見出し画像

コテツゼミという勉強会は、何をやっているのか?

Voicy No.0224 2022年10日7日放送 
音声で聴きたい方はこちら

コテツゼミを検討くださる方には、ぜひ読んでいただきたい回です。コテツが大切にしていること、ゼミでの具体的な取り組みをお話しました。
(コテツゼミは年に1~2回、期間限定で募集しています)


コテツゼミ以前の背景は。


オレの出だしは会社の経営者でした。最初はITの会社をやって、マーケティングとセールスとビジネスモデル構築で会社を大きくしました。

新規事業にいくつもチャレンジするのが好きで、ちょうど日本で高級チョコレートがブームから文化に変わっていく時代、伊勢丹のサロンドショコラとかバレンタイン催事がすごく定着してきます。

IT会社を経営したまま、フランスから日本にまだ入ってきてないチョコブランドを独占契約して日本で展開しようとフランスに渡り、チョコレートブランドと交渉を始めたのが、ブランドビジネスとの接点です。

それまで競争戦略の下ビジネスを拡大し会社組織を大きくすることが、経営者という自分の生き方としてはすごく重視していたので、年商を上げて社員もどんどん増えて、まあまあな規模の会社を10年以上やりました。

複数ある新規事業のチャレンジの1個が、たまたまフランスのチョコレートブランドの独占契約と日本での展開だったのです。

ヨーロッパでチョコレートブランドと交渉し、独占契約をして日本に持ってきて日本で売り始めると、マーケティングとセールスはできましたが、ブランドづくりがわかりません。価値を高く認めていただくことができなかった。

それでフランスのブランドオーナー家に厳しく指導いただいて、直してもらったりゼロから学ばせてもらいました。

そのあとは、フランス・イタリアのさまざまなブランドの日本展開をお手伝いしているうちに、ブランドの専門家になったという流れです。ですから経営とブランドと両面をやってきました。

そのあとに、大手の企業からブランディングと合わせた経営アドバイスの仕事がどんどん入ってくるようになり、数百人で数十億、累積だと数百億円やっていたITの会社を手放して、ブランドプロデュースとかブランディングを中心とした経営アドバイスに切り替えていきます。それが10年ぐらい前です。

そこからはクライアントさんと協働で事業をやるときに会社をつくったり、今も複数の会社経営をしたり、いろいろな事業に取り組みながら、ブランディングのアドバイスを大手企業(100億以上)にやることが中心でした。


対面が基本の「コテツゼミ」開始


2018年ぐらいから個人事業主や中小企業さまでもブランディングが必要な時代に入り、コテツゼミという勉強会を主催してスタートします。

当時はオンラインサロンという言い方がはやっていたのでDMMのオンラインサロンのプラットフォームを使っていますが、基本はリアルです。

対面でコテツが登場して、皆さまとコミュニケーションをとってやるというのが、コテツゼミの基本スタイルです。

コテツゼミは継続型のコミュニティー。

半年間の基礎講座を受けていただいた後、希望者に継続で残っていただいて、今もブランディングやビジネスを学んでチャレンジしています。

2024年2月段階で8期生が活動しており、半年か1年に1回、新しい参加者を募集しています。

いきなり継続型のコミュニティーに入ってもらうことはしません。

同じコミュニティー内で意見交換するときも最低限度の思想とか用語、フレームワーク(概要)がそろっていないと会話の効率が悪いため、半年間はブランディングとビジネスの基礎講座を受けていただいています。


半年間で何を学ぶか。


ブランディングは見せ方の問題ではなくて、強い熱いファンの方との関係をきちんとつくり、ビジネスのプレミアムな価値を認めてもらって、揺るがないようにしていくことはとても大事。

もう1個最近強化しているのが、それをビジネスモデルとしてどう動かしていくかです。

よく「インスタ頑張ります」という話をブランディングだと思っている人がいますが、あれは告知したり周知したりする手段。戦略・戦術・戦闘でいうと、戦闘の段階の話であって、ブランディングというのは、もっと大本のところです。

