マ社長の星屑レビュー☆第11回 All Hail The Mighty Sceptres!/The Mighty Sceptres


「The Mighty Scepters」でマイティ・セプターズと読むみたいです。マネージャーさん曰くイギリス英語なので、「Scepters」が「Sceptres」になるみたいです。ややこしい!

もともとは違うバンドで活動していた男女二人が組んだデュオで、レコードとヴィンテージ楽器をこよなく愛する二人組のようです。それは聴けばすぐわかります。ミュージックビデオとかは作ってないみたいなのですが、YouTubeにアルバム一枚しっかり載っかってるので、聴きたい人はぜひ聴きながらどうぞ。

購入のきっかけはCD屋さんでの試聴なんですが、買ってからしばらく聴いてなくて、ラジオの収録のために聴いてたら、普通に昔のCDだと思ってしまいました。さすがのビンテージ愛。最近のネオソウルとか言われている人たちの音作りもすごいなと思うのですが、この人たちもほんとに昔の機材だけを使っているのかなと思います。

楽器のチョイスもコントラバスのいい低音と、金管木管がいい味を出していて1曲目から渋いです。アレンジも昔ながらのテンポチェンジからのフォービートってのがいいじゃないですか。ダンスホールにいる気分になります。

そして2曲目「Just Didn't Mean It」っていう曲がアルバムでいちばん好きな曲なんですが、シンプルなスネア頭打ちのドラムに16の自由なタンバリン。そしてこれもシンプルなリフにキメだけ。アクセントはまたラッパもん。いやあ、家で聴いていていちばん落ち着く音楽です。しかし何がいいって、女の人の声がいちばん好きなのかもしれません。オールディーズを聴きながら朝まで麻雀をしていた高校時代を思い出します。

3曲目もフィーリングッドなドラムが気持ちいい1曲。マバヌアさんを思い出しますね。ちょっぴりオシャレなんですが、しっかりオールディーズなんですよね。

4曲目は男性メインボーカルになるのですが、これはもうゾンビーズですね。見えてきました。この二人、ビンテージ好きやけど、ベクトルが違いますね。ちょっと楽しいことになってきました。しかし、何気に入ってくるクリーンなギターがかっこいいです。相変わらずのソロはサックスが取っています。

5曲目はリバービーな金物が印象的な12小節のブルースインスト。サックス、ギターからのドラムソロまであるのですが、なかなかこういうシンプルすぎる曲を日本でアルバムに入れるのは難しいのですが、さらっとかっこいいです。

6曲目はちょっとドープでモダンになってきました。素敵なコーラス。しかし何でこういう音像が落ち着いて好きなのかなと思ってたんですが、何一つ歪んでないんですね、音が。タイコには多少のコンプ感はあるのですが、
ギザギザした音を出しているのが、低いラッパの音だけだから、それがいいアクセントになっているのかもしれません。

7曲目はこれはもう「Stand By Me」と同時公開された映画の主題歌って言われたら信じるレベルのオールディーズ感が溢れています。ポールアンカやニールセダカと肩を並べて聴けます。

8曲目はフィーチャリングがついてますが、ボーカルの人でしょう。ソウルフルな1曲。さりげないブルースハープの音も渋いですね。でもやっぱチェンバーを使ったような全体のリバーブ感がいいですね。

9曲目もスプリングリバーブのギターが特徴的な1曲。しかし、昔ってブギーでノリがいい曲でもリズムの主張が少ないというか、今ってタイコの存在感が大きくなりすぎている気がしてしまいます。そんなになくても十分踊れるのに音圧っていう意味でぶっ込みすぎているんでしょうね、なう。

10曲目、真面目に聴いているとちょっと飽きてきました、すんません。聞き流す分には24時間かかってくれていても大丈夫なんですが、こういう聴き方をするアルバムでもないもんで、しょうがないです。

11曲目、「シュビデュワ」って歌った春のですが、誰が最初に「シュビデュワ」って言ったんですかね?意味はあるのか若干気になります。関係なくてすんません。

12曲目、曲調がガラッと変わりました。ベースもミュートの効いたピック弾きが出てきました。でもあんま書くこと無くなってきたので、あとは流します。

というわけで、まるで50年代、60年代気分になれる、現在のこの1枚。シンプルだからこそ真面目に聞くと飽きてきますが、3曲くらいのお気に入りを毎日聴きたいアルバムですね。ほんと1〜4曲目くらいだけでも聴いてみてくださいなです!女子ウケもよさそうな1枚です。(マ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?