鈴木敏文引退!

引退会見をどうぞ

残念ながら、僕の知っている素の鈴木敏文会長が最後の最後で世間に晒されてしまった。カリスマ性は1日で消えてしまったのではないでしょうか?しばらく物議を醸しそう。

どうですか?話し下手でしょ?この会見で何故セブンイレブンでは社員の持論が育たないのか理由がわかると思います。

鈴木敏文という名のセブンイレブンジャパン

セブンイレブンでは鈴木敏文さんが会長に就任以来、社長人事は会長の一存で決めてきた。もちろん、セブンイレブンの成長に不可欠だと多角的・客観的に判断した上での人事決断だ。

今回の井坂社長の退任要求も、鈴木敏文会長としては、今まで通り自身の哲学に従ったに過ぎないのだろう。

だが、社長に就任以来、増収増益を続けてきた井坂社長の能力不足を解任理由にするのには世間一般的には無理がある。セブンイレブンで7年間も社長のポストにいたのは井坂社長が初めてだ。当然、鈴木敏文会長の一定の評価があったはず。今更COOとして物足りないというのも酷な話だ。(鈴木敏文氏だけにわかる理由は確実にあるのだが)

会長の人事案が周りの賛同を得られなかったのは、本人も認めるように不徳の致すところ。子飼いの社長に反旗を翻された今が良い潮時だろう。引退しても彼の日本社会への貢献は色褪せることはない。

会見の中で何度も名指しされた井坂社長はかつての僕の先輩。情熱的な人柄の仕事人間。鈴木会長のイメージや方針を具現化することに愚直なまでに邁進していた印象が強い。彼の猪突猛進な仕事ぶりに僕達後輩は尊敬と皮肉を込めて話題にしたものだ。

「熱すぎる井坂MD」
「熱苦しい井坂MD」

持論が育たないまま社長になってしまうのがセブンの社風(イエスマンしか社内では出世できない)。鈴木会長にとって想定外だったのは、イエスマンだった井坂社長が、自己主張し始めたことだろう。ポストは人を育てる。

いまの時代は、短期的には井坂社長のやり方(組織力経営)でも問題ない気がする。なにより鈴木会長に初めて楯突いた社長だ。気概も良し。

持論が芽生えた井坂社長に期待したい。

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