どういう立ち位置とコンセプトで、どういうファンの方とどんな関係をつくるかが目的です。企業なら「電車の車内広告をやります」「テレビCMをやります」というのは最後に知っていただく手段であり、目的としてのブランディングではありません。

この辺のことは半年間の講座でお話ししています。


コテツブランド論の特徴は。


まずはメソッドで固定しないようにしています。商売というのは時代変化対応業で、時代変化対応業というのは、消費者の方の気持ちをどうつかむか、気持ちとどう共感していただくかでだからです。

消費者・生活者である自分たちもいろいろな出来事で考え方が変わります。「これをこうやればうまくいく」みたいなメソッド化して固めてしまうよりも、今の時代の消費者生活者の変化をどうつかんでいき、自分のビジネスやブランドを合わせていくか。

時流の変化に対応できる構えでやったほうが、ビジネスはうまく行き続けるのです。

コテツゼミの特徴はジャストナウ。今世の中の生活者と消費者はどういう感覚でモノを買おうとしているかを重視しています。

自分自身が日本を代表する企業や世界で動いているブランドの仕事をやっていたり、さらには中小企業の皆さまと協業していたりするので、さまざまな分野の消費者動向をつかんでいます。

それをうまくまとめて、「今こんな時代変化の中で、こういうことが届きやすい」と伝えているのです。


コテツゼミのカルチャー


それぞれ、皆さまが取り組んでいるビジネスや何らかの活動を、どうやって消費者やファンの方と接点を持って共感してもらってブランドとして位置を高めるかを、時代の流れに合わせてやっていくスタイルです。

メソッドで人の心が簡単につかめると、そう単純化して答えらしきものがあると言ったほうがすっきりするから、世の中の情報はそうなりがちです。

しかし、人の心境の変化とか、どういうところに共感して心が高ぶったりするかを見ていって、そこに寄り添ったり一緒に歩んでいく姿勢がないブランドなんて長く続きません。


コテツゼミでやっていること。


コテツゼミで毎月、定期的に行われていることは4つです。

1 講義

半年間の基礎講座の講義と継続生のための講義は同じ日にあり、自分が渋谷界隈の会場で90分、直接顔を合わせています。

継続生は新規生の講座も受けられるので、月1回90分×2回で、直接「今こうだよ」という話を聞いてヒントを得てもらいます。

2 ブランド解剖とゲストトーク

ゲストをお呼びして、なぜその方と、そのブランドはうまくいっているかを根掘り葉掘り聞きます。2022年では、バチェラー・バチェロレッテ司会者の板東工さん。新日本プロレスの棚橋弘至さん。こんまりのプロデューサーで、旦那様である川原卓巳さんに来ていただきました。

川原卓巳さんはどうやって世界的ブランドになったのか。最近では彼も他の人のプロデュースもやっているので、そこも聞いています。

バチェラーの板東さんも40歳超えて急に出てきた方です。日本の芸能界で普通に上がっていくコースではない状態で売れるところまで上がってきたので、オンリーワンブランドとして今の状況になるまで、何を考え何をしたのかを伺いました。

もちろん知名度のある人だけを呼べばいいと思っているわけではありません。各ビジネス界でオンリーワンブランドをきちっとつくっている方をお呼びして、こういうことを毎月聞いています。

3 ブランド相談会

コテツゼミに参加している方のビジネス上の課題や、ブランディングの悩み相談を直接受けてお答えしています。可能な方は自分のアトリエに来てもらって、対面でやっております。

もちろん対面で足りないところは、コテツゼミのクローズドのFacebookに投稿してもらうと、そこでお答えしたり講義の際にそれに触れたりしています。

4 補講動画

ほかにも毎週コテツのほうから補講としてコテツの動画があって、最近本当に大事だと思っていることをお話しています。Voicyの強化版みたいなものです。

オフ会も定期的に行われています。

コテツゼミに参加されている仲間同士でアイデアミーティング的なことをしたり、「コテツゼミ放課後」としてコテツの講義を聴いたり、ゲストトークを聞いて気になったことをお話しする機会もあります。


ゼミで大事にしているルール


1 大事なのはファンとの関係。

まず、オレが必要で本当に意味があると思っているコミュニティーのあり方として、売れたとか売れてないとかで、売れているほうがマウントを取るようなムードは最悪です。その程度のことで自慢しているのかと思います。

