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レジ袋に続きプラスプーンなど使い捨てプラスチックも有料化へ、もう少し工夫できなかったのか

環境省が使い捨てのフォークやスプーンの規制を盛り込んだプラスチック新法案をまとめたと話題になっていました。具体的な内容までは拝見していませんが、報道されている内容を読む限りだと使い捨てプラスチックの大量な無償提供を止める性質のものとなるようです。私達の生活においてはコンビニで提供されるプラスチック製のスプーンやフォーク、ホテルで提供されるカミソリや歯ブラシが影響しそうです。法案は今国会で審議され、来年の4月に施行される見通しだそうです。

方向性は間違っていません。日本の廃プラは国内で処理しきれず東南アジア諸国へ輸出され、結局はゴミとして投棄されていると聞きます。日本の廃プラの輸出量はドイツと並んで群を抜いているそうなので、日本がこの問題に対して積極的に取り組まなければならないのは間違いないでしょう。ただし今回においてはセンスが無いと感じました。

昨年施行されたレジ袋有料化は反発する声が上がりました。個人的にはレジ袋を問答無用で押し付けられなくなったので生活の質が向上しました。端的にゴミの量が減ったので満足しています。世論調査やアンケート調査の結果を見てもレジ袋有料化に賛同する声の方が多いようです。しかしながら、そう思わない人の声の方が大きいように感じます。

調査によると若い男性ほどレジ袋有料化に反対しているそうなので、おそらくその辺りの声が大きいのでしょう。スーパーでよく買い物をするような主婦層は既にマイバッグ持参が習慣になっていたので、影響が少なかったのだと思います。少数派とは言え、少なくない人が反発しているレジ袋有料化と同じ仕組みを導入しようとしているのは工夫が足らないと感じてしまいます。

利用者に罰則を貸すかのような「有料化」がまずいです。少なくとも利用者へ直接負担させるような仕組みがよくありません。各業者が海洋生分解性プラスチックへの切り替えを促すための仕組みを考えていただきたかったです。その結果として各業者がコスト増で有料化するのであれば反発の声も上がりにくいでしょう。

レジ袋を有料化する法案が通ったときと異なり、現在は衛生面で使い捨てプラスチックが見直されています。このタイミングで行うのもセンスがありません。せめてワクチンが普及して多くの人が安心して過ごせているであろう半年後とかであれば反応も異なったでしょう。

国際的な立場からしても、廃プラ削減に向けた動きは今後も続くと思います。半ば強引にでも勧めなければならない事情があるのかもしれません。それにしても、もう少し穏やかに進められないものでしょうか。

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