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【SNAP】バトルモードキューブ進行理論


はじめに

お久しぶりですこんにちは。
そうでないひとはおはようございます。
ぼくの名前はRabbitSweetといいます。
なかなかややこしい名前なのでみんなからRabiさんとか呼ばれて親しまれて(!?)います。

さて、一ヶ月ほど前になりますが、ぼくは6月のBattleArena大会上位者が招待されるBattleArena LCQ Juneで優勝することができ、来年1月に開催予定のSnap.fan World Chamoionship の出場権を獲得することができました。

Snap.fan World Chamoionshipとは、海外大手攻略サイトSnap.fanが主催する世界最大の大会であり、毎月開催される予選大会で入賞したプレイヤーを招待することで、1年をかけて世界から128名の強豪プレイヤーを集め、それらが一堂に会して世界一の座を競うものです。
現時点でマーベルスナップ公式の大会は発表されていないため、現状この大会がマーベルスナップの世界一のプレイヤーを決める大会ということになります。

LCQを優勝したときにもツイートしましたが、ぼくの日頃からの努力が実って率直に嬉しいですし、応援してくださっていた皆様には感謝しかありません。

応援してくださっている皆様への感謝の気持ちを表す意味と、これからも応援していただけるように、また、応援していただけるひとが一人でも増えるように、ぼくがバトルモードを真面目に戦うときに気をつけているライフ進行についての考え方を記事にさせていただきます。

正直ぼく自身、すべての試合においてこの内容を意識できているわけではありませんし、より強いプレイヤーはもっと色々なことを考えているかもしれません。
プレイヤーによって好みの分かれる部分もあり、どの部分に重きを置くかなどの比重も人それぞれ違うかと思います。
わざわざぼくをフォローしているようなプレイヤーはどちらかというと競技志向の強いプレイヤーが多いような気がしますので、この記事を目にしている時点でとっくに知っている内容かもしれませんが一読して納得なりツッコミなりをしていただければ幸いです。

・・・どうやら一定の需要はあるようです。

この記事の目標

この記事を書くにあたって、3つの目標を設定します。

  • この記事を読んだプレイヤーが目の前の試合に勝つことを意識するランクマッチの試合感覚ではなく、10ライフを削ることをゴールとするバトルモードの試合感覚を身につけること。

  • 大会やコンクエストでたまにいる4−3状況であるにもかかわらず、いつまで経ってもスナップしないプレイヤーを撲滅すること。

  • この記事を読んだプレイヤーがバトルモードで何を頼りにしてスナップと撤退を判断するかという指標を手に入れて、自分の頭で試合全体の流れを考えてスナップと撤退ができるようになること。

この記事の内容は、ぼくが世界選手権の権利を手に入れるまでに得た気づきや経験に基づいて書いているものではありますが、この記事に書く内容は補助輪のようなもので、あくまでもプレイヤー自身が状況によっていろいろなことを考えてプレイすることが重要だと考えています。
むしろ、記事の内容それ自体が重要なのではなく、この記事を読んだプレイヤーがキューブ進行という概念を考えるきっかけになってくれたら嬉しい限りです。

さて、前置きが長くなりました。
それでは本編へどうぞ。

バトルモードの特徴

キューブ進行について語る前に、まずバトルモードとは何なのかについてのぼくの考えを書いていきます。

まず、ランクマッチとバトルモードは全く別のゲームだと思ってください。例えるならボクシングとキックボクシングくらいの違いがあると思います。バトルモードで勝つためには、まずバトルモードの試合感覚を身につけるべきです。
ランクマッチとバトルモードはそもそもルールが違うのですから、蹴りを入れてくる相手に対して拳一つで立ち向かうようなものです。

バトルモードとランクマッチの違いは大きく2つ。

  • 1試合ごとに相手が入れ替わるランクマッチと違い、同じ相手と同じデッキで連続して戦う点

  • ランクポイントであるキューブを奪い合うのではなく、お互いに10与えられたライフを削り合うという点

同じデッキで連戦するということ

バトルモードはルール上、試合中にデッキを変更することができません。
同じデッキで連続して試合をするということは、ゲームが進むとともに相手のデッキタイプ、採用カード、配置の傾向などがわかってくるということになります。
これは、同時に相手にも自分自分のデッキや考え方が割れてしまっているということでもあります。

相手の採用カードがわかるということは、それがプレイされることを想定してカードをプレイをするべきですし、逆に、相手に見せたカードは当然相手も想定してカードをプレイしてくることが予想されます。

マーベルスナップというゲームは、順当にゲームが進むと最終ターンにお互いがデッキ内の特定のカードを引き込んでいる確率は75%なので、かなりの確率で特定のカードが飛んできます。
相手がデッキ内の特定のカードを引いていたら負けだという状況で持っていない可能性に賭けて勝負しにいく行為はかなり分の悪い賭けだと言わざるをえません。

バトルモードでは、相手の使ったカードを把握するのはもちろんのこと、自分のデッキのまだ相手に見せていないカードもしっかりと把握するべきです。
特に、一般的なリストに採用されていないカードは、相手の想定の外から勝利できる可能性があるカードです。
そういったカードを相手に見せる場合は、可能な限り自分のスナップを通して多くのライフを削りにいくべきでしょう。

ライフを削り合うということ

バトルモードでは、ランクマッチと違って削られたライフは対戦が終わるまで戻ってきません。

例えば、8点を賭けた勝負に敗北して自分のライフが8削られたとします。その場合、失われた8点のライフが戻ってくることは永遠にありませんし、それはその後のゲームで、ルール上相手に2以上のダメージを与えることはできないということを意味します。

ハイステークス下でライフが2しかなければスナップすることも撤退することも許されず、ただ目の前のゲームに勝つしかありません。
そこに大局的な駆け引きなど存在せず、そのゲームでの駆け引きは2キューブになってしまった時点でほぼ終わってしまっているのです。

バトルモードでは、目の前の試合を勝つというミクロの視点と同じくらい、ゲーム全体を俯瞰してどのタイミングでスナップを仕掛け、どんな状況で撤退するかといったマクロの視点、つまり大局的な駆け引きが重要になるとぼくは考えています。

大前提

これから少し当たり前の話をします。
何を当たり前の話をしてるんだという人もいるかと思いますが、細かいテクニックを覚えると、小手先ばかりに目が行って、あまりにも単純で当たり前なことを忘れがちになることがありますので、敢えて言わせてください。

すべてのゲームで勝てれば最高

理想としてはすべてのゲームで勝利できれば最高です。
はい。当たり前の話です。
しかし、相手も人間なので勝とうとしてきます。
どちらかのプレイヤーが勝つということは、どちらかのプレイヤーは負けるということになります。
このゲームは、大きく勝って小さく負けることが重要なゲームです。
ランクマッチでも同じですが、勝つ試合でスナップし、負ける試合でしっかり撤退できていれば、例えゲーム単位での勝率が低くても効率よくキューブを稼ぐことができるように、バトルモードでもすべてのゲームで勝つ必要はなく、適切にスナップと撤退ができればどんな相手にも十分に勝負ができます。

そこで重要なのがこのあとに語るキューブ進行という概念となります。

ライフは多ければ多いほどいい

実は、このゲーム、ライフは多ければ多いほど有利なんです。
なに当たり前のこと言っているんだという意見もあると思いますが、とりあえず聞いてください。
これからこの記事で語ることは細かい小手先のテクニックに過ぎず、どんな理論が適用できるからといって無理に自分のライフを減らしてライフを調整することはありえません。
どんな状況においてもライフは1でも多いほうが絶対的に有利です。

相手よりライフが1でも多ければ少なくとも一撃で敗北することはなくなり、ライフが勝っているプレイヤーが相手にプレッシャーをかけることができます。
ライフが多ければ多いほど取れる選択肢が増えます。
これは、言い換えると、ライフが少なくなると取れる選択肢が少なくなるということです。
上でも少し触れましたが、ハイステークス下でライフが2を下回っているとスナップすることはおろか、撤退することすらできなくなってしまいます。

奇数進行について

バトルモードのルールでは、5ラウンド目からハイステークスとなり、変動ライフの最低値が2から始まります。
つまり、その後のライフは一部の例外を除いて偶数で変動するということを意味します。
一部の例外とは、ライフが少ないほうのプレイヤーが1以外の奇数ライフでオールインした場合です。残りライフが1の場合は最低変動値の2点のダメージが入ることになります。
つまり、5ラウンド目からは2nのライフと2n-1のライフはほぼ同価値だと考えることができ、ゲームの勝敗には影響しにくいと考えることができます。

対戦モードで自身のライフを奇数にするためには、5ラウンド目からのハイステークスになる前にどちらかがスナップする前に撤退する必要があります。
勝てる試合で無理に撤退する必要はありませんが、4ラウンド目までに1回、不利だと感じたら相手の勝負に付き合わずに撤退しても大丈夫だと考えることができるかと思います。

4ラウンド目の重要性

対戦モードにおいて4ラウンド目はとても重要なラウンドです。
4ラウンド目に何が起こるかというと、4ラウンド目にはなにも起きません。しかし、5ラウンド目にハイステークスとなります。

ランクマッチでも同じですが、基本的にこのゲームにおける重要な判断は、掛けキューブが増える直前に行われることが多いです。
それは、自分がスナップするかという判断であり、相手のスナップを受けるかどうかの判断であり、そして最終ターンで結果を見るかどうかの判断となります。
では、ゲーム単位で掛けキューブが増えるハイステークスに入る5ラウンド目の直前の4ラウンド目にも必然的にプレイヤーはとても重要な判断を迫られていることになります。

つまり、4ラウンド目とはハイステークスをどのような状態で迎えるかを決定するゲームだと考えることができます。

ハイステークスを奇数ライフで迎えることができれば上に書いた奇数進行となり、少しだけお得になります。

4ゲーム目において例えば自身が奇数ライフで、お互いにスナップせず最終ターンになった場合、相手が特定カードを持っていた場合に負けの状況があったとします。
マーベルスナップというゲームは、順当にゲームが進むと最終ターンに相手が特定カードを持っている確率は3/4となります。
ランクマッチなどでは、75%の確率で敗北するのであれば当然撤退するのがいいですが、奇数ライフでハイステークスに入るならば撤退せずにそのカードを相手が引いているか、また、そのカードをまだ相手が見せていないのならば本当にデッキに採用されているのかを確認しにいくことも考慮に入れるべきかと思います。

ただし、大前提にあるようにライフは1でも多いほうが正義です。どうあがいても勝てないような状況では素直に撤退するのがいいでしょう。
あくまで勝算があるのなら勝負してもいいくらいに考えるといいでしょう。

4−3理論

結論から言います。
ハイステークスの状態では、自身のライフが4で、相手のライフが3の場合はゲーム開始時にスナップをしてください。
この状態では唯一スナップしない理由がなく、スナップをしない奴は全員エアプです。

ぼくはこのことを4−3理論と呼んでいます。勝手に名付けました。

以下に4−3理論についてライフ4のプレイヤーの視点からおそらく世界一わかりやすく説明します。

ライフ4のプレイヤーがスナップした場合、勝てば4−0となり試合に勝利し、その時点で試合は終了します。負けても1−3となりゲームは続きます。
ライフ4のプレイヤーがスナップしなかった場合、最終ターンで勝利すれば4−0勝利でゲーム終了、相手が撤退して勝った場合4−1となりゲームは続きます。最終ターンで負けた場合1−3、自分が撤退した場合は2−3となります。

ライフ4のプレイヤーの視点を簡単にまとめると下図のようになります。
SNAPがスナップした場合もしくは最終ターンで勝負が決まった場合、NOTがスナップせずにどちらかの撤退によって勝負が決まった場合です。

世界一わかりやすい4−3状況の図

ライフ4プレイヤーが敗北する場合

まず、ライフ4のプレイヤーが敗北する場合、スナップしてもしなくてもこの試合で敗北することはなく、ライフが1か2で残ります。
ハイステークス下では最低変動ライフが2であるため、残りライフが1でも2でも敗北条件は全く変わらず、ライフ3の相手に勝つためには1度も負けることなく2連勝するしかありません。

ライフ4プレイヤーが勝利する場合

次に、ライフ4のプレイヤーが勝つ場合を考えてみましょう。
スナップもしくは最終ターンで勝敗が決定した場合にライフ4側のプレイヤーが勝利で試合が終了し、スナップせずに撤退した場合、4−1でゲームが続行となります。

結論

以上のことから、スナップした場合にライフ4側のプレイヤーが一方的に利益を得ることができ、スナップすることが数学的に肯定されます。

では、いつスナップするかということですが、このゲーム、実はそのゲームに勝つならスナップするタイミングは早ければ早いほど有効です。
相手にとってそのスナップを受けるかどうかを判断する材料が少ないからです。
ただし、当たり前体操なのですが基本的にはゲームに勝てない場合はスナップしないほうがいいです。
ゲームに勝てるか勝てないかというのは不確定なのでその有利不利を読むのがプレイヤーの腕次第ということになります。

ただし、この4−3の状況に限ってはスナップすることが確定しています。

スナップすることが確定している状況であるならば、相手にとって撤退を判断する材料が少なければ少ないほど都合がいいため、スナップは早ければ早いほどいいです。

つまり、4-3状況になったらゲーム開始時にスナップをするべきです。
それにより、ライフ3側のプレイヤーは初期手札3枚とドロー1枚、ロケーション一つからスナップを受けるかどうかを判断しなければなりません。

ここまでの説明が理解できても理解できなくても、4−3の状況になったらロケーションが開く前にとりあえず絶対にゲーム開始時にスナップしてください。裏目はありませんし、それだけで勝率は飛躍的に向上します。

ただし、この理論は4-3状況でのみ適用されます。5-3や6-3などの状況では普通に戦ったほうが強いです。
その理由については、ここまでこの記事を読んだあなたなら理解できるはずなので、自分で考えてみてください。

さいごに

ぼくはこれまで、マーベルスナップに関する記事をいくつか執筆させていただきましたが、記事を書くのが絶望的に遅い(1記事あたり10時間以上)せいもあり、また、予想していたよりもツイッターのいいねやRT、noteのスキが伸びず、正直な話、全くお話にならないほど割に合わないと感じました。
この記事に関してはいままで感覚で行っていた部分を言語化しながらの作業なので執筆時間が軽く20時間を越えており、本当にわけのわからない時間を費やしています。

勝手に記事を書いて投稿した分際でその考えを持つのは傲慢なのかもしれません。
ぼくはフルタイムで働きながら、子育てをし、その合間を縫ってマーベルスナップの練習をして国内外を問わず大会に出てマーベルスナップの競技プレイヤーを自称しています。
生きていくためには働かなければいかず、家族のための時間を削るわけにはいきません。必然的に、記事を書くという行為は貴重なマーベルスナップの練習時間と睡眠時間、つまり命そのものを削って行っています。

自分の名前で記事を世に出すからには適当な内容を書くわけにはいかないので内容は本当に何度も検討と修正を重ねて自信を持ってお届けしています。これで反響がなければさすがにあほみたいなのでモチベーションもなくなります。

ぼくというプレイヤーに現在どれほどの価値があるのかということを認識し、ぼく自身の発信のモチベーション維持のため記事の一部を有料化させていただくことにしました。

有料部分の内容は、無料部分の基本的事項から踏み込んで、相手からより効率的にキューブを奪いにいくもの、不利状況を逆転する考え方についての内容、具体的なライフ状況での考え方となります。
この内容は、わかっている相手には効果が薄く、場合によっては対策可能な部分でもあるため、全員が知っている状態はなるべく防ぎたいため情報にアクセスできる人間を制限する意味もあります。
逆に言えば、サポートいただけた場合、無料部分だけを読んだプレイヤーに対して差をつけることができるかもしれません。

今後の記事の執筆モチベーションを維持するためにもサポートいただけたら嬉しいですし、サポートしていただけない場合でもツイッター(X)でのいいねやRT、noteのフォロー、スキをしていただけると執筆のモチベーションが上がります。
乞食とか承認欲求モンスターとか言われようがマジでどうでもよくて、とにかく発信したことに対する反響がないのが一番しんどいです。

記事を買えとはいいません。それは個人の自由です。
ただし、この記事を読んだらぼくを応援してください。RTでもいいねでもフォローでもなんでもいいです。それがぼくのモチベーションとなり力になります。モチベーションはぼくが次の記事を書いたり長時間に及ぶ海外大会を戦うための原動力となるのです。
どうかよろしくお願いします。

また、記事の内容についてご意見、ご質問、感想があれば、ぼくRabbitSweetのTwitterなどで反応いただけると嬉しいです。

最後に、この記事を書くにあたって意見を交わしたMawile選手にお礼を言いたいと思います。
世界大会でお待ちしております。

それでは記事を購入してくれた人は有料部分でお会いしましょう!

それではよいスナップライフを。

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