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「愛について」最終回『人を愛するには』【たぶんそれまでと真逆の努力】

みなさんこんにちは、かんばやしです!

前回人から愛される資格のカギとして「自己肯定感」を上げました。

そしてその愛される資格はそのままどんな人を愛したらいいのかに繋がっているということでした。


今回は人を愛するにはどうすればいいのか、考察していきます。


みなさんはこんなフレーズを耳にしたことはありませんか?

「自分を愛さなければ人を愛せない」


わりと歌とかによく出てくるフレーズなので、一度は聞いたことがあると思います。


しかしこれはウソです。まぁウソというか間違っています。


まず自分を愛する、自分が大事にするほど、

世界が「自分と自分以外」に分かれていきます。


そしてちょっとでも気に入らないことがあると、

「世界で一番大事なこの俺/私に向かって何事だ」と脳内裁判を始めてしまうのです。


世界を自分と自分以外に分ける個人主義は、それ自体に問題は無くても、それを起動・ブートさせようとすると、途端に軋轢を生んでしまうのです。


では自分以外の側に立ったら?


「和を乱すとはけしからん!」となるわけです。


その意味でウッキウキで定時退社する人も、仲良く残業しようとする人も、

どっこいどっこいという事です。


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ではこの二項対立は解決できるのでしょうか?

その答えが「自己受容」です。


自分さえよければいいという人も、そんな自分を認めてほしいというコンプレックス(承認欲求)を抱えることになります。

※愛について第一回参照


みんなでいっしょにという人も、外れようとする人に対して「許さない!」と承認欲求をぶつけます。

要するに承認欲求=コンプ有・向上心無という状態なわけです。


そこでコンプ有・向上心有という状態にする必要があります。

それこそが自己受容=自分の承認欲求を受け入れた状態なのです。


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自分の承認欲求を受け入れるというのは、自分が今まで人から認められるために行動・意欲してきたと認めることです。


いい子でいようと頑張ってきた、期待に応えよう、迷惑をかけないようにしてきたというのも、人に受け入れてもらうためだったと気づくことです。


誰にも邪魔されない人生を送りたいという願望ですら、邪魔する可能性に対して、邪魔しないでほしい、

そんな可能性が現れないでほしいという承認欲求に基づいています。


自分の感情に目を向け、胸に手を当ててその源泉を観察し、受容すること。

それが自己受容という状態です。


「時代を読む」で扱った「自分のことを自分でやろう」というのはそのファーストステップなのです。



ここで一つ、注意したいことがあります。

例えば人の期待に応えよう、いい子でいようと生きてきた人が、

「やーめたっ」と感情だけで生き方の方向転換を図るとします。

漫画やドラマだとこうやってキャラクターが成長しますが、これはやめた方がいいです。

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一時の感情だけで生き方を変えようとして、仮に変わったとしても、時間が経つとまた人の期待に応えようとする生き方になるからです。


自分の人生に目覚めて付き合う人が変わっても、今度はその人たちとの関係を壊したくなくて、またいい子に逆戻りしてしまうのです。

我々の界隈では「コンフォートゾーンに戻った」とかホメオスタシスの作用と言ったりしますが、

要するに大事だからこそ慎重になり、守りに入ってしまうというのが人の性です。


そこでしっかりと「承認欲求という構造」を押さえておくことで、

守りに入り、期待に応えるだけの自分に戻りそうになったとしても、

ちゃんと自分の位置を把握して戻ってこられるようにしておくのです。


きちんと頭で理解しておくことが大事なのです。


さて話を戻しますと、自分の承認欲求を受け入れてコントロールすることができると、自分で充実した人生を作り出せるようになります。

しかし、その自己完結した状態から一歩踏み出して他者と関わるにはどうすればいいでしょうか。


それは他人を信じることです。

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まず、自分一人の力ではできないことをやろうとするとき、他者の力を借りるというのがあります。

会社や団体の設立などはそのいい例でしょう。

お互い自立した個人同士が力を合わせて何かをする、まさに成熟した大人の仕事です。


そしてここが今回の本題です。

それは他人に「任せる」ということです。それも自分よりもできない人に。


例えば書類の作成から電話の受け答え、プレゼンや得意先の相手など、

入社したての新人より、何年も務めて勝手のわかっている自分の方がどう考えても時間も早いし、いいもの、いい結果が出せます。

それでもそれを新人にやらせる。


結果だけ考えてできる人がやった方が効率がいい、クオリティーが高いとしても、それをあえてやったことのない人に任せる。

人を育てるというときは誰だってこうなるでしょう。


その時に大事なのが信じて待つ、失敗する可能性を受け入れるということ。


他人と関わるという事は、他人の失敗や他人のNoを受け入れるという事、

つまり大事なのは「他人による課題の分離」を受け入れられるかどうかです。


他人のNoというのは頼みに行った側からすれば予想外、正解の外の反応になります。

それを受け入れられるかどうかが、他人と関わるカギになっていると考えます。

これは自分が「Yes」を取り付けるために頑張ること、スキルアップのような努力ではどう頑張っても、

それどころか頑張れば頑張るほど難しくなっていきます。



逆から考えれば、自分は他人にあれやこれやを頼む(承認欲求をぶつける)くせに、他人の頼みは平気で断り(課題の分離を行い)、

自分が断られると「許さない!」と突撃する、

承認欲求と課題の分離を行ったり来たりするという甘えの状態でいるから、苦しいのです。

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残念なことにこういう人は人と一緒にいることに向いていません。

承認欲求が強く誰かと一緒にいないといられない、けれどちょっとでも気に障ることが許せない、

だから衝突も多く、自分にも他人にも疲れてしまうのです。


もちろんこの状態でも幸せになる方法はあります。


それは勝ち続けることです。

100回頼んで100回OKされる、それもすんなりと。

100回挑戦して100回とも成功する。

しかし、それは完全に実力の世界です。

トップに立てるのはほんの一握りの人間です。


さらに悲しいことに、100回やって100回勝っても、未知なる101戦目を求めてしまいます。

我々の脳は慣れてくると退屈に感じてしまうのです。

そして準備不足から、あるいは思わぬところで躓き、あえなく不満の中へ身を落としてしまうのです。

それを越えて勝ち続けるのは至難の業でしょう。



最近は「できないことを諦めよう」とする言説を見かけますが、

能力以上に資質が伴わない人こそ諦めるべきだと考えます。


能力はある程度努力でどうにかなったり、あきらめないバカ(褒め言葉)のいるおかげで、画期的な技術が出来上がったりします。

人間自身が空を飛ぶことはできなくても、「人が空を飛ぶ」ことをあきらめなかったから、飛行機ができたり、

海を渡ることを諦めなかったから造船技術ができたのです。


しかし、気持ち・感情・自らの許容範囲が狭い人がそのまま人と関わってうまくやる方がむずかしいかもしれません。

力押しで向かって行っても、納得できない内は納得できませんし、

気持ちが納得できないから苦しいのです。

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しかし、そこから逃れるためのヒントは示しました。

自分と折り合いをつけるもよし、他人とうまくやっていくもよし、

ずっと自分の承認欲求を満たす道を歩く人もいるかもしれません。


どの道を行くのも簡単な事ではありません。すべては自分の気持ちとの付き合いなのです。



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