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#07ウルクスス

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モンハンの登場モンスターで一番最初にデータ化したのがこのウルクススです。
理由は、大型モンスターの中で一番小柄なのでクトゥルフ神話クリーチャーと比較しやすかったからです。
マスコットちっくなぽっちゃり体型でパンダみたいに転がったりとか、頑張って威勢を張ってるアリクイみたいな威嚇ポーズも愛嬌あると言えなくもない。
雪男がモチーフだそうですが、白うさぎっぽくてモフモフ感たっぷりです。

日本の妖怪としての雪男は、富山県では雪の降る夜に現れる大入道だそうです。
新潟県では、良い子でいないと大きな雪男が現れてさらってゆくというものや、雪の山中で出くわして食べ物をわけてあげたら荷物を持って運んでくれたというものがあるそうです。
恐怖の対象というよりは山神の民話という印象ですね。
大入道、山神様---この発想はシナリオに使えそうです。
個人的には三毛別羆事件などをイメージしてホラーというよりスリラー仕立てにすればいけるかなあ、とは思うのですが。
クトゥルフTRPGではイタクァ、ウェンディゴ、ノフ=ケーなどと絡めたくなる気持ちもなくはないのですが、どちらかと言うとウルクススは雰囲気的にも小型の独立種族っぽく感じます。

さて、体力面で比較すると北極熊<ウルクスス<アオアシラという順番になり、北極熊より強くてアオアシラより弱いとなります。
ですが一番の脅威はおそらくウルクススよりも雪玉になると思われます。
毎年冬になると雪かき事故でお亡くなりになる方がいますので、気になって雪の重さなどをネット検索してみたら、雪は確かに怖いですね。
ウルクススの場合、直径2〜3mで重さ100kg程もある雪玉が遠くから飛んでくるんですよ。
投げてきた雪玉の中から、行方不明になってすっかり冷たく変わり果てた遭難者の姿が現れるかもしれません。
ひょっとしたら獲物の肉を貯蔵する目的で彼らは雪玉をこしらえてるのかもしれないですね。

シナリオフック

昔々、ある雪深い山奥の村で。
その地域一帯は数年前から稀に見る不作続きで、年貢を納めた後に残った食材でどうにか細々と食い繋いでいるのがやっとの日々であった。
下級武士である探索者は、そこの村人から人喰い熊が出たから仕留めてほしいという陳情が出ている事を知り、城主から様子を見て参るよう仰せ付かる。
食い物が無くて飢えた熊の仕業か---と最初は誰もが思う。
村に向かう途中、山犬数頭の激しく損傷した死体が発見される。
村へ到着すると、襲われた村人の目撃談から「身の丈6尺を超える白い化け物」の仕業と知る。
山狩りをすることで、体長2mはあろうアルビノのツキノワグマが発見され、探索者と村人の活躍で見事仕留める。
これで事件は一件落着としてからしばらくすると、村人にまた犠牲者が出たという知らせが探索者の元に届く。
犠牲者は村はずれの山小屋に住むマタギとのことで、山小屋も大きく破壊されたとのこと。
再び村に向かうと、今度は山犬ではなく、鹿どころかツキノワグマの食い散らかされた死体が見つかる。
山中を捜索すると、白い毛むくじゃらの大きな腕を一本かかえたマタギが死にそうになっているのを発見する。
それは明らかに熊の二倍もあろうかという、巨大な腕であった。
山の方から阿鼻叫喚が聞こえてくる。
片腕を奪われた手負いの化け物に食われながらの叫び声が。

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ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。

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