SNS上で月収が何桁になったと自慢する人がいますが、資産が300億になったらゲストトークにお呼びするので、ぜひとも披露してほしい。

年収が1億だか2億になったぐらいでマウントを取る人が幅を利かせているようなコミュニティーは、気持ち悪いです。

売上の大きい小さいというのは、一時的なものです。大事なのは、それが続くのかと、顧客やファンの方たちとどんな関係をつくろうとしているか。そこに商売の本質があるのです。

一時的にうまくいったという自慢合戦をする気は全くありません。コテツゼミに継続的に参加いただいている方の中心は、そういうことを言ったりやったりしない方です。

うまくいったらシェアするし、うまくいかなかったらどうしたらいいかというスタンスになる。大事なルールとして、カルチャーとして守り通したいと思っています。

もちろん商売だから売れるに越したことはありません。でも大事なのは、それが何につながっていくのか、次ももっとクオリティーを上げて、お客様やファンに認められるかです。ビジネスは短距離走ではないのです。

2 多様性を大事にする。

年齢、性別、業種・職種、それぞれの立場はミックスのほうがいい。起業希望の、生きのいい若者だけが集まればいいと思っていないし、お金を持って、ある程度会社を大きくしている経営者だけが集まればいいとも思っていません。

大事なのは、自分だけで考えていると、同じような考えに至ってしまうところを自分と立場が違う、年齢が違う、キャリアが違う、視点が違う人から、いい意見を頂くこと。それをコテツゼミ内でやってほしいのです。

多様性は大事にしたいです。変に同質組織で同じような人ばかり集めないで、せっかくコテツゼミに入ったら、年齢性別キャリア仕事立場が全然違う方とも交流してください。

起業家ばかりいるわけでもないし、起業前の人もいるし、会社に勤めている方もいらっしゃる。大企業で働いている人は大企業で働いているだけの知識と経験をお持ちです。

オレがX(旧Twitter)を見ていて気持ち悪いのは、起業家とか独立した人のほうが偉いみたいなところです。

大きな会社でちゃんと業務をこなしている人たちで優秀な方々はいっぱいいます。そういう方々からも知見、意見、発想をもらいながらやることが大事だと思っています。

3 とにかくトライする数が大事。

コテツゼミ内で「バカなことを言っているな」と言われないカルチャーが出来上がっているので、「こういうことを試したらどう思いますか」みたいに、どんどん自分の意見を言ってみてほしい。

ほとんどの日本人が真面目で格好を付けすぎです。トライすること、くだらない意見を言わなさすぎです。かっこつけている場合ではありません。失敗を許容する文化でやっていきましょう。


ゼミの応募は半年か1年に1回

コテツゼミは半年に1回か1年に1回の募集で、大体10名ぐらいで新規の方を抑えています。どの方がどういうことをやっているか把握した上でお話ししたいので、増やしても15名程度。もし20名になったらやれる体制を整えます。

興味のある方はぜひともエントリーしてほしいし、ヒントが得られるコミュニティーとしてこれからも十分力を注いで育てていくつもりです。

以上、久々野智小哲津でした。

本文は
コテツがVoicyの「ブランディングと商売の話」で語った内容を
文章化し加筆したものです。
Voicyアプリをダウンロードして『コテツ』で検索、無料で聴けます。
音声で聴きたい方はこちら

久々野智小哲津
二十数年にわたり、のべ7社ほど(8社目準備中)会社を経営。ITの会社を大きく成長させた後、新規事業でさまざまな事業を立ち上げ、フランス、イタリアを中心にヨーロッパからブランドを日本に持ってきたことをきっかけに、ブランドづくりができるようになった。
海外ブランドの日本進出や、日本国内の会社、サービス、商品、人(タレントさん、議員さん、スポーツ選手など)のブランドプロデュースにも関わっている。
Instagram https://instagram.com/q.kotetsu/?hl=ja
X(Twitter) https://twitter.com/kotetuq
公式LINE https://onl.la/khJ6hfU

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?