見出し画像

近況と雑感

中央リニアって、どうなってるんだろう、と疑問に思ったので、色々調べてみる。

南アルプスの水源問題など、なかなか難しい問題が山積みなようだ。

10年ほど前、上海でリニアモーターカーに乗車したことがある。上海空港から市内(といっても中心部ではない)まで、8分ほどの乗車時間だった。時速は420キロメートル毎時だから、のぞみやはやぶさよりだいぶ速い。

上海リニアは常電導というシステムで、愛知のリニモなんかもそうらしい。中央リニアに導入予定の超電導とは仕組みが異なるようだ。

リニアモーターカー計画はここ日本において、1960年代から構想されているもので、先述のリニモや、東京の大江戸線、大阪メトロ長堀鶴見緑地線などで実用化されているものの、多くの人たちは「中央リニア新幹線こそがリニア」だと思っているように思う。

リニアモーター、とは、回転モーターを構造原理上平面の動きにする(とてもシンプルに説明すると)ものだから、実はシンプルな考え方で、そのメリットを鉄道技術に活かすために、磁力で浮上して加速する、という分かりやすい未来感、というか漠然としたイメージがある。

鉄輪でレールを走る通常の鉄道システムに比べて摩擦がないので、浮上式は効率良さそう、とシンプルに考えることもできる。

浮上式のリニモはともかく、大江戸線などはリニアモーターで駆動するが鉄輪とレールで動いている。トンネルを小断面にできる、というメリットがあるそうだ。

実のところリニアモーターの技術は、髭剃りや自動ドアなどで役立っている。鉄道なんかよりも、ずっとリニアモーターのメリットを活かしているのかも知れない。

話を中央リニア新幹線に戻そう。

1970年代の日本の国策で決められた中央新幹線計画は、その後の40年以上経った今も変わらずに進められているかのように見える。多くの人たちは、東京五輪までに開業すんじゃね?くらいに思っていたことと思う。

山梨に実験線があり、幾度も試験車両による高速走行試験などが繰り返されているが、そもそもの構想が古いので、環境アセスや誘導障害など、クリアしないといけない諸問題が山積みなのは明らかだと思っている。

我田引水、の如く争われるルート問題も、なかなか酷いことになっている。「京都か奈良か論争」も、多くの人たちは京都市か奈良市か、と思っているだろうが、現実的には京都府南部と奈良市北部の境界付近のルート問題、だということは知らないままに争っていたように思う。こういうことは、知らない人が適当に決めるから問題が起こるんだろうとも思う。

最高時速500キロ毎時で走行する予定なわけだから、恐らく、ということで品川と新大阪を1時間ほどで結ぶ、というどんぶり計算だが、以下の点を私は懸念している。

①南アルプスルート問題が解決しない場合、迂回(北側か?)するので走行距離が伸び、所要時間が伸びる。

②大深度地下に建設される品川駅(恐らく名古屋駅や新大阪駅も)の改札にたどり着くまで、相当時間がかかるのではないかという懸念。

③列車の本数は東海道新幹線のように過密に出来ないと思うので(構造上)、待ち時間が長いのではないかという懸念。

④飛行機並みのセキュリティ・チェックが必要だという噂もあり、乗車に要する時間がさらに増えるという懸念。

⑤品川駅を出発したあと、山梨県までほんの数分とのことだが、超高速で高低差のある勾配を昇り降りすることから、安全性と快適性を重視し高速運転できない可能性が高く、所要時間が増す懸念。

⑥超電導での高速すれ違い試験が失敗に終わり、結局かなりゆっくりのスピードで走ることになり、所要時間が大幅に増す懸念。

⑦東海道新幹線N700系の8倍と言われる電力消費のため、列車本数が減らされ結局所要時間が大幅に増す懸念。

などなど、枚挙すればキリがないが、私のような素人はこのように考えている(素人考えです)。

つまり、品川〜新大阪を移動する際に、東海道新幹線のぞみなら実際の乗車時間が2時間半弱、改札など入れて3時間弱と考える。

リニア中央新幹線の実際の乗車時間は2時間、改札などを入れて3時間くらいかかるのではないか、と妄想している。

ちなみにリニア中央新幹線はほとんどトンネルらしいから、車窓風景は真っ暗。電力消費8倍らしいからチケットも高そう。今んとこのぞみ乗るかな、私は。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?