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「ごめんなさい」多用による弊害

私のチームメンバーの中で、お客様との打ち合わせ中に「ごめんなさい〜!」や「あっ、失礼しました!」といった謝罪の言葉を頻繁に使う後輩がいます。特にお客様とのコンサルティングプロジェクト中に小さな認識の齟齬や資料の行き違いが生じた際、この後輩はすぐに「私の認識ミスでした、失礼しました〜(;・∀・)」と謝ることが多いです。素直で一生懸命な後輩だからこそ、齟齬や行き違いを「自責」と捉えて、心の底から謝っているのだと思います。人間的に素晴らしい行為です👏

しかしながら、このような頻繁な謝罪が必ずしもプロジェクトの進行に役立つわけではありません。もちろん、明らかなミスや誤りがあった場合には適切な謝罪が必要ですが、些細な行き違いで毎回謝罪する必要はないと思います。実は、過度の謝罪は、相手に不安を与えたり、信頼関係の構築を妨げる可能性もあります。

謝罪することは確かに美徳であり、相手に敬意を表す行為です。しかし、BtoBのビジネスの場では、不要な謝罪を減らし、対等な立場を維持することが極めて重要です。プロフェッショナルな環境でのやり取りでは、不用意な謝罪がかえって自信のなさや不確実性を相手に感じさせることがあります。その代わりに、「あ、ここはこういう意味でしたか、ありがとうございます!」といった感謝の言葉を使うことで、ポジティブなコミュニケーションを図ることができます。

また、人によって「ごめんなさい」の与える印象は大きく異なります。自信満々な人が謝る場合と、柔らかい雰囲気の人が謝る場合では、受け取られ方が全く違うため、謝罪の必要性とタイミングを見極めることが、効果的なコミュニケーションの鍵です

仕事においては、顧客との関係を対等に保つことが重要であり、そのためには適切な言葉選びが必要です。言霊と言われるように、発した言葉は双方の心理に影響を及ぼし、関係性にも大きく影響します。ですから、謝罪を感謝に変えて、より対等で建設的な議論ができる関係を築くことが、長期的に見ても最も効果的なアプローチだと考えます

結局のところ、プロフェッショナルな環境で成功を収めるためには、自信を持って、しかし相手を尊重する姿勢でいることが求められます。謝罪と感謝のバランスをうまく取りながら、より良いビジネス関係を築いていきましょう!

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