マ社長の星屑レビュー☆第9回 Weezer (White Album)/Weezer

今回はなにか新譜はないやろかいとiTunesを開いたら、頭にWeezerが出ていたので、これに決めました。普段CD屋さんにも行くのですが、試聴して気に入ったら買います。気に入ったんだから褒めなきゃいけないとなると、なんだか書きにくくなってしまうので、このレビューを書くときはデータ買い初聴きそのまま書きの癖がついてきました。

そんなこんなで内緒ですが、前回のエスペランサ・スポルディング、曲順逆さまで聴いてました。まあ、いっか。というわけで、いっかじゃないので、申し訳ございませんでしたという謝罪とともに、ウィーザー聴いてみます。その前に簡単に説明しておきますと、1994年デビューで、1枚目「Weezer」が300万枚の大ヒット。2枚目「Pinkerton」にも我々世代は大ハマりで、大好きだった曲の映像をあげておきます。

Tired Of Sex - Weezer (live in Japan)

どうですか、このボーカル、クオモくんのアカん感。300万枚売ったアーティストに見えないですよ。ベースのマット・シャープの音、ラインがかっこよくて大好きだったのですが、マットはこの後脱退してレンタルズを結成し、クオモくんが落ち込んで大変だったみたいです。しかし何度かのメンバーチェンジを経て、未だに良質なアルバムを作っておられるバンドです。

さて、聴きます。
まず画面を見て、4分以上の曲が最後の曲しかない。ほとんど3分半以内。素晴らしい。ほんでもって、いやぁ、アメリカン。めちゃくちゃ良い意味で何も変わってなく聴こえます。8分弾きギターと細かいアクセントのハイハットでタイトなヴァースから、リズムが広がって歪んだギターが足されるコーラス。8小節だけのソロ後に落ちヴァースからのコーラスで終了。しっかりエモいです。

Weezer - California Kids

そこから微妙に跳ねたピアノのイントロで始まる2曲目。16ビートのドラムが軽やかでありつつもしっかりコーラスは8ビートになってくれるわかりやすさ。多分クオモくんは6つくらい上なのですが、何だかお互い色々と経てきたなと勝手にシンパシーを覚えてキュンキュンしました。歌詞はわかりませんが、良い音楽だなと感じました。

3曲目、こちらもピアノとオルガン、ボーカル始まりで、わりかし鍵盤が楽曲の幹になっているんですが、鍵盤のメンバーさんおられるんですかね?知らなくてすんません。ギターだけで持っていくイメージなんですが、逆にメリハリがついて、ベースが入ってくるところなんかかっこいいです。ドラムはやっぱり16のノリがお好きみたいで、ブレイク開けのフィルが若干ハードロックで、楽しいです。

続いて変なイントロにやっぱりピアノ一発。サスティンの効いたギターが印象的な始まりからのどシャッフル。ここら辺がウィーザーっぽいなと思います。と思っていたら、いきなりジェリーフィッシュ的展開からのツインリードソロ。しかもやっぱり8小節。最高ですね。やっぱりポップ。ほんでもって変な終わり。この曲好きです。

5曲目は初期っぽい曲で、やっぱりドラムはハードロック好きなフィルインで楽しいです。もともとツインペダルやったんですかね。ドドって早く2回キックを踏まれるのが好きそうです。そのあとにスネアとシンバルと一緒に叩くってのも好きなんだな。

と思っていたら、また変なイントロから始まりました。ウィーザーっぽいベースラインです。普通だったら我慢できずに刻んでしまいそうなところを、音を伸ばして、よりメロディーのように聴かせているイメージがあります。マットからの系譜なんでしょうか。

曲が短いからなかなか文章が追いつきません。すでに7曲目ですが、そういえば鍵盤が鳴りを潜めております。鍵盤メンバーじゃなくて、クオモくんが弾いていたりするんですかね。あっ、ソロが12小節だった。別にブルースマナーな曲じゃないのに。しかし、相変わらずサビ、コーラスに入った時ののわかりやすさは世界一ですね。

8曲目、ここにきて初めての6/8のロッカバラッド。ウィーザーのエモさとクオモくんのメロディーにしっくりきます。2人のギターの掛け合いソロもしっかりと音のキャラクターが分かれているから、際立っていいですね。

9曲目、ピアノ復活しました。でもやっぱり独特の跳ね方をしてらっしゃるので、やっぱりもともと鍵盤の人が弾いてるのと違うのかな。

あっもうラストソングです。ここにきて多分初めてアコギがなっています。そういうところも含めて分かりやすいのが最高です。アコギとコーラスアレンジのみの一曲ですかね。バンドみんなで歌ってるんですかね。違うか。あっ、ギターアルペジオとライドのリズム入ってきました。しっかりフィードバックノイズからの、コーラスかと思いきやのソロ。騙された。あ、終わった。ソロのための全員集合だったのですね。

そして1曲目頭と同じ海辺のSEで終わりです。また繰り返すという意味ですね。

というわけで、Weezer (White Album)を聴き終えました。10曲、35分足らずという作品で、いうまでもなくサクサク聴けます。強いて言うならばもうちょっとパンチのある曲が欲しかったなと思いますが、このコンパクト感が初めてウィーザーを聴く人にはいいのかもしれません。

しかし、入門編みたいなアルバムを何回もよく作る事ができるなと感心するのですが、ブルー、グリーン、レッドと来ての今回のホワイト。バンド名が冠になる四枚目のアルバムとして恥じない、素敵なアルバムだなと思いました。

気になった方、懐かしい方はぜひ聴いてみてくださいです。

(マ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?