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男子マラソンで15kmでの棄権、給水妨害、競技を経験しているからこそ分かること

東京オリンピックが閉幕して随分と静かになりました。パラリンピックが始まるまで感染状況とその対策に感情を踊らされる日が続くのでしょうか。お盆休みだというのに外出を躊躇しなければならずに寂しいです。暗い話題はさておき、東京オリンピックでの一幕で気になった出来事があったので振り返ってみたいと思います。

気になったのは男子マラソンです。リアルタイムでの観戦は出来なかったので、話題になった場面をハイライトを見ました。

男子マラソンで気になった話題は2点です。1点目は韓国代表選手の棄権です。ケニアから国籍を変更して出場した呉走韓選手は13・1キロメートルで負傷し、15キロメートル地点でリタイアとなりました。この数字は非常に親近感の湧きます。なぜならこの地点は私にとっての最初の難関でもあるからです。10キロメートルは快走できても、それを越えると徐々に足に痛みが生じます。私が素人である故にこうなっていたのだと思っていましたが、そうでもないと知りました。次に私がフルマラソンを走るのがいつになるかは分かりません。次に走る時はケニア出身のオリンピック出場選手であっても棄権する地点だというのを念頭に置いて準備し、痛みが生じても自信を持って走ろうと思います。

ところで韓国の選手は弁当が支給されており、選手食堂の利用は制限されていたと聞きます。その弁当はアスリートにとっては非常に少ない量です。マラソン競技は大会の最終盤に行われました。呉走韓選手は栄養が足りていたのでしょうか。十分な準備をして競技に臨めたのか心配です。

もう1点はフランス代表選手の給水妨害です。28キロメートルを過ぎた地点でフランス代表のモルア・アンドゥニ選手が給水所のボトルを薙ぎ払う行為に及びました。自身は最後の1本を取った一方で、後続の選手は水分補給をできなかったそうです。アンドゥニ選手は故意ではないと説明しています。しかし映像を見る限りは故意だとしか思えないほど明瞭な動きでボトルを倒しています。故意ではないという説明に納得できる人は少ないでしょう。

アンドゥニ選手をあえて擁護しようと思います。28キロメートルといえば既に意識が朦朧とし始めていても不思議ではありません。私もこの地点で意識が遠くなって転倒しかけた経験があります。この経験と照らし合わせるとアンドゥニ選手が正常な判断をできなかった可能性はあります。頭の片隅に悪魔が潜んでいたら、うっかり妨害を働いてしまうでしょう。ただし、もしこれが「うっかり」であれば素の人間性が出たと言えます。すみません、擁護しきれませんでした。

自分が経験している競技だと見方も随分と変わります。スポーツが好きなのであれば、何かしらの競技に取り組んでみるのを改めてお勧めしたいです。そうすればトップアスリートの素晴らしさを自分の体験と照らし合わせて楽しめます。観戦を通じて得られる感動も段違いです。東京オリンピックが開催されたこの機会にスポーツを始めてみる人が増えていると嬉しいです。

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