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盗めぬ極意

今回は考え事をしていると必ず接触する問題について5つ紹介したいと思います。

⑴そのプロセスは盗まれないーー盗めぬ極意ーー
⑵ちぎったパンとオールインザパン
⑶接近問題と小さなメダル
⑷絶対行動の矛盾なき心情
⑸オールインワンアイデア

     『盗めぬ極意』
ーーーそのプロセスは盗まれないーーー

皆さんは日頃、勉強や運動、仕事されていると思います。そんな中で、このアイデアいいなぁと思って、飲み会でふと話してみたら、次の日、盗まれ、使われていたなんてことありませんか?

はたまた、勉強していて、これ良い解法だなと思っていた話してみたら、「え?そんなこと?それよりもっとこうしたら良いだけじゃん」とか言って、すでに上には上がいて、自分は井の中の河頭になっていたとかありませんか?

こうしたアイデアを盗まれたとか、井の中の蛙であったという問題は日常茶飯事にあることでしょう。何せ、自分よりレベルが上のひとがいたり、狡い輩がいたりするから当然のことと思います。

こうしたことが起きぬようにするためにもある程度なりこちら側はこちら側で考え方をしっかりしておく必要があるでしょう。

話すひとが居て、それを聴く相手が居る。
それは幸せなことだ。

カフカのような名言

私たちは過度に期待し過ぎている。
アイデアがたんまりあって、一つ盗まれたり、あるいは、その一つが上での下だの決めることすら、過度なきたいと執着が含まれているといえよう。本当に心が豊かなひとから、盗む気持ちを起さないし、まして、アイデアに優劣をつけたりすることはない。

 むしろ,先ほどの2の事例で言いたいのは、いささか詩的で弱い考えかもしれないがひとつ言いたいこととして、“話す相手がいて、それを聴くひとがいる、このことだけで幸福なことなんだ”と思える自分であれ、ということだ。
 

”何かを探そうとするなら、遠くを探すな”

ゲーテ格言集より

予めいっておく。
この2つの事例において、共通し、尚且つ大切なのはすでにこの2つの事例では“満たされている自分がいる”ということ。

 仮に京都に行った者Aが京都に行っていない者Bにその良さを言って、その良さを知ったBが行ってもいないのに、Cに京都に行って来ましたと、行っても意味がないことがおわかりいただけるでしょう。

そう。

そのプロセスがBにはないのです。
「話す相手がいて、聴く相手がいること」これが幸せである上に、仮に設定したABCさんの話のように、Aのプロセスは、Bがいくら良さを知ってCによりよく話せても、Bにはその大切なプロセスがないのです。それは非常に悲しいことでしょう。
そう思いませんか?

これをわたしは、「盗めぬ極意」と呼んでいます。

  『ちぎったパンとオールインザパン』
ーー鼠にはちぎったパンをーーー

ところでアイデア豊富なひとがやりがちな先ほどの状況は、よくあることです。
しかし、「盗めぬ極意」(そのプロセスは盗まれない)は、いささか現実的でないむしろ、負け犬根性とも言えなくはないでしょう。
 
はたまた泣き寝入りとも言える悲しい状況であるとも言えるでしょう。考え方は素晴らしい!
でも現実そんなことは思えない。そんな方向けのものをご紹介しておきます。
それは、「鼠にはちぎったパンを」がそれになります。

アイデア豊富なひとは、より多くのアイデアがすでにあると思います。しかし、それを先ほどのように盗まれたり、上には上がいたらどうしよう。
 そう考えて、恐れていてはアイデアも腐ってしまうか、もういっそ出さないでおこうと思ってしまうことでしょう。
 
そこでよく話しをし、そのアイデアをペラペラと話してしまうひと、そのようなひとをここでは「ねずみ」と呼ぶことにしますが、この「ネズミ」にアイデアの小さな順にちぎって渡すのです。つまり、アイデアが豊富にあるうちの小さな方を小出しにするのです。

これはあの有名なフェルマーの最終定理を解いたアンドリュー・ワイルズ氏も行っていた方法です。彼は、フェルマーの最終定理という大ボスを倒すために、アイデアの小出しを論文にてしていました。そうしなければ、時間もなく、フェルマーの最終定理を証明することができなかったに違いありません。

ちぎったパンをネズミに渡している間に大きなアイデアを完成させ、一番上のひとにそのアイデアの真価を評価してもらう、つまり、大きい方のパンをオールインするのです。それは、ワイルズ氏と同じような策と言えますね。
 これをわたしは「ちぎったパンを鼠に」(アイデアの小出しまたは、ちぎったパンとオールインザパン)と呼んでいます。

    『三色団子』
ーー接近問題と小さいメダルーー

あの有名なドラゴンクエストをご存知の方がいらっしゃると幸いです。あれには「小さなメダル」というものがありまして、それは、プレイ中に見つかる見つけるのが難しく、これ何に使うねん!と思うようなほど珍しいものでかつ、使えないように思うメダルのことなのですが、なんと、後々メダル王なる者がいて、その王様に世界に散らばっているメダルを渡すと豪勢な景品が貰えるというものになっている。
 
その小さなメダルは、プレイ中取り返しのつかないメダルもあって、ある時点を越えてしまえば手に入らないということも一部のメダルではあるのです。

さて、接近問題とは、なんであったかでした。
接近問題とは、ある始点と終点を結ぶ際に、接近するスピードや取り返しのつかない要素、センスなどを問う問題であり、先ほど説明した「小さなメダル」のような取り返しのつかない要素なるものが実際ある、とする問題のことです。

ぶっちゃけセンスがあればその取り返しのつかない要素がみつかるはずですが、あまりにはやく到達すると、みつからないことが多いです。
 
ただ言えることは、そういう接近問題がある、と考えた方が気付きやすいということです。
これはカラーバス効果に似ていますね。

「カラーバス効果」とは心理学用語の一つです。 カラーバスは「色を浴びる」の意味です。 意識していることほど関係する情報が自分のところに舞い込んでくるようになるといったものです。 ○求めている経営者と、求めていない経営者では、得られる成果物に大きな差が出ると言われています。

ここまで⑴から⑶まで話しました。
次回は、⑷から⑸の内容をお話したいと思います。ではまた!

今回⑴〜⑶

⑴そのプロセスは盗まれないーー盗めぬ極意ーー
⑵ちぎったパンとオールインザパン
⑶接近問題と小さなメダル
⑷絶対行動の矛盾なき心情
⑸オールインワンアイデア

次回⑷〜⑸

 

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