見出し画像

4/1は非常口サインの走る人ことピクトさん記念日

昭和57年4/1に日本で現行の非常口サイン導入が施行されてから、40周年を迎えました。
昭和54年に日本で非常口のピクトグラムが募集され、その中から選ばれたものを人工文字・ロコス文字を考案したことで有名なデザイナーの太田幸夫さんらが修正し、同57年1/20に正式デザインを消防庁告示で発表されました。
同62年にISO=国際標準化機構による防災記号関連国際規格『ISO 6309:1987』で、公式に日本発の非常口のピクトグラムが認定されました。

すなわち、1/20が非常口のキャラクターである【ピクトさん】の誕生日で、4/1が【ピクトさん記念日】となります。
太田幸夫さんによる書籍『決定版まるわかり記号の大事典』(くもん出版・刊)によると、非常口のピクトさんの正式名称は【走る人】とされています。

非常口について

非常口のカラーリングは“安全・救護”の意の〈〉とのカラーリングによって構成され、ピクトさんの向かっている方向で非常口の方向が異なっています。
非常口の方向を示す極太矢印はユニコード7.0で採用され、左向きの《🢀》と右向きの《🢂》が代表的で《🢀/🢁/🢂/🢃/🢄/🢅/🢆/🢇》の8種類があります。これらの矢印は白で示され、背景色は緑となってます。
非常口の誘導灯はピクトさんの周囲の背景色を緑色にしたもので、日本語の〈非常口〉と英語の〈EXIT〉―英語本来の非常口の名称は〈Emergency exit〉―の併記となっています。

ピクトさんのバリエーション

日本における避難所関連のピクトグラムで、広域避難場所, 避難所, 津波避難場所, 津波避難ビルがありいずれも非常口のピクトさんを使用したものとなっています。
例えば、広域避難場所は緑色の丸《🟢》で囲まれた安全な場所をピクトさんが足を踏み入れるピクトグラムとなっています。

ボーサインは動くピクトグラムアプリ『アクトグラム』を開発し、ピクトさんが動くことで避難場所を伝える役目を示しています。
( 参考 : http://www.thinktheearth.net/jp/sp/thinkdaily/news/art-design/1285bosign.html )

走る人ことピクトさんは世界各地で様々なバリエーションが生み出され、ユニコードコンソーシアムコードチャートでは、スノーボーダー《🏂》, ランナー《🏃》, サーファー《🏄》, 水泳《🏊》, ウェイトリフター《🏋》, ゴルファー《🏌》; 新体操《🤸》, ジャグリング《🤹》, フェンシング《🤺》, 近代五種《🤻》, レスリング《🤼》, 水球《🤽》, ハンドボール《🤾》, サウナ《🧖》, ロッククライミング《🧗》, ヨガ《🧘》, 妖精《🧚》, 人魚《🧜》, ジン《🧞》などのピクトさんバリエーションが標準字形とされています。

ユニコード13.0ではカラー絵文字未対応の絵文字で、ランニングマン🮲🮳》というU+1FBB2U+1FBB3を組み合わせて示す横幅の“走る人”=ピクトさんの絵文字が採用され、レガシーコンピューター記号由来となっています。

ワイモバイルの携帯電話絵文字であるウィルコム絵文字では〈非常口〉とそのバリエーションである〈出口〉が独自に採用されたのですが、ユニコードコンソーシアムでは権利上の問題で非常口の絵文字が採用されていない状況です。

フリーフォントではCatrinityフォントで、非常口とその逆方向の向きのカラー絵文字が外字として採用され、それぞれU+FC950U+FC951に配置されています。

画像1

Catrnityフォントは他にも防災記号関連国際規格『ISO 7010』準拠によるピクトさんのバリエーション絵文字も採用され、タロットカード絵文字にもピクトさんが見られます。