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最高の自分になる

自分の人生に満足していない人は、いつも誰かになりたいと思っている。

自分の周囲にいる友人を羨んだり、
たまたま知ったSNSで見かけた人を羨んだり、

いつも誰かになりたいと思っている。


私もそんな時期があった。


誰かを羨んだり、誰かになりたいと思ったり…

40代以降は、いつも何かを探していた。

音楽の仕事に情熱が持てなかった。


自分が歌うことは好きだったけれど
ピアノを教えるという仕事は好きじゃなかった。

それでも他の仕事をするよりは…
パートに出るよりは…

効率の良い仕事。

OLをして、毎日、会社に行き、
オフィスワークをする友人をどんなに羨んでも

音大しか出ていない私が
OLになれるわけもなく

どんなに他の仕事に憧れても
音符を読める、ピアノを弾ける、歌が歌える、
そんなことしか出来ない私が
普通の仕事に就けるはずもなかった。

そうやって、
ずっと他の仕事を探していた。


他の仕事を探すのは、

他の誰かになりたいから。


自分じゃない

自分じゃない誰か

そんなことをずっと思って20年近く…

私は、60代になった。

何かになりたくて
あくせくし、
いろんな資格を取った。

補正下着の特約店
行政書士の講座生
嗅覚反応分析士にもなった。


どんなに自分の外側に何かをくっつけても、
私の心は満たされなかった。

誰かになりたいと常に思い、

自分じゃない人生に憧れた。


でも人生はわからない。

私はひょんなことから音楽評論家になったのだ。


音楽と文章を使って書く仕事。


音楽も文章も

もともと、私の中にあったものだった。

あれだけあくせくして
外側につけたものは、何も私のものにならなかった。


小さい頃から、書くことが好きで、
文章はいつも私のそばにあった。

小さい頃に与えられた音楽は、
いつも自分の中にあった。


あれだけ探しても見つからなかったものは、

実は自分の中にあったのだ。


今、
私は音楽を文章で書くことに満たされている。

自分の好きなアーティストのこと、
素晴らしいと感じるアーティストのこと、

それらを自分の視点で文章に書き起こす。
少しでも彼らの良さが多くの人の目に留まるように。
少しでも彼らの素晴らしさが多くの人に届くように。


音楽と文章は、
私を満たしてくれる。

誰かになれなくても、

自分を満たしてくれるツールを使って、

最高の自分にはなれる。


最高の自分になるために

私は今日も書き続ける。


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