マ社長の星屑レビュー☆第2回 Jaakko Eino Kalevi/Jaakko Eino Kalevi

今回は6月頃にリリースされた「ヤーコ・エイノ・カレヴィ」さんの
世界デビューアルバムを紹介したいと思います。

まず、彼はフィンランドはヘルシンキ出身のシンガーソングライターで、ほとんどの楽器を自ら演奏するマルチプレイヤーでもあり、本格的に音楽に携わる前はトラム(路面電車)の運転手だったらしいです。


出会いは黄色い大型CDショップの試聴機で、ポップにはヘルシンキ発のシンセポップと書いてあり、トラムの運転手がどんな音楽を聴かせてくれるのかと思いヘッドホンをしました。
まず、1曲目「JEK」という、暗めの曲調に突然サックスが入ってくる曲なんですが、タイトルに忠実に、やたらと自分の名前を歌っています。なんやこいつと思いましたが、シンプルなトラックとアナログシンセとサックスの絡みが面白くて、2曲目を聴いてみたら自分が大好きだったスマパンの「1979」みたいなイントロが流れたので、そこで即買いを決意しました。

家に帰ってあらためてアルバムを聴いてみますと、さすがヘルシンキ、昼と夜どっちかが長い街の強烈なサイケ感を感じると同時に、「うん、こいつふざけているな感」もふんだんに感じまして、好きになりました。
よろしければ、2曲目「Double Talk」のMV見てみてください。

「Double Talk」

https://www.youtube.com/watch?v=-OllGo-HvdU

このおしとやかなふざけ感、よくないですか?
TMRさんとは対照的なそよ風を浴び続け牛乳を飲む男。
いやぁ、シュールですね。
お気に召したら3曲目「Deeper Shadows」もご覧ください。

「Deeper Shadows」

https://www.youtube.com/watch?v=AoTDrwdPZjk

2曲目よりは頑張ってますが、やっぱふざけてますよね。

ここで言っておきますが「ふざけている」というのは褒め言葉です。
まじめすぎるアルバムはもう1枚通して聴くのがつらいんです。
みんなまじめにふざけているのです。
この人は主にシンセのフレーズであったり、音色でふざけてくれます。
例えば上にあげた「Deeper Shadows」であればフルートみたいな音色のテーマが始まる時と繰り返す時に鳴る、ドラムのタム回しみたいな「ポポポンポンポポポン」みたいなのとか、そんな音が入ってから鳴らされるメロディーが頑張ってふざけているなと感じるのです。

あと、やっぱ全部の楽器を自ら演奏しているからこそなんですが、その曲の核となる、間違いないリズムをシンプルに刻んでいるドラムがあどけないのにめっちゃ説得力があったり、ベースが古き良きブリティッシュサウンドで
ええ音やったり、シンセでコードを作っているからギターはほとんどフレーズになっていてそれが面白かったり、一人バンドの醍醐味もたくさん味わえる作品だと思います。

よかったら、また聴いてみてくださいなです。

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