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FFの夜ふかし日記 2015/11/1

妊娠・出産のことなど、いっぺんくらい書いてみる。

そもそもわたしは、新しいことをやってみる、ということに臆病だ。ここ数年でようやく気付いた。常に腰がひけている。
そういう意味で、ここまでまるで綱渡りのような30年だったように思う。

そんなビビリの自分に子どもができた。
正直言うと、わたしは子どもが苦手なんであった。
いつも泣かれるし、、、、まず仲良くなれた試しがない。体型と雰囲気?からか、ファンちゃんはいいお母さんになりそう!とよく言われたもんだけど、そんなバカな、て毎回思ってた。そりゃ自分もいつかは、なんて憧れてはいたけど、まだ母になる自信なんて到底持てそうになかった。

でもいざ産婦人科の先生に、しっかり妊娠してますよ〜!と言われた瞬間、えも言われぬ嬉しさがじんわりと込み上げた。同時に、またとない動揺。この日の気持ちは複雑すぎて表現できない。

とりあえず言わねば始まらんと思ってメンバーとスタッフに伝えた。みんな、きっと驚いてものすごくいろんな気持ちがあっただろうと思う。でも、くるりのみんなは喜んでくれて、応援してくれて、わたしの身体を他の誰よりも気遣ってくれた。忘れようがないけど、ほんと、一生忘れない。

今年の年明けは、仕事をもりもりがんばる1年にしよう!と思っていたんだった。CDTVスペシャルを見ながら。
自分の描く想像なんて、めちゃくちゃちっこいもんなんだな、と今では思う。

ライブをお休みさせてもらい、ゆっくり準備期間をいただくことになった。
里帰りして、10年以上ぶりの実家でのんびりしている。何もないとこだと思ってたけど、毎日暮らしているとそれなりに発見があって面白い。昔は何とも思ってなかったことに、へえと思ったり、大きかった道を小さく感じたり、高校の同級生と久しぶりにあそんだり、優しいひとに出会ったり。こちらの言葉遣いもまえより好きになった。

みんながたくさん祝いの言葉をくれる。たくさんの意見や経験談、アドバイスをくれる。

今年の音博は、演奏参加はできないまでも、お客さんとして行こうと楽しみにしていた。けれど、身体のことを考え欠席。梅小路は今どんなふうかなあ、行きたかったなあ、とか考えていたら、その日突然骨盤が広がり激痛、歩けなくなり救急で病院に行くことに。ちこつつう、てやつ。まあ次の日には治まったのだけど、身体大事にしてよ!て子どもに言われてるような気がした。

10月に入り、もういつでも生まれそうだと先生に言われ、いきなり胸中穏やかでなくなった。散歩もスクワットも踏み台昇降も焼肉もオロナミンCもやって、食べたかった天一も食べてもう心残りはない、今日か?今日か?と待つ日々。待ちくたびれたある日の検診で、早くて今日明日だね、と。そんなん言われたって、もうそわそわせずに、今しかないお腹の中にいてくれてる時間を楽しもう!と思った夜に陣痛・破水・出産。
ばい〜んとやってきてくれた、息子。

やったことないことをやる、というのはやっぱりエネルギーが要るんだなあ。
そして、想像なんて覆されてなんぼなんだなあ。
全世界のお母さん、マジで偉大すぎます、自分も僭越ながら仲間に入らせていただきます、、、、と息絶え絶えになりながら思った。

しかしそんなことより何よりも、命すげえ、と思う。
予測なんてできない。自分があーだ他人がこーだなんてひっぺがして、光ってる力、てかんじだ。今のところそういう言葉にしておく。
そして気がつけばみんな笑顔になっている。生まれてすぐから息子のことを尊敬しているわたしなんであった。

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