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#35 資格の話 (1)

最近野球とアメフトばかり書いているので、お題に沿った記事を書いてみることにした。

いくら自分が若いつもりでいても、しっかりと年齢は重ねられている。黙っていても日々は過ぎていく。そのことに抗うことはできない。
ただ、日々の流れを止めることはできなくとも、衰えのスピードを緩めるための行動はできる。美容やファッションでいえばアンチエイジングだし、肉体的な面でいえばトレーニングがそれにあたる。
もっとも私は運動が苦手だ。昔ほどではないがそれでも苦手意識は強い(運動会に嫌悪感のある私の過去の記事は#6をどうぞ)。今までも何度か運動を始めたが、大風邪を引いたり骨折したり、何かにつけて意欲をへし折るイベントが起こり、それを乗り越えて運動習慣が身につくまでには至らなかった。
なのでスポーツは見るだけだし、スポーツ選手は無条件で尊敬の対象になる。noteでは日々の生活の中に運動を取り入れている記事も多く、実に充実した生活なんだろうなと感じ入る。

さすがに職場で若手扱いを受けなくなってくると仕事もだいぶ覚えており、仕事での刺激はそれほどなくなり、悪い意味での慣れが日々の生活を退屈にさせていた。今から10年ほど前のことだ。肉体的な衰えはともかく、このままでは頭も錆び付いていくと考えた私は一念発起した。

資格を取ろう!

そう決意した私は、さっそく本屋に向かった。資格といってもいろいろあるが、いわゆる民間資格ではなく、国家資格を取りたかった。資格をとってすぐに独立できるほど甘いものではないし、自分が独立して食っていけるほどの営業スキルがあるわけでもない。国家資格は難しいけれども一定の能力があることを国が認めてくれる制度なので、自信を持つには十分だろうと思ったからだ。
そして、目標を社会保険労務士試験の合格に据えた。というのも、仕事に少し関係があるジャンルが出題されることを知っていて興味があったし、仮にすぐに独立しなくても自分の仕事の幅を広げられるだろうと期待したからだった。

そしてその期待は、本屋で参考書を手に取った途端に崩れかけた。あまりにも参考書が厚かったからだ。
ここで社会保険労務士試験について説明しておこう。社会保険労務士は、「社会保険」と「労務(管理)」の専門家として国が認める資格で、毎年夏に試験が行われる。そして試験科目は、

1 労働基準法、労働安全衛生法
2 労災保険法
3 雇用保険法
4 労働保険徴収法
5 労働一般常識
6 社会保険一般常識
7 健康保険法
8 厚生年金保険法
9 国民年金法

と非常に多い。コンスタントに得点できないと合格できない試験なので、必然的にテキストの分量は多くなり、1冊でカバーする参考書は1,000ページを超える。その厚さを見た私は、怯んだ。しかし、毎日仕事から帰っては食事してテレビを見て風呂に入って寝るだけの日々をこれからも繰り返すのかと自問し、その参考書をレジまで運んだ。年末年始に帰省する間にその参考書を開いていたが、なにせページが多く、ちょっとした衝撃で本が閉じてしまう。そして何より私の習慣として、ただ本を読むだけではなかなか内容が頭に入ってこない。最初のうちは調子が良かったが、読み進めていくうちに分からなくなり、そして「どこが分からないのかが分からない」というドツボにはまり込んでしまった。

結局この年は、参考書を4割程度読み進めるだけで出願期間が過ぎ去ってしまい、試験に参加することすらできなかった。
そこで私が取った次の手段は、通信教育だった。

(続きます。結構長く続くかも。)

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