし、ニュージャージーなので空間が広く、したがって席も広く、ゆえに屈託なく子供を自由に行動させることもできるし、あと果てしなく肉を食える。

ここの韓国サウナは、すごく清潔で素晴らしいのだが、惜しむらくは水風呂がひどくぬるい・・・。ので、純韓国式で着衣のサウナとアイスサウナを往復して気持ちよくなるしかないのだが、布をかぶって入るようなガチの松の木を燃やすタイプの汗蒸幕(ハンジュンマク)が無くって低温のやつだけなので、どちらかというと本場のチムジルバン的に1日中オンドルの上でゴロゴロして温まってスマホいじって昼寝するようなスタイルで行くしかないサウナなので、日本的にサウナで強力なととのいを得たい人にはおすすめできない。

で、その後はマンハッタンの対岸のEdgewaterに戻って、在米日本人のオアシスであるミツワマーケットに行った。ミツワマーケットでは、マンハッタンでは手に入らない突っ込んだ日本食品を入手できる。箱に入った味付け海苔とか。仮面ライダーの食玩とか。あと、マンハッタンでは手に入らない焼酎が手に入る。黒伊佐錦とか、本場鹿児島では電通か博報堂かというほどのメジャーブランドも、アメリカ東海岸ではレアである。

中のフードコートには、まさかの旭川ラーメン山頭火が存在している。ニュージャージーであの「とろ肉ラーメン」を食うことが可能なのだ。今日は完全に痩せ中なので、見送った。その他天ぷら屋やたいやき屋などの日本臭い店舗が並んでおり、とても魅惑的だ。

今日に至っては、「北海道物産展」をやっていた。「札幌蟹工船」とか、「函館水産なんとか」とか。あるかなーと思ってイカ飯を探したら、あった。あったが、痩せ中でだいぶ焼肉を食ったので断念した。イカ飯なんて東京でも滅多に食えない。仕事で函館に行くことなどまず無さそうだし、恐らく私は大魚を逸してしまったのではないか。次にイカ飯を食えるのは老後とかなのではないか・・・?

断腸の思いで、併設されている紀伊国屋書店に移動し、最近の日本の本を俯瞰する。面白そうな本を手にとっては、Amazonで検索し、Kindle版があったらその場で買うという、全国の本屋さんが激怒しそうなスタイルで本を購入する。私は基本的にかさばる紙の本は買わない(そもそも海外だと日本語の本なかなか買えないし、暗いところで読めないし)ので、日本にいた頃からもはやこのスタイルで本を購入しているのだが、もちろんこのスタイルだと本屋さんには一銭も入らないので本屋的には完全に私のような人間は敵である。が、知られざる本に出会ってジャケ買いしたり立ち読みしたりする場としての本屋の「セレンディピティ」機能はとても素晴らしい。

みたいな本屋の良さと、どのみち落とし所はAmazonですよね、というところを強引に一緒にしてしまったのがAmazon Books、つまりAmazon直営の本屋だ。今のところアメリカにしか存在しないが、ニューヨークには2店舗あって、私はたまにColumbus Circleのタイムワーナーセンターの中にある方に行く。Amazon Booksは非常によくできていて、1つ1つの商品にバーコードが表示してあって、Amazonアプリでスキャンすると値段が表示されたり、その商品のページに行ったりする(そこからKindleで買っちゃうこともできる)。

ああけどこれはちょっと仕事的に役に立つので、一度社内向けに説明をまとめたものをBASSDRUMのnote ( https://note.bassdrum.org )に転載しようと思ったので、そっちで別途書くことにする。

今日は完全に、今日あったことを実直に描いた日記っぽい日記になった気がする。ちなみに今日は「大統領の日」だったが、それは、周りのニューヨーク民が「大統領って、あいつのお蔭で休むのかよ・・・」と、ここ3年は渋い顔をする日でもある。

あの方をノーベル平和賞に推薦するっていうのは噴飯もの以外の何でもないな・・・。

みんなにも読んでほしいですか?

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