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彼の浮気に悩んだり、心配でたまらない人がいるだろう。

「私のこと好きじゃないのかな」とこれを愛の問題で考える人は多いだろうが、進化生物学ではわりとシンプルに解説できる。

ラットを使った実験で、オスとメスのラットを同じゲージに入れるとオスはすぐにメスと交尾を始める。

しかし、回数を重ねると飽きてしまい、メスが交尾のためにちょっかいをかけても反応しなくなるという。

そこに新たなメスのラットを入れてみると、オスはその新たなメスとまた交尾を始める。

この行動の理由は、複数回交尾をしたメスにはすでに充分に精子を注入したので、これ以上の交尾は資源の無駄使いとなるが、別のメスとの交尾は自分の遺伝子のコピーを増やす新たな機会になるからだ。

我々の遺伝子はとても「利己的」であり、その目的は「自分の遺伝子のコピーを残したい」ってだけだ。そして何度か説明しているが、男と女では遺伝子の最適戦略が違う。

男は自分の子供を自分では産めないので、女に「あなたの子供よ」と嘘をつかれて育てさせられてしまうとそこで自分の遺伝子は途絶えることになる。

このリスクを回避するために、「一途にならない」ように進化してきたのが男なのだ。