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ファッションコミュニティに対する憧れ


近年はめっきり聞かなくなったファッションに傾倒していた20代の方なら少しは聞いたことがあるであろう言葉。

ファッション団体


同じ様な思想や、服の系統をした人が集まって、イベントやなんかをやったりする集団。当時はたくさんあった様な気がするが今はめっきり聞かないなとふと思った。

なんで聞かなくなったんだろうなぁ、なんてぼんやり考えてら当時僕はそういうものを凄く毛嫌いしていた事を思い出した訳です。

あんなもんは自分の意思を持たない、ダサい中途半端な奴らの集まりだ!!

と吐き捨てるわけもなく心でぼやきながら何十万もするレザーをショックレで買って悦に浸っていた訳である。なんで痛い男なんだと今なら思うが…

でもそんな根暗な僕でも同年代の同じ様なアルチザン系からブラックモードかつオタクという最高の要素を持ちえた仲間たちと定期的に会ったり、飲み会やらをしていた時期が存在していた。それが丁度そういうファッション団体という存在がまだ言葉として浸透していた時代だった。服好きのオフ会の様なものといえば分かりやすいだろうか

2013-15年くらいの間だったと思う。当時はその集まりが同じ趣向の共有や、マウントとは違う自己主張と共感の場であり集団で集まるのが嫌いな僕なのだが何故か居心地が良かった記憶がある。

それぞれ系統や社会的立場やら何やらでバラバラになってしまったがそこには確かに歪ではあったが懐の深いグルーヴがあったように思う。

今はよりSNSの発達やyoutuberなどを介したより明快かつ共通の指標を持ったより画一的なグルーヴが形成されているイメージだ。ここに大きな違いは無いのだが、よりその集団を繋ぐ情報の純度が高いという違いがある様に思う。僕たちの頃には服は好きだし黒い服は好きだったけど必ずしも全員真っ黒という訳でも無かったし、趣味嗜好も人それぞれで正直少し話にくい人もいた笑


そこで思ったのは僕が思っていたファッション団体というのはこのオフ会の延長に存在していたのではないかと。


ファッション団体とかいうある意味部活の様な集団はその特性上必ずしも完全な意思の共有は不可能なので(例えると同じ部活でも必ずしも全員がその部活を全力で好きじゃないみたいな感じ)、前述した現代の集団よりもより包括的な存在であるはず。


果たして、どっちが良いの?っていうところなのだが、合理的にいくのであれば絶対に現代の方が良いに決まってる筈である。みんながみんな同じ意思を共有している方がやり易いし。言い換えると信者の集まり、とも言える。


でも僕は、以前の様な集いの方が好きなんだよなぁ。昔僕がしていた集まりみたいな。それぞれにスタイルがあって、そして何処かしらに共通点があって、それでいてある程度ノリで話せたり、面倒な時は少し距離を置けるような。そういう緩いムードが。


要は、何だろうな、例えば地下アイドルの握手会で必ずいる先頭を牛耳る集団、ひとまとまりの集団がいると思う。TO(古いか笑)の集まりみたいな。

僕は昔アイドルの現場にちらほら行っていたのだが誰とも話したりした事はなかったしそういうオタクが作る画一的なグルーブが心底嫌いだった。その対象に向ける熱量が最高のものじゃなきゃ仲間にも入れないあの感じが苦手だったのだと思う。それが今現在の集まり、の様に思う。


そしてそれが僕は苦手なのだ。


だから僕がしたいことっていうのは未だに曖昧なのだけど、こんなのをしたい。

【みんながみんな好き勝手やってそれを語り合えたり、笑い合える空間。同じ様なスタイル(ファッションでも何でも)、もしくは何か一つでも共通点がある人同士が人が集まれる緩い集い】が出来る場所をつくりたいんだ。僕自身色々な事が好きだからそのどれもをひっくるめてシェアハピしたい…


そんな今回は、昔のファッション団体ってやつは案外悪く無かったんだなぁというのと、今のSNSが作り出す画一的な感じがどうも堅苦しくて好きじゃないんだよなぁ…というお話でした。

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