Photo by jkawasaki 自分の人生を背負う力 38 最所あさみ 2022年7月13日 08:00 チェーホフの名作「かもめ」に、こんなセリフがある。今ならわかる、わかったのよ、コースチャ、舞台で演技をしようと、小説を書こうと、わたしたちの仕事で肝心なのは、名声とか、栄光とか、わたしが夢見ていたものじゃないの。肝心なのは耐える能力なの。自分の十字架を背負う力がなければいけない、そして信じなければいけない。わたしは信じているから、そんなに辛くはないわ。そして自分の天職を考えると、生きていくこともこわくない。アントン・チェーホフ「かもめ」よりこの一節を読んだ瞬間、現代を生きる私たちにこそこの物語が必要なのではないか、と強烈に感じた。 ダウンロード copy ここから先は 1,963字 定期購読マガジン ¥ 390~ ~ /月 思索綴 ¥390 / 月 初月無料 消費と文化、哲学と営み、人の世の希望と悲しみについて考えを巡らせていくマガジンです。本を読んで考えたこと、まちを歩いて感じたこと、人との対… 購読手続きへ 余談的小売文化論 ¥800 / 月 初月無料 「知性ある消費」をテーマに、現代の消費行動や理想論と現実的な問題のギャップについて考え、言語化しています。「正解」を語るのではなく、読み手… 停止中 ログイン この記事が参加している募集 読書感想文 182,964件 #読書感想文 38 サポートからコメントをいただくのがいちばんの励みです。いつもありがとうございます! 記事をサポート