0821「おしっこ。おしっこ。」

今日も会食後に、酒を抜きつつ、漫画喫茶で仕事をしている。忙しいアピールとかじゃなくて、本当にこれを続けていると健康を崩すと思う。日本で働き続けるのは本当にしんどいなと思う。結構まずいなと思っているが、とりあえず明日働けば週末ではある。

明日は、ちょっと事務的なやり取りがあるので、大量のプリントアウトが必要だが、間借り中のオフィスは深夜に入ったりプリンターを使うことができないので、何年ぶりかにキンコーズに行く。このキンコーズが半端なかった。この前行ったのは、トヨタさんにプレゼンしにいくときに資料を東京で出力できなくって名古屋のキンコーズで出したときだったような気がするが、キンコーズのシステムが変わっていて、とりあえず、プリントするのにアプリをダウンロードして謎の会員登録をしなくてはいけない。そうするとプリント用のPCを使うことができ、その端末にデータを移してプリントする。

今日は、大量のプリントをする必要があったし、仕事もまだまだ残っていたので、テンポよく作業をしてプリントをしていった。実はここまでの流れの中でプリンタの指定とかダウンロード場所とか、いちいち不明点が多くて、4回位店員さんを呼んでいる。

で、大量がプリントが終わってレジの人に「終わりましたー!」と伝えたら、「何枚プリントされましたか?」と聞かれた。耳を疑ったが、どうやら自分が端末でプリントした枚数を聞いているらしい。確か昔はそんなの自動的に記録されていたような気がする。「いや、そんなの覚えてません」と伝えると、すごいことを言われた。

「では、枚数を数えてください」

たぶん私は200枚以上プリントしていて、分厚い束になっているのだが、それを1枚1枚数えろ、とこの店員は言っているらしい。

その上に、結構すごい尿意が襲ってきていて、ちょっとプリント枚数を数えていられるような状態ではない。変なことを言ってしまう。

「わ、わかりました。その代わり、トイレを貸して頂けますか?」

「その代わり」ってなんの代わりかわからないが、とにかく、放尿をしないことにはこの紙の束の枚数など数えられるわけがなかった。

「申し訳ございません。トイレはお貸ししてないんです。」

神も仏もないとはこのことで、プリンタの精算をしないと店は出られない。プリンタの精算をするためには、自分で200枚以上の紙の束の枚数を1枚1枚数えないといけない。しかしおしっこをした過ぎて、紙なんて数えられない。一刻も早くおしっこをしたいが、トイレはお貸ししていないとか言われる。じゃあ、店の外に出て、立ちションでもなんでもいいからおしっこをしたい。しかし、プリンタの精算をしないと店は出られない。

無限ループだ。生きていると、こういう無限ループに突然ぶち込まれることがある。

仕方ないから紙を数え始める。1、2,3・・・・・40、41、42、43・・・・おしっこがしたい。おしっこ。おしっこ。あれ?いくつまで数えたっけ? ああああああああ忘れてしまった最初からやり直しだくそーーーーー。1、2、3・・・・。

そしてまた新しい無限ループが始まってしまう。おしっこ。おしっこ。おしっこ。

キンコーズのフロアを、早足で歩き、尿意を拡散させながら紙を数える。1、2、3・・・・。

そして、数分後、「これはもうあかん!」と思って、数えるのを諦め、店員さんに「215! 215まい!」と、もはや適当な数字を言って、精算しようとしたら、「215枚、ちょっと確認しますね!」といって、私の持っていた紙の束を奪って、あろうことか、数え始めた。1、2、3・・・・。紙を数え始めた。

アアアアアアアアアーーーーー。

そこから先何があったかあまり覚えていないが、いま私は漫画喫茶でこの文章を書いていて、服が濡れているわけでもないので、どうにか切り抜けたらしい。

何が言いたいかというと、キンコーズはたぶん、アプリとかを活用したデジタライゼーションに失敗して、システムの導入前より顧客の負担が増えて店員のオペレーションが増えるという不幸な本末転倒状態にあるような気がする。そして、最初に登録させられた謎のアプリは、最後まで全く使うことがなかった。

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