見出し画像

「みつめるノイズ」会期終了に寄せて

2月いっぱい、石巻市にあるギャラリー「ART DRUG CENTER」内のスペース「ワクチン」にてミニ個展を開催させて頂きまして、昨日搬出完了しました。足を運んでくださった皆様および、展示や制作にご協力いただいた皆様へこの場を借りて御礼申し上げます。

数年ぶりに「やりきった」

ここ数年間、実を言うと自身のオリジナルイラストなどを展示するグループ展等への参加を避けていました。「展示やイベントのために自分の表現探究頑張るぞ」が年々苦手になっていったためです(グループ展などに誘っていただいても力が入りすぎてしまうのか、120%の力を出すことができないことが多くて消化不良が続きました)。

そういった背景にプラス、ここ数年の中で近所の子どもに絵を教えたり、何かプロジェクトを起こしたい方をサポートするような機会が増えて「数年後には編集者やディレクターのような立場で頑張れたら」と思い始めていたのもあり、「おれの絵や文章を見ろ」はほぼ封印の気持ちでした。あとは地元のクライアントワークや、チームでひとつのものを運営するとか、そういうことに関心が向くようになった、そんな感じです。

しかし、ここ1年は「また君のオリジナルの絵や文章を見てみたいな」と背中を押してくれる先輩クリエイターが何人も現れるようになり、グループ展に参加したりミニ個展を開催したりするようになったわけです。まだまだプレイヤーとしても頑張っていこうかな、と思えるきっかけになり、先輩の存在ってデケェなと実感しました。

周りに「上手く着地できるかわからないけど、こういうことがやってみたい」と相談しまくり、何度も悩んで制作したんですが、自分としてはひとまず「やりきった」と思えるレベルで制作に取り組むことができたので、まずリハビリOK!と思っています(みなさんからのコメントや批評を全て伺ったわけではないので、他の方がどう感じたかはあんまりわかんないけど)。

もっと肩の荷をおろせるものを

今回の「みつめるノイズ」の中では、固定観念で決めつけてしまいがちな話題をモチーフにエッセイやイラストなどを制作して展示しました。ひたすら「こんなコミュニケーションや余白がもっと世の中に生まれるといいな」と思いながら作っていて、エッセイをべたっと貼っただけじゃきっと誰も読みたくないと思ったから 色んなアプローチをしてみた次第です。


今後も自分が抱える問や葛藤と向き合うようなものも作っていきたいと思う一方、もっと肩の荷をおろせるものをつくってみたいなと思うようにもなりました。今回の展示ではダンボールを雑に切ったものへドローイングをはっつけるとか、たまに乱れるラジオを使うとか、そういう部分で表現したつもりでしたが、今後はそういうものの割合が多いこと、ものに取り組んでみたいと思えました。

意味を持ちすぎた言葉、数字ばかりに向き合う世の中、そういったものに向き合わなくても大丈夫な時間を2秒でいいからつくりたい、ただそれだけです。

この度は貴重な展示の機会をいただき、本当にありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?