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1/q | #3 Ryohei Yamamori(Venture Architect)

領域を問わず、これまでに存在しなかった新しいサービスやプロダクトの開発に取り組むquantumには、非常に多様な専門性と経験を持ったメンバーが在籍しています。 "あらゆる才能を重ね合わせ、まだ世界に存在しないプロダクトをBuildする" このミッションを達成するため奮闘する、quantumメンバーのひとりひとりがそれぞれどんな思いを持ってこの場所に集い、日々を過ごしているのか取材するシリーズがこの1/q(キューブンノイチ)です。
第3回目に登場するのは、Venture Architectの山守凌平です。

山守凌平 Venture Architect Senior Manager
●やまもり・りょうへい 国際基督教大学を卒業後、政府系金融機関にて金融政策に基づく融資提案や調査を経験。その後、慶應義塾大学大学院およびフランスのESSEC Business Schoolにおいてブランディング理論を学び、MBAを取得。帰国後はブランドコンサルティングファームにおいて、マーケティング戦略立案のプロジェクトを多数経験。quantumジョイン後はVenture Architectとして、新規事業のローンチ・グロースに向けた戦略検討に従事。

quantum入社まで、どんな道を歩んできた?

大学を卒業後、政府系の金融機関からキャリアをスタートしました。その後、日本とフランスの大学院で学んでMBAを取得したあと、マーケティング・ブランディングを専門領域とするコンサルティングファームでの勤務を経て、quantumの直前は大手IT企業に在籍していました。

コンサルティングファームでは事業戦略の上流を扱う案件を多く扱い、深く思考する癖や構造化のスキルを身につけたのですが、徐々に自らの手で事業を作ることに興味が移っていき、インターネットサービス大手に転職をしました。皆さんも恐らく利用したことがあるサービスを開発している会社です。

その会社の業務のダイナミクスはとても魅力的で、新しいサービスをローンチすると、あっという間に数万・数十万というユーザーにリーチするんです。そういう点にも魅力を感じて転職したのですが、入社後に実際にその様子を目の当たりにすると、自分のモチベーションが、利用者数や売上数値の規模感とは関係なかったことに気づいたんです。言い方を変えるならば、定量的なインパクトを与えていくことは自分の発火点ではなかったというか。

そうした気づきを踏まえて、改めて自分が何のために働きたいのかを考えると、誰もが認める価値の最大化を追い求めるというよりは、まだ誰も認識できていない価値を社会にそっと投げ込み風穴を開けるような、よりエッジの効いた変化を産むことにあるのではないかと思い、その想いを受け止めてくれたquantumに入社することにしました。


quantumの第一印象は?


quantumのventure architectは、マルチアサイン(各メンバーが複数案件を並行してマネジメントするスタイル)を基本としています。コンサルティングファームにいた時は、単独のプロジェクトに100%のリソースを割いて向き合う形で働いていたので、入社したてのときは、マルチアサインの環境で果たして稼働や成果のバランスを取れるだろうか、という部分は不安に感じていました。

ただ実際に働き始めてみると、その不安が杞憂だったことにすぐに気づきました。というのも、quantumの仕事で求められるのは、納品責任のある“報告書”の量やクオリティではなく、純粋にどのようなプロダクトやサービスを生み出せるのか、そのプロダクトは本当にニーズがあるのか、マーケットで通用するのか、という本質的な部分だからです。

また、自分で意思決定できる領域が極めて広く、プロジェクトのフェーズごとに稼働率の緩急もつけやすいので、マルチアサインでもすぐにバランスを取ることができました。

当然、担当プロジェクトのフェーズに応じて、深い思考や具体アクションに時間を割く必要はありますが、資料作成に忙殺されたり、必要のない「説明責任」のクオリティ担保に苦しんで、余計に時間を浪費したりすることはほぼありません。精神的にも肉体的にも、非常にリーンな形で仕事が出来ていると思います。

自分の担当プロジェクトにおいて最も大切にしていることは、プロジェクトの目的を明確に定めて揺るがないこと、その目的に向かうための手段はフレキシブルに変化させていくこと、最後に、新規事業開発のプロフェッショナルとして、パートナー企業の方々と真摯に向き合うマインドを徹底することです。

単に知識やスキルセットだけではなく、quantumに対するパートナーの期待値を把握しながら、誠実に向き合い応えていくことが、プロジェクトの成功スピードを上げるために重要な要素だと思っています。

quantumはコンサルティングファームではありませんが、こうしたスタンスやマインドセットについては、コンサルティングファーム時代の経験が活きていると思います。

働く環境、普段の仕事の様子。ワークスタイルについて聞かせてください。


普段は9:30から業務開始して、遅くとも20時前には終えるようにしています。深夜まで残業することはほぼありません。自宅での作業も、集中して思考する時間を割けるので大事にしていますが、自宅とオフィスの距離が割と近いので、週2〜3回は赤坂のオフィスに出社しています。

担当している業務は、提案業務を含めると、7案件ほど。大体週1〜2回はパートナー企業を訪ねてミーティングをするようなスケジュールです。インナーでの会議回数は最小限にして、できるだけ各案件のパートナーと直接向き合うことを心がけています。

自分が新しいサービスを実際に体験して、その時何を感じたかということは、後々仕事にも生きてくるので、シェアオフィスやワーケーションを積極的に取り入れるなど、働く環境はあえて変えるようにしています。そういった自由も認めてくれる会社ですね。

自分から言うのは変かもしれないですが、今の仕事は天職だと思っています。quantumで仕事をして改めて思ったのは、自分はアドバイザリーが本当に好きなんだということ。ミーティング中に目の前のパートナーの顔が明るくなったり、ワクワクした表情に変わっていくのを見る瞬間は、とても嬉しい気持ちになりますね。パートナー企業の方々も、自分と働くことにワクワクを感じて頂けているのではないかと思いますし(笑)、そういう自信を持って取り組んでいます。

仕事に振り回されて右往左往するのではなく、自分の好きなことに仕事を引き寄せるということを意識してから、より仕事は楽しくなりました。quantumでの経験を踏まえてプロフェッショナルとしての筋肉が更につき、根拠と自信を持って取捨選択や優先順位付けの提案ができるようになったと感じます。

アフターワーク、オフの日。どんな風に過ごしていますか?

20代、コンサルティングファームにいた頃は、インプットを強制的にしなければいけない、という焦燥感があって、特に見たくもないヒットコンテンツを観たり、本屋に平積みされたビジネス書を濫読したりしていたこともあったのですが、最近は自分の興味に素直になるようにしていて、ニッチな展示会や演劇を見つけて観にいったり、地方の芸術祭などに足を運び、ボランティアスタッフとして運営を手伝ったりもしています。

オフでも仕事に関係する本を読んでいることは結構多いです。これも昔は、発想法やクリエイティブに関する本をあれこれ読んでいたのですが、今はむしろベンチャー法務や資金調達に関する書籍など、プロとして求められる知見が書かれた実務書籍をよく読むようになりました。先行して実務を経験しているので、堅い文章でも、内容が良く頭に入ってくるようになりました。(笑)

自宅のデスクに積まれた書籍。愛猫と穏やかに過ごしつつ、インプットは欠かさない。


サービスやプロダクトを通して作りたい未来の姿とは?


自分がブランドに関するコンサルティングに取り組んでいたことも関係があるかもしれませんが、人生の中で一回は、いわゆる「カルトブランド」(熱狂的な人気と「信者」を抱えるブランド)を作れたら、と最近考えています。ライカやsupreme、ADAのような、他ブランドの影響を受けない圧倒的な世界観を持った熱狂的を持つブランドを作ってみたい。自分自身で物事を形にする実力も知識も身についてきたと思うので、quantumの仕事を通して、こうした夢を形にしていくことが出来たらと思います。

それから、これも本気の夢ですが、いつかFM局の深夜枠でラジオ番組を持ちたいです。テーマはベンチャービジネスやカルトブランドかな。(笑)

改めて、quantumってどんな会社ですか?


quantumは会社ではありますが、組織のカルチャーとしてはラボとかギルド、という表現をしたほうが近いように感じます。専門性を持ったメンバーが集まり、自由で、風通しが良い。

例えば、ハードウェア制作や映像制作のような、自分に知見がなく、手も足も出ないようなことを軽々とこなせるメンバーがいる。自分にない能力を他の人が持っていることをお互いに認識しているから、他者へのリスペクトが生まれやすい環境だと思います。クリエイティブ・エンジニアリング・ビジネス、それぞれを専門とするメンバーが、お互いにリスペクトしあって仕事をしています。

あとは、キャラクターとしてはシャイな人もいますが、仕事に対して前向きで、ラストマンシップを持った人たちばかりですよね。プロジェクトメンバー全員が、間に落ちてしまいそうな球を見つけて拾おうとするので、きちんとプロジェクトが前に進む。自分自身もこの環境の中で、周りのメンバーに助けられながら、とてもいい環境で仕事が出来ていると感じています。

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Interview and text / Masako Sato・Aki Ogata
Edit / Shunsuke Kimura
Banner design / Tomomi Koseki


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