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テクニックや方法論でブランドになれると思っているのか

Voicy「コテツのブランディングと商売の話」 コラム
 読めばブランディングができて、商売が上手くなる。


【お 知 ら せ】

コテツです!

3月12日土曜日18時から、渋谷でトークイベントやります!
どなたでもご参加できます。

天才研究でアート型ビジネスを提唱する、やまけんさんと。

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※SNSでアップするのはなしお願いします。
お知り合いに個別で教える形で。

同じテーマを持っている、やまけんさんとのトークショーで
非常に気づきのある内容になります。

内容は、

コロナ禍で消費者の心理が変化している中での
今のブランディングについて、
最新の事例も含めて

ブランディングに何が一体大事なのか?

をお話しします!

コテツゼミで何をやるか?も話します。

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Voicy No.0019 2021年8月20日収録
テクニックや方法論でブランドになれると思っているのか?


こうやったら心理誘導できる??

今日のテーマは「テクニックや方法論でブランドになれると思っているのか?」というお話です。

自分はビジネスの現場で毎日経営をしながら、ビジネスを熱心にやっている企業のクライアント、タレントさんとか議員さん、自分をどう持って世の中に伝えていくかという人と真剣勝負していて、そこで強く感じている「これだったらうまくいく、これだったらうまくいかない」というポイントがあります。

それが今日のテーマのコア的な部分です。

この事柄自体は自分の中で大して大事ではないので、さっとしか言いません。
炎上するようなことがあると、オピニオンリーダーのどなたかが、言わなくていいこと、言うべきではないこと、そんなことを思っているのか!という驚きの発言をして炎上する。
すると、炎上現象とか炎上した事柄に関して、多くの人がまたコメントを述べ合う。

それについて何も言うつもりはないですが、そのときに、本当にすごく失礼な差別的な発言をした事柄に関して、「人は2週間ぐらいで忘れるので謝罪は量が必要だ」みたいな分析を述べる人がいる。

テクニック論としてそうかもしれないのは、もちろんわかります。
すごく失礼なというか、許されざる発言なり行動なりがあった一事例に関して言いたいのではありません。
全般的な枠組の中で、何かよからぬことをやって、謝罪をどうするかと捉えてもらえればと思います。

人は2週間で忘れるのか2カ月で忘れるのかはいいとして、「その期間を超えたら忘れるので、その間は謝罪の数ですよ」とか、方法論として、いろいろやり方はあると思うんです。

でも、本当に方法論だけで事態が収まって、人の気持ちに対して何かが起こると思っているのでしょうか。

これはビジネスでも使うので、方法論としてはもちろん肯定しています。でも、消費者の方も同じ人間なのに、そういうことだけでつかめると本当に思っている人は、もうブランドは無理だなと思うんです。

ビジネスが全てブランド化する必要はありません。とにかく数打って、利益が出て、売り切ったら終わりというビジネスのやり方もある。自分はそれを否定しているわけでもないし、下に見ているわけでもないのです。

今はもうコロナでなくなってしまいましたが、例えばタピオカ屋をやろうとします。
これはおそらく「はやりのビジネス」だなと、数千万かけてお店をつくって1年で回収して、2年目で利益を出す。
3年持てばトータル3年で、お店をやるうちの1年目で原価回収して、2年目で利益を出すビジネスをやる方法は、世の中にあるでしょう。

でも、そのやり方はブランドではないのです。

ブランドになりたいと本当に思って、ブランドになっていって、ファンの方に「あなたじゃなきゃダメ」と思っていただく。それに対して特別な価値とか状況を提供して信頼関係を深めていくことがブランドです。

それをやるなら、方法論とかテクニック論で操作できるとか、それをやっておけば大丈夫だという「構え」が問題なのです。

ブームとブランドはつくり方が違います。

ブームをつくって、何年かだけ焼き畑農業で、畑を燃やしちゃえばという感じで、次のシーズンは取れなくてもいいというのは、お客さまとか買ってくださる方も、お互いにそうだと思っていればいい。それはお金を払う側ともらう側の期待の問題です。

粗悪品を売って、でも路上で売っているからいなくなってしまえば終わりみたいにやりながら、それを「ブランドとしてやりたい」というのは無理なわけです。

やろうと思っているビジネスの規模がめちゃくちゃ大きくても、ファンの方にどういうことをお伝えし、どういう価値を提供し、どう関わっていきたいかというのは絶対伝わります。

ヨーロッパのハイブランド、VUITTONやシャネルというブランドは150年ぐらい続いている。ディオール、エルメスなど、フランスとかイタリアで、そういうブランドは非常に多いです。

そういうブランドがなぜ続いているのか。

彼らはマーケティング的に世の中に知ってもらうという方法論・テクニックという部分と、もう一つ、泥臭く、大事にしてくださっているファンと本当に向き合っています。
彼らは無駄な時間をいっぱい使いながら、大事にしているものを伝えていく手間をいとわず、人間味あふれる活動をしているのです。

ヨーロッパのブランドとアメリカのブランドは、考え方の根幹が違います。

ヨーロッパのファンと信頼関係をきっちり結んでいくやり方と、アメリカ的にスケールをとにかく大きくしていく考え方があります。
アメリカ的なものがブランドかというと、自分は違うという捉え方です。

数を売るスペシャル・マス・マーケティング策は、
ブランドとはちょっと別なのです。

日本人はこの見分けが付いていません。多くの人に機械的に効率良く広めることが、なぜかブランドになると思っている人がいて驚きます。それは単純に、コマーシャルをうまくやるという話です。

事例を次のチャプターでお伝えしていきます。

ファンとビジョンを共有する

ブランドになろうと思ったら、信頼して付いてきてくださるファンの方と一体の形になります。ブランドがあって買う人がいるのではなくて、ファンの方とブランド自体が1個になっている状態がブランドです。

一時的にテクニックで広めるのはいいですが、広めたあとにどう関わるかというのがないとブランドになりません。一時的に素人参加番組で名前と顔が世の中に広がっても、続いていかない現象を皆さん見ていると思うんです。

例えば『マツコ会議』とか、素人スターが生まれる番組があります。『テラスハウス』も『バチェラー・ジャパン』も、恋愛リアリティーショーはまさにそうです。
それ以外にもいっぱいありますよね、素人が取材とかで知名度が上がるものが。素人ではないけれど、『情熱大陸』や『カンブリア宮殿』もそうです。

もちろん出たときは顔と名前が売れます。
でも、それで本当のファンになって、ずっと付いてきてくださるかというのは、顔が広まったあとに、どういう関わり合い方をやっているかです。
恋愛リアリティーショーでちょっと顔と名前が出た人が、そのあと続くかというと、続かないでしょう?

恋愛リアリティーショーに出てくる方が素人かというと、半分事務所に入っていたりする場合もあるので、ちょっと顔と名前が一致したからといって、ファンの方は熱くならないものです。

テクニックや方法論は大事です。
ただ、それだけではブランドにならないです。


自分はあまりこういう言い方はしませんが「顧客の囲い込み」。囲い込みねえ~と思うんだ。囲い込まれたい人は、いませんからね。

ブランドビジネスは側面として「リストビジネス」ではあるのです。だから、コミュニケーションを取っていくきっかけとしては登録いただく。

やっと最近問題になってきていますが、ネットで登録は取れるけど解約の仕方がほとんどわからないようなサービスがあります。
サブスクでお金を払ってもらえる状況をつくって、解約の対応がめちゃくちゃ悪い。それって、ブランドという考え方からすると論外です。

あとは、これはやっていても全然いいけれども「俺はやらないよ」ということがあります。

Twitterですごく増えていますが、140文字で大事なことを書いているようにして、140文字で書ききらないで、最後は「答えはプロフに」「詳しくはプロフィルに書いてあります」「最も大事なことはプロフィルに書きました」といって、プロフィルを読ませる。

あれはフォローさせたいからでしょう。
でも、そんなことをして、その人の話を本当に読みたいかな。

「本当に大事なことはプロフに」ではなくて、「本当に大事なことは140字の頭に書いてくれよ」という感じじゃないですか。

これは方法論で、フォロワーを増やすというか、フォローを押させる作戦だと思うけど、どうですか。俺は嫌だ。ブランドになろうと思っているのであれば、俺はやりたくない。

そもそも、フォロワー数が多いことがブランドじゃないからね。

テクニックを駆使するのは、もちろんビジネスで重要です。
ただ、テクニックだけで消費者の気持ちを操作できると思ったら大間違い。

ブランドとファンとの関係というのは、最終的には人間関係です。

人間関係というのは、物理的にどれだけ接点を持てるかだけではないけれど気持ちが届いてしまう。

ですから、大事なのは
本当にファンの方にこういう価値を出し続けようとしっかり持っていること。それがブランドの第一条件といってもいい。

ファンに未来のビジョンを提供し、こういう関係をつくっていきたいということを共有していく。

さらにプロダクトを磨く。

自分たちから提供しているものが単純に優れている、劣っているではなくて、ほかの人よりもファンの方の好みに合うものを出していく。
プロダクトを磨いてサービスを良くしてこそ、集客や顧客化のテクニックを図るのは全然いいと思っているので。

俺も経験があるけど、ビジネスをやると最初は毎日、葛藤との戦いです。
食べていけなかったらしょうがない。

そうなると、簡単な集客策を皆さん知りたがるんです。
気持ちはわかる。

手っ取り早い集客策でテクニックだけでやって、フォロワーと新規をがさっと獲得できたらどんなに楽かなと思うし、食べていけないと困るから、それをやるじゃないですか。

でも、それをやっても、本当にブランドとしてファンの方と関係していきたいと腹の底から思っていないと、見透かされるのです。

俺は、テクニックとか方法論だけでブランドにはなれないのを自分のビジネスでも実感しています。

テクニックや方法論を学んで磨きつつ、本当のブランドになって、ファンの方とどういう関係をつくっていきたいかを常に考え続けていくのが、いいのではないでしょうか。

以上、久々野智小哲津でした。

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