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作曲「飛行機」(詩:石川啄木)

石川啄木(いしかわ・たくぼく、1886〜1912)の詩「飛行機」に曲をつけた。
第二詩集として構想された「呼子と口笛」に収められていて、1911年作、石川啄木最後の詩だという。

この詩を知ったのはたしか、漫画「『坊っちゃん』の時代 第五部 不機嫌亭漱石」(関川夏央・谷口ジロー、1997年、双葉社)であった気がする。
漫画を読んだのが2000年代初めごろで、その数年後、2004年に詩の途中までメロディーをつけた。
なぜそんなことをしたのかはよく覚えていない。
たまたま思いついたのか、詞先の作曲の練習をしようと思ったのか。

その後、コードをつけることも続きを作ることもなかったが、時々思い出しては、続きを作らないといけないなぁと考えていた。
別に義務でもなんでもないのだけれど、完成させたい気持ちがあった。
そしてようやく昨年の2022年からまたコツコツ作り始め、今年完成させた。

しかし鼻唄まじりにつくっていたのがいけなかった。
歌いやすい曲にしよう、と考えていたのに完成させてからはっきりした声で歌ってみると、歌うのが案外難しい曲になっていた。

メロディーとコード、曲自体はなかなか良い。
詩とは違い、「見よ、今日も、かの蒼空に 飛行機の高く飛べるを。」の部分は始めと終わりでそれぞれ一度繰り返す曲にした。

動画をつくる段になってはじめて詩の題名が「飛行機」であることに気づいた。
長い間ずっと「見よ、今日も、かの蒼空に」の題か、無題の詩だとばかり思っていた。

動画ではカラオケのような字幕も作ったが、初めてだったこともあり、白抜きの文字に変えるタイミングなどに苦労した。
その字幕や楽譜のタイトル、作詞作曲者名のフォントには、Kim氏(https://font.kim)制作の「機械彫刻用標準書体 M」(バージョン0.240)を使った。
好きなフォントなので、いつかこれを使って何か表現できたらいいなと、ずっと思っていた。
(※楽譜上の歌詞やコード、「啄」「曲」などはまた別のフォント)

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