見出し画像

#19 すべてがカオスなクイズ番組

 アクセスしていただきありがとうございます。
 2月4日、『クイズ! 先生芸能人No.1決定戦』(MBS毎日放送)が放送されました。芸能界に多く存在する、教員免許を取得している“先生芸能人”を集め、この4月から新校舎が完成し、共学化にあわせて「羽田国際高等学校」と改名する蒲田女子高等学校にロケ協力をあおぎ、4つのステージのクイズで競うというものです。
 MCはカズレーザーとパンサー・向井慧。参加者は以下の通り。

 中学社会と高校地理歴史の教員免許を取得。世界遺産検定1級合格のあばれる君。
 高校商業と公民を取得。学生時代には陸上十種競技チャンピオンにも輝いた百獣の王、武井壮。
 社会の公民を取得。俳優としても活躍の場を広げている2017年のR-1ぐらんぷり王者、アキラ100%。
 中学家庭を取得。『Qさま!!』では音楽の高速再生問題を得意としている清水ミチコ。
 外国語(英語)を取得。M-1グランプリファイナリスト、カミナリ・たくみ。
 こちらもM-1グランプリファイナリスト。中学と高校の保健体育を取得、スリムクラブ・真栄田賢。
 商業を取得。萩本欽一が立ち上げた野球チーム、茨城ゴールデンゴールズの監督兼選手、片岡安祐実。
 中学と高校の国語を取得。早稲田大学出身で現在フリーで活動するアイドル、寺嶋由芙(ゆふ)。
 以上8名です。

 ここでカズレーザーからオープニングの挨拶代わりに1問。日本が長さの表記をそれまでの尺貫法からメートル法に変更した際、1メートルがどれくらいの長さなのかを認知してもらうべく、全国の学校に置かれたものは何か、という問題に、あばれる君がボケることなく正解し、ポイントゲット(二宮尊徳の像が正解)。
 他の出演者がざわつくなか、校舎の中に入り、第1ステージへ。テストの答案用紙の解答を採点、正しいければ○を、間違っている場合には、その箇所を訂正かつ正しい答えを記入します。漢字の書き問題5問、読み問題5問、四字熟語の書き問題3問の構成でしたが、全員正解は1問だけ、全員不正解が2問も出るという、波乱の展開となりました。

 第2ステージは教室内の大勢の生徒を相手にした一問一答クイズ。第1ステージまでの成績からペアを編成。制限時間内に生徒を指名しその生徒が読み上げる質問に正解すればポイントを獲得、パスをすると減点となるルールのため、時間とのプレッシャーが先生芸能人に襲いかかります。
 さらに、
 “AI”は何の略?
 G7の“G”って何の略?
 日本と韓国の時差は何時間?
 ローマ数字で“4”を黒板に書いてください。
 といった質問から、時々英語で質問される、などの問題のバリエーションの豊富さや問題の絶妙なクオリティーに、先生芸能人は戦々恐々としていました。

 第3ステージは部活動クイズ。茶道部の部室にお邪魔し、部員の実演を交えながら茶道のマナーについてのクイズ2問が出題されました。
 ここで解答者を代表してあばれる君がもてなされるのですが、お茶を飲みきる時にわざと音を立てる、という作法が出題されるとも知らず、実演してしまうのでした。
 一部始終を見ていた他の解答者は全員正解。あばれる先生、やらかします。
 (スタッフの方を指差し)「何人かの舌打ちが聞こえた」(真栄田)
「クイズ番組の作法から学んでいただいて」(向井)
 と、一連の流れからして、スタッフの出題の不手際とも受け取れるシーンに見えましたが、散々な言われようでした。

 第4ステージは顕微鏡ばらまきクイズ。理科室内のあちこちに隠されたスライドガラスを見つけます。顕微鏡で拡大して見えるのは、そこにレーザーマーキングによって、肉眼では見ることのできない小さな文字が印刷された問題を答える最終ステージです。スケールは比べ物にはなりませんが、伝説のクイズ番組『アメリカ横断ウルトラクイズ』(日本テレビ)の「荒野の決闘ばらまきクイズ」を彷彿とさせます。何枚かのスライドガラスに「ハズレ」を入れているオマージュぶりが、クイズファンにはたまりません。
 ここで出場プレイヤー最年長の清水ミチコが顕微鏡操作に苦戦します。制限時間内に位置とピントを合わせて、問題文に答えなければならないのですが、問題文を読むまで間に合いません。挙げ句には、スライドガラスを装着した瞬間、問題文が読めるという、理科担当の教員に忖度される始末。

 最終結果、優勝は全ステージで安定した成績を残した武井壮。2位に終始ざわつかせていたあばれる君、3位に最終ステージで巻き返したアキラ100%となりました。

 ただ、これだけでは終わりません。番組のラスト、出演者に見せたVTRに今田耕司が登場。3月に『全日本高校先生クイズ選手権』開催の告知、加えてこの戦いの成績上位3人が芸能人選抜チームとしての参加が決定。つまり、今回の番組はその予選をかねていた、というのです。

 カオスかつ怒濤の展開を迎えたこの番組を経て、3月24日に放送された『全日本高校先生クイズ選手権』。その熱戦の模様については、次回詳しくお伝えいたします。

 最後までご覧いただきありがとうございました。よろしければ、“スキ”登録お願いいたします。

 この記事はMBS毎日放送『クイズ! 先生芸能人No.1決定戦』、株式会社ゴールドスノーのHPを参考に作成しました